8月5日(日) 2007 J2リーグ戦 第32節
愛媛 1 - 1 東京V (18:04/愛媛陸/3,814人)
得点者:'24 ディエゴ(東京V)、'73 星野真悟(愛媛)
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最後のワンプレーまで予断を許さなかったこの一戦。後半のロスタイムも3分が過ぎ、東京Vのコーナーキックを防いだ愛媛は一気にカウンターを仕掛け、最後はFW内村がシュートを放つ。しかし、このシュートは再三ファインセーブを続けていたGK高木に阻まれてタイムアップ。力尽きた愛媛の選手たちはピッチの上にバタバタと倒れこみ、東京Vの選手たちも多くが腰に手を当てて立ち尽くした。
「負けなくて良かった」と東京Vはラモス監督以下、選手たちも自らに言い聞かせるように試合を振り返ったが、前半は東京Vが圧倒的にゲームを支配し、何度も愛媛のゴールに襲いかかった。特に両サイドでの攻防を完全に制圧し、前半24分には左サイドを突破したDF服部の折り返しに、ゴール前でディエゴがフリーで合わせて先制点を挙げた。そのほかにもオフサイドやファールで認められなかったゴールや決定機があったことを考えれば「前半、最後にもう1点取りにいければよかった」とラモス監督が悔やんだように、最初の45分で試合が決まっていてもおかしくない展開だった。
ただ、後半にはこの内容が一転。「サイドハーフが頑張ってプレッシャーをかけてくれたことが攻撃にもつながった」と愛媛のボランチ・井上が振り返ったように、逆に後半は両サイドでの攻防で主導権を奪い返した愛媛が反撃に転じた。そして61分にFWジョジマール、71分にMF大山が投入されると愛媛の勢いはさらに加速。73分、愛媛はCKを一度はクリアされたものの、セカンドボールを再び拾って右サイドの大山に展開。そこから早いクロスが入ると、東京VのクリアボールをDF星野がボレーで押し込んで試合を振り出しに戻した。
東京Vも終盤にMF永井、河野を投入してリズムを取り戻そうとしたものの、足が止まってしまい攻撃に厚みを欠いた。ロスタイムにはカウンターからディエゴが突破してシュートを放ったが、GK佐藤のセーブに阻まれてコーナーキックに。結局そのまま冒頭のタイムアップを迎えたが、後半は愛媛がシュート12本に対して東京Vは4本。「フッキがいなかったときに勝てなかったのが残念」とGK高木が語ったように、今節もエースの不在を補う結果は得られなかった。
その一方で、リードを許した状況から今季初めて同点に持ち込む粘り強さを発揮した愛媛。それでもホームのサポーターに勝利をプレゼントできなかった悔しさから「今日は勝てた試合だった」と各選手は今節の結果には満足していない。しかし「狙いを持った仕掛けが少しずつできてきた」と望月監督も後半の内容を評価。その内容に加え、「やるのは(指示を出す監督ではなく)自分達だし、細かい点を互いに話し合って修正できた」とDF星野が語るように、チームの一体感もピッチ上から伝わってきた。
だからこそ、この後の福岡(8/12@博多球)、仙台(8/16@愛媛陸)と続く、今季まだゴールすら奪えていない上位陣との対戦にも勝点3への期待が高まる。それは今節、スタジアムに足を運んだ愛媛のサポーター達がいちばん感じたことだろう。
以上
2007.08.06 Reported by 近藤義博
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