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【再開直前! J1各クラブ戦力分析レポート:川崎F】前半戦同様に過酷な日程が待つ後半の戦い。選手層を含めた総合力が試される。(07.08.06)

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【リーグ後半戦展望】----------

川崎Fにとってリーグ戦での戦いは満足いくものではなかった。

 2位に入った昨季に比べると、ここ一番での勝負強さが無く、特に12節の大分戦から17節の磐田戦までの6試合で白星を挙げられないという戦いがそのまま順位に響いてしまった。その理由はいくつかあるが、過密日程に起因すると思われるケガ人の発生が、直接的に試合結果に影響してしまった。まだまだ選手層が十分ではない事を示しているが、その一方で主力組の穴を埋めてきた若手選手が成長してきており、鄭大世、久木野聡といった選手の活躍は印象に残るものがあった。

 またリーグ戦低迷の理由の一つとしてACLへの参戦も挙げられる。クラブにとって新しい試みであり、また選手たちのモチベーションも高い中での戦いとなったが、前述の通り過密日程の原因となっており、また5月9日に日本のクラブとして初めてのACLの予選リーグを突破したことで達成感を感じたのか、その後の低迷とタイミングが合致してしまった形となった。
 ただ、その一方でACLは選手たちに大きな経験を残しており、後半戦からの戦いにおいては大いなる力を与えてくれるものと期待している。

 リーグ再開後の川崎Fにとって、まず目指したいのは出遅れてしまったリーグ戦での挽回である。負傷によって戦線を離脱していたマギヌンの復帰が予定されており、またここにシーズン前に負傷したフランシスマールが加わって、戦力の上積みが期待できる。関塚監督が中盤の組み合わせをどのように考えているのかわからないところがあるが、川崎Fの戦いの鍵を握るボランチとのコンビネーションが、後半戦の戦いを左右するものと考えられる。

 甲府との死闘となった準々決勝を勝ち抜いた事により、川崎Fにはリーグ戦、ACLに加えナビスコカップでの戦いが残されることとなった。それによって過酷な過密日程が予定されているが、そういう意味では選手層を含めた総合力が試される後半戦となりそうである。


【後半戦のキープレーヤー】----------

中村憲剛選手(MF / No.14)

川崎Fの前半戦での低迷の理由の一つとなったブラジル人2選手が戦線へ復帰。戦力的な心配はなくなると考えられる。定義はそれぞれにあるとは思うが、ベストなメンバーがそろった中で、川崎Fの反転攻勢を司ると考えられるのが中村憲剛だ。
すでに日本代表でも主力としての足場を固めてきた中村だが、今季の前半戦の川崎Fでの活躍はまだまだ満足いくレベルにはないと考えている。
今季の川崎Fは守備力の向上を一つのテーマに掲げ、シーズンをスタートさせたが、その問題を解決する中で、昨季に見せていたボランチの爆発的な攻撃力が影を潜めている。日本代表での活躍を振り返るまでもなく中村自身のパフォーマンスは高いレベルを維持しているが、その能力をいかにチームの中で生かすのかがポイントとなるだろう。コンビを組むボランチとのバランスに留意しつつ、もっとその攻撃性とシュート力を発揮してもらいたいと思っている。


【再開時の予想フォーメーション】----------

伝統的に3バックを継承し、フォーメーションに適合した選手を獲得。その流れをほぼ踏襲してきた川崎Fが遂にフォーメーションの転換に踏み切った。その最大の理由は、他チームからの研究にあった。
「今まで3バックでやったら対策を取られてきた。それで受け身にされてきた。ボールを奪うラインが低く、そうすると自分たちの良さが出ない」と4バックへの変更について口を開いた関塚監督だが、だからといってギャンブル的に転換したわけではない。
今季もすでにリーグ戦やナビスコカップで4バックを試してきており、ある程度の手応えはすでに感じた中での転換である。また北海道でのキャンプ中にも徹底的なチェックを行っており準備はできている。

もちろん懸念が全くないのかというとそういうわけでもない。前方の4人がかなり流動的に動くこともあり、コンビネーション上の完成度はまだまだ改善の余地がある。そういう意味で、ジュニーニョを中心とした攻撃陣のまとまりがポイントとなりそうだ。

以上

2007.08.06 Reported by 江藤高志
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