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【再開直前! J1各クラブ戦力分析レポート:G大阪】全員守備、全員攻撃の意識をより強めた後半戦を!(07.08.06)

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【リーグ後半戦展望】----------

ゼロックススーパーカップでの初優勝に始まり、J1リーグでは現在、首位。ナビスコカップでは予選リーグでこそ苦戦したものの、代表組をはじめとする離脱者が続出した中で戦った準々決勝・浦和戦を勝利し準決勝進出と、西野監督も「10試合20ポイントという当初の目標に照らし合わせても、18試合で41ポイントは予想以上の出来」だと振り返った前半戦。

西野体制6年目を迎える今季は4バックに取り組む中、チームスローガン『超攻撃』にみる攻撃サッカーは相変わらず健在だが、一方で近年の課題としている「攻守にバランスのとれたサッカー」を実現する中で白星を重ねている感が強い。というのも、西野監督は今季のスタート時、4バックの実現にあたって「前線からの守備は欠かせない。それによって最終ラインより前の段階でボールを摘み取る戦いが出来なければ、4バックは簡単に破られてしまう」と話していたが、実際に、それが徹底出来ていること。加えて、その粘り強い守備から生まれる攻撃チャンスを手堅くものにしていることが前半戦の独走に繋がっているからだ。

その攻守のバランスを崩さず、自分たちのサッカーを貫きながら、後半戦も戦えるか。初タイトルを奪った05年も、最終節まで優勝争いを繰り広げた昨年も、自慢の攻撃力が徹底的に研究され、封じられていくことで失速していった感はあった。同じ轍を踏まないためにも、前半戦同様、2トップだけに頼らない、全選手が攻撃意識を高く持つサッカーでゴールをこじあけられるかが後半戦のポイントの1つになるだろう。

いや、西野監督の言葉を借りれば「前半戦は狙い通り、2列目、ボランチも含めた選手がゴールをこじあけた一方で、前線については逆に近年に見られたような爆発的な攻撃力は示せなかった。だからこそ、今年は逆に、前線の選手にはよりゴールを意識してもらいたいし、攻撃を引っ張っていってほしい」。

実際、全選手がゴールに絡むスタイルは、イコール、相手の守備を分散させることにもなっているだけに、前線の選手には、昨年までの終盤よりはスペース、チャンスが生まれるはず。そこをしっかり得点に結びつけながら、『セカンドラインの選手のゴールへの意識』をより強めたG大阪のスタイルを、終盤、相手のマークも更に厳しくなり、否が応でもプレッシャーのかかる状況で実現できれば、一昨年、昨年のような苦しみは味わわなくてすむはず。その上で「例年とは違い、完成度の高い中でやれているという手応えはある。更に細かいところを修正してプラスαを作り出し、全体的な意識統一を持って後半戦を戦う(西野監督)」ことが出来れば――。最終節まで待たずに勝負をつけることも、不可能ではない。


【後半戦のキープレーヤー】----------

遠藤保仁選手(MF / No.7)

『キーになる選手』と言われて真っ先に思い浮かぶのは、やはり遠藤保仁だろう。昨年の終盤は優勝争いの最中に肝炎で離脱するという屈辱を味わい、そのアクシデント以降チームも勝ちあぐねたが、今季は18節を終えた時点で、チーム唯一のフルタイム出場。その数字も示しているように、もはや『彼の出来=ガンバ大阪の出来』といっても過言ではない。それは日本代表でも同じく、だ。

今季はこれまでのボランチから、攻撃的MFのポジションでプレーする機会の多い遠藤だが、それによって守備の負担が軽減される分、本来の攻撃センスもフルに発揮されている印象。前線はもちろん、ボランチやMF二川、両サイド等も効果的に活かしながら、ゴールへにじり寄る姿勢も強まっている。また、得意のフリーキックも健在で、拮抗した状況を一瞬にして変えられる『武器』がチームにもたらす影響も大きい。そうした彼の存在感が後半戦のピッチでもより際立てば、それはG大阪の勝利を意味する。昨年終盤のリベンジを晴らすべく、今季の終盤は輝き続ける遠藤を見たい。


【再開時の予想フォーメーション】----------

ナビスコカップ準決勝はケガで離脱していたFWバレーやFWマグノアウベスもこの中断期間の間に完治し、戦列復帰。…と思いきや、FWマグノアウベスは7月29日の練習中に同じ箇所を再び痛めて戦線離脱となり、復帰まで約3週間の見込みと発表された。イコール、Jリーグ再開の11日には間に合わないが、そこはFW播戸の存在を考えれば大きな不安はない。ストライカーとしてのみならず、チームきってのムードメーカーとしてもチームを牽引してくれることだろう。

また、毎年終盤にイエロー累積による欠場者やケガ人が出てくることを思えば、バックアップメンバーの充実も必要不可欠だが、そこはメンバー不在で戦ったナビスコカップ準決勝・浦和戦などで積んだ経験が活きてくるに違いない。特に攻撃について、「例年の戦いを考えても、オフェンシブな部分でのアクセントが欲しい」という西野監督の言葉を考えれば、MF寺田やMF前田、FW中山をはじめ、ナビスコカップ準決勝で絶大な存在感を示したMF倉田あたりも後半戦にはおおいに絡んでくるはず。対戦相手によって、また試合の流れの中で、彼らの存在が輝く瞬間を何度も目にすることが出来るに違いない。

以上

2007.08.06 Reported by 高村美砂
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