■キリンチャレンジカップ2007
8月22日(水)18:30/九石ド
日本代表 vs カメルーン代表
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・テレビ中継:テレビ朝日系列にて生中継18:19〜22:30(五輪最終予選 U22ベトナム戦と2試合連続中継)
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4位という不本意な結果に終わった2007年アジアカップから3週間。オシムジャパンが22日のキリンチャレンジカップ・カメルーン戦(大分・九州石油ドーム、18時30分キックオフ)で再出発を切る。今回は中村俊輔(セルティック)と高原直泰(フランクフルト)の海外組は呼ばず、アジアカップに出ていない大久保嘉人(神戸)や田中達也(浦和)らの攻撃陣を新たに招集。さらに負傷で長期離脱していた田中マルクス闘莉王(浦和)も復帰した。こうした新たな顔ぶれで、FIFAランク15位の強豪に挑むことになる。
年内に予定される日本代表戦はこれを含めて4試合。2008年2月から2010年ワールドカップアジア南アフリカ大会のアジア予選が始まることを考えると、より強いチームを作るためにこの試合を有効に生かさなければいけない。
カメルーン戦のテーマを挙げるなら、大きく言って2つある。
1つは中澤佑二(横浜FM)と闘莉王の長身DFを軸とした新たな最終ラインの確立だ。本来であればアジアカップは彼らを軸とした守りで戦うはずだった。が、闘莉王が3月24日のペルー戦(日産ス)から負傷続きでほとんど代表に合流できず、2人が連携を深めることはできなかった。闘莉王の代役としてセンターバックに入った阿部勇樹(浦和)も大いに健闘したが、アジアカップでは通算7失点を喫し、サウジアラビア戦では個の力で振り切られるなど課題も露呈した。今回の相手にはエトー(バルセロナ)を筆頭に、高さと強さ、速さを併せ持った選手がズラリと並ぶ。21日の前日練習でも相手が強いことを念頭に置き、数的不利の状況下での守りを繰り返していた。さらに最終ラインの位置もアジア相手の時より引いた位置で保つという。「カメルーンは4−4−2か4−3−3の布陣で来る。相手がどう来るか素早く見極め、まずはしっかりとは守りから入りたい」と加地亮(G大阪)も話していた。中澤・闘莉王を中心とした最終ラインがどこまで彼らに対峙できるか。それは今後の日本を占う重要なポイントになりそうだ。
中澤と闘莉王が中央を担った場合、阿部をどこで使うかという問題が出てくる。21日の前日練習では、右を駒野友一(広島)が務め、左に阿部が入るという形も試していた。アジアカップと同じように右に加地、左に駒野が入り、阿部はボランチに上がることも考えられる。オシム監督が強豪相手にどれを選択するかは興味深いところだ。
2つ目のポイントは、追加招集された攻撃陣がどんな働きを見せるかだ。オシムジャパン発足後、初めて日本代表入りした大久保、比較的招集回数の少ない山瀬功治(横浜FM)、高松大樹(大分)、前田遼一(磐田)、これまでも何度かチームに合流している田中達、そしてアジアカップに参戦した佐藤寿人(広島)と今回はさまざまな人材を抜擢した。指揮官は時間を限定しつつも彼ら全員を試そうとしている。その1度のチャンスで「得点」という明確な結果を出した者だけが、次への挑戦権を得ることになる。
ちょうど1年前のトリニダード・トバゴ戦(東京・国立)では、追加招集されながら先発起用された鈴木啓太(浦和)が一気に信頼を勝ち取り、レギュラーとして不動の地位を築いたことがあった。彼のようなサクセスストーリーはこの先も考えられるのだ。「どんどんつっかけて前に出て、ゴールを意識したい」と大久保も意欲的だった。ジーコジャパン時代にチャンスを生かせなかった悔しさをここで存分に晴らしてほしいものだ。
前日練習では4対4+フリーマン、あるいは7対7+2フリーマンなどの練習が行われたが、前線は(1)高松、佐藤、田中達、(2)前田、大久保、山瀬…と2つのグループに分けられた。となれば、前半は(1)のグループ、後半は(2)のグループが出場するケースも十分考えられる。オシムジャパンでの経験の少ないFW陣を支えるのが、コアな人材である鈴木、中村憲剛(川崎F)、遠藤保仁(G大阪)ら中盤だ。彼らの連動がなければ、強豪・カメルーンに対峙することはできない。中盤と新顔の多いFW陣との連携にも注視したい。
対するカメルーンは前述の通り、エトーやソング(ガラタサライ)など世界のビッグクラブで戦う選手が揃う。主力級で来日しなかったのはジェレミ(ニューカッスル)とカメニ(エスパニョール)くらい。それだけのタレント軍団ということになる。昨年のドイツワールドカップは逃したが、今は来年1月のアフリカネーションズカップに向け、チーム再強化に乗り出している。ニョンガ監督も「我々の選手たちは完成品。4〜5日あれば戦術をきちんと練り直せる」と自信を見せていた。コンディション面の不安はあるにせよ、彼らはオシムジャパンが挑む最強チームである可能性が高い。アジアカップを4位で終えた日本が今、世界でどの位置にあるのかを確かめる絶好の機会であることは間違いないのだ。
今回の日本代表メンバーはアテネ五輪世代が多い。今から3年半前、彼らも最終予選で原因不明の体調不良に見舞われ、ホームでバーレーンに敗れるなど地獄の苦しみを味わいながら、最後の最後で本大会切符を得た。その立役者である大久保や田中達、高松らにはまず、カメルーン相手に気迫あふれるプレーを見せてほしい。20時30分から北京五輪アジア最終予選の初戦・U-22ベトナム戦を戦うU-22日本代表に強いエネルギーを与えられるような熱戦を期待したい。
以上
2007.08.21 Reported by 元川悦子
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■アジア男子サッカー2008最終予選(北京オリンピック2008最終予選)
8月22日(水)20:30/国立
U-22日本代表 vs U-22ベトナム代表
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・テレビ中継:テレビ朝日系列にて生中継18:19〜22:30(キリンチャレンジカップ vsカメルーンと2試合連続中継) ・NHK-BSにて生中継20:10〜22:30
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