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【J1:第19節 千葉 vs 川崎F レポート】『2点目』が奪えず、積年の守備の課題も露呈した千葉。川崎Fがジュニーニョの決定力で勝点3をゲット。(07.08.12)

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8月11日(土) 2007 J1リーグ戦 第19節
千葉 1 - 3 川崎F (19:04/フクアリ/16,070人)
得点者:'33 羽生直剛(千葉)、'67 ジュニーニョ(川崎F)、'74 ジュニーニョ(川崎F)、'88 ジュニーニョ(川崎F)

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 千葉にとっては『決定機をモノにできず、相手を意気消沈させるような追加点が奪えない』という攻撃面での、そして『相手のそばに選手はいるのにシュートを打たせてしまう』という守備面での積年の課題が如実に表われた敗戦だった。

 オフ明けの練習や練習試合は2トップでやってきた千葉だったが、今節のスタメンは「それぞれの選手のスケジュール、コンディション、メンタル面が違いすぎるので、決めるのに時間がかかった」(アマルオシム監督)ということで、FW巻誠一郎の1トップ。対する川崎Fは北海道キャンプから8月5日の練習試合までやってきた4バックではなく、今節は従来の3バックで臨み、トップ下には本来はボランチのMF谷口博之を起用した。

 立ち上がりはスピーディーな攻撃で川崎Fが優位に立ったが、川崎Fが攻めにかかろうとするところでボールを奪う守備で、次第に千葉がリズムをつかみ出した。33分、「相手が来ていたのに気づかなかった」という川崎FのMF落合正幸の背後から千葉のMF羽生直剛がボールを奪い、MF工藤浩平にパス。工藤からのリターンパスを受けた羽生がほぼフリーの状態で落ち着いてシュートを決め、千葉が待望の先制点をゲットした。

 千葉が1−0で迎えた後半、次の『1点』がどちらに入るかが試合の形成に大きな影響をもたらすポイントだったが、その『1点』は川崎Fに入った。それまでも再三CKを得ながら得点できずにいた川崎Fだが、67分、その直前に交代出場したMF大橋正博のCKをDF寺田周平がヘディングシュート。これは千葉のGK立石智紀がセーブしたが、こぼれ球をFWジュニーニョが素早く蹴りこんで同点ゴールを奪った。
 実はこの場面では、千葉のMF下村東美が谷口との接触プレーで負傷しピッチ外で治療中だった。千葉はペナルティエリア内の守備の人数が本来よりも少ないままだったのに加え、最も警戒すべきジュニーニョへのセットプレー時のマークの甘さから失点を喫してしまった。また、献身的な守備を見せ、川崎Fの守備を撹乱する動きで攻撃陣を引っ張っていた羽生が、負傷のために60分にピッチから去っていたことも千葉に少なからぬダメージを与えていた。

 羽生に代えてFWレイナウドを入れたアマルオシム監督は、78分、足がつったMF山岸智に代えてFW新居辰基を入れて3トップに変更。だが、前半からシュートがゴールポストやクロスバーに阻まれる場面があり、枠内シュートはGK川島永嗣の好セーブに防がれた千葉は、最後まで追加点を奪えなかった。

 一方の川崎Fは74分、ジュニーニョが目の前にいた千葉のDFの水本裕貴と斎藤大輔の隙を突き、遠目から思い切りよく打った豪快なシュートで逆転ゴールを奪う。さらに88分には大橋のスルーパスからジュニーニョがJリーグ史上3人目の3年連続ハットトリック達成のダメ押しゴールをゲット。大橋が効果的なプレーを見せ、前半は千葉の守備に苦戦したジュニーニョが決定力の高さを見せつけた。

『パスはつなぐが、シュートはなかなか打たない』というリーグ戦前半の問題点は解消しつつある千葉だが、今節も決定機数に対して奪えた得点数は物足りなかった。あまりにももったいないシュートミスを早く減らさなければ、J1残留争いからは脱出できない。

以上

2007.08.12 Reported by 赤沼圭子
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