8月12日(日) 2007 J2リーグ戦 第33節
福岡 2 - 0 愛媛 (19:04/博多球/11,770人)
得点者:'44 宮崎光平(福岡)、'54 アレックス(福岡)
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リトバルスキー監督が予想していた通り、試合は激しさを予感させる立ち上がりだった。愛媛は両サイドのMFを高い位置に上げ、ゴリゴリと前へ。そのアグレッシブな姿勢は、前節で東京V相手に1点のビハインドを追いついた内容を思い起こさせるものだった。しかし、その勢いも10分ほど。時間の経過とともにジワジワと押し戻した福岡が、やがて主導権を奪取すると、その後は自由自在にパスを操って2−0で勝利。4連勝を飾った。
福岡の試合運びのうまさが印象に残る試合だった。「立ち上がりは良くなかったが、うまくボールを回せたし、我慢強く、前に急がず、じっくり回して相手を走らせることができた。そして相手が食いついてきた時にできたスペースを使って何回もゴール前に運べた」(布部陽功)。その福岡のパスワークの前に愛媛はズルズルと後退。2ndボールは拾えず、右へ左へ動かされ、ただ福岡に翻弄されるがままだった。
最大のポイントと見られていたサイドの攻防でも、福岡は愛媛に付け入る隙を与えなかった。ロングレンジ のサイドチェンジを多用し、高い位置に残る田中佑昌、久永辰徳が愛媛の両サイドバックを引っ張って低い位置に封じ込め、江後賢一が縦へ仕掛けてくると、山形辰徳、宮崎光平が確実に2対1の状況を作りだして突破を許さなかった。「もっと逆サイドからとか、DFラインからとかロングレンジでもらえたら」とは江後。しかし、福岡に一方的にボールを支配される展開の中ではDFラインにその余裕はなかった。
スコアレスの時間帯が長く続いたことで、福岡にとっては嫌な雰囲気になりかけたこともあったが、それも前半ロスタイムの得点で解消。後半の立ち上がりには、意気消沈する愛媛から2点目を奪うと、その後は前に出ようとする愛媛に対して隙を見せずに試合をコントロール。76分には田中に代えて柳楽智和を投入して4バックに戻す、いつものパターンに持ち込んで試合を終わらせた。福岡が思い描いていた通りの勝利。苦しめられた過去2戦を完全に払拭する試合になった。
「福岡とは力の差があるなと感じた」とは望月一仁監督(愛媛)の試合後の弁。だが、もう少し違う戦い方があったのではないか。力の差がある相手に勝機を見出すとすれば、自分たちの武器を勇気を持ってぶつけるしかない。引いた相手に強い福岡に対して守りを固めても得点を奪われるのは必至で、上手く行ったとしても、せいぜい引き分けという結果しか得られない。福岡に特徴を封じ込められた感は否めないが、それにしても積極性に欠けた戦い方は残念。一泡吹かすという姿勢がほしかった。
さて、苦しい時期を経て復調を果たした福岡。その強さは本物になりつつあるようだ。中盤の底に布部を置き、その前に並ぶ2人のMFが両サイド、FWとポジションチェンジをしながら前線に飛び出していくのはキャンプから目指していたスタイル。守備バランスを整えるために一時はダブルボランチの布陣で戦っていたが、3バックにすることで個々の役割が明確になり守備が安定。本来目指していたスタイルが機能し始めた。誰もが「納得のいく勝ち方ができるようになった」と口にするのは、自分たちの戦い方に手応えを感じているから だろう。
この日の勝利で、2位京都との勝点差は6に。当面の目標である京都の背中が見えてきた。しかし、選手 たちに浮かれた様子は微塵も感じられない。「まだ3位。まずは京都戦(8/26@西京極)までは取りこぼしのないように戦うだけ」(山形恭平)。何が起こるか分からないのがJ2。わずかな油断や、ほんの少しのことで勝敗の行方が変わってしまうことは戦いの中で嫌というほど学ばされた。その教訓を生かし、まずは次節の水戸戦(8/16@笠松)に全力をかける。
以上
2007.08.13 Reported by 中倉一志
J’s GOALニュース
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