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【J1:第22節 柏 vs 千葉 プレビュー】千葉の盟主の座をかけて… 上り調子の柏対千葉のダービーは激戦必至!!(07.08.25)

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8月25日(土)J1 第22節 柏 vs 千葉(19:00KICK OFF/柏)
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※オートプレーの為、実際のメンバーと異なる場合があります。また一部選手はエディットして作成・追加しています。ご了承ください。
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夏の存在感を煽るように続いていた猛暑も徐々に遠慮を見せはじめ、夜には幾分の涼しさも感じられるようになってきた8月終盤。そんな夏の終わりの気配に待ったをかけるように、間もなく日立柏サッカー場で熱いプライドをかけた一戦の火蓋が切って落とされようとしている。柏と千葉との間で繰り広げられる「千葉ダービー」である。

1995年に初顔合わせを迎えた両者にとって、まだまだ長い歴史を刻んできたとは言えないこの対戦だが、同じ県に暮らすライバルクラブに対する勝利の恍惚は、その地域にまつわる人間たちの特権のようなもの。ある種祝祭の様相を呈すダービーで味わう勝利の美酒は、選手にとっても、サポーターにとっても格別のモノだ。もちろん、その対極に位置する敗北の際に味わう屈辱の度合いは、言わずもがなである。

試合後、サポーターとともに歓喜の瞬間を迎えるのはホーム柏になるのか、もしくはアウェイに乗り込む千葉になるのか。そんな両者の最近の成績を眺めてみると、現在の順位どおりの優位性が見えてくる。9勝6分け6敗で7位に付ける柏に対し、千葉は6勝4分け11敗で14位に沈む。得失点は、柏28得点(11位)18失点(2位タイ)、千葉27得点(12位)36失点(12位)。得点数はほとんど変わらないものの、柏の堅守が際立ってくるという格好だ。

さらに、再開後の成績を見ても、柏2勝1分け、千葉1勝2敗との数字がその勢いの差を証明する。最近3試合を4得点1失点で乗り切り、安定した再スタートに成功した柏に対し、千葉は毎試合2失点以上の5得点8失点となんとも出入りの激しさが目立つ。両者がここまで積み上げてきたチーム作りの進捗度を考えれば、日立台で戦える柏の絶対的優位は動かないだろう。

ところが、である。前節の磐田戦で、1−2からの終盤での劇的な逆転勝利を飾った千葉の勢いは、ここにきて一気に盛り上がりを見せている。選手ミーティングで深まった意識統一により、チームのまとまりが増してきたようで、精根尽き果てるなかで勝ち取った磐田戦直後の選手たちの喜びぶりからも、この一戦で今後に向けた大きなきっかけをつかんだことは間違いない。

そんななかでも、「点を取れないのはいつものこと」(水本)との言葉が選手からも漏れるように、ここまでチャンスは作れているのに得点が入らなかった千葉にとっては、ブラジル人FWレイナウドの存在感が日増しに大きくなってきている。2005年には柏でも短期間で結果を残した同選手。古巣との対決を前に巻誠一郎とのコンビネーションに熟成の兆しを見せ始めており、前節には巻がゴールを挙げるなど、早くも「最後を決める個人の存在、レイナウドや巻がそうなる可能性を秘めている」とのアマル オシム監督の言葉が実現しつつある。

また、得点自体も期待される両選手だが、柏戦ではこの2人がFWの位置から一旦引いて下がり、柏の古賀正紘、小林祐三という両センターバックを引き出したのちに、ケガからの復帰が見込まれる羽生直剛といった2列目から飛び出す選手たちが相手のDFラインの裏を突くシーンも見られるかもしれない。

一方、これを受けて立つ柏は、中盤の要・山根巌が出場停止となった。しかし、代役が見込まれる永井俊太は中断明け後の2戦は先発出場しており、セットプレーのキッカーとしても計算できる。同選手の正確なボールが勝負を分けることも十分にありそうだ。また、GK南雄太は「頭の中でピッチ上にいる選手、ベンチの選手、みんなが同じ絵を描けるようになった。前線も間延びしなくなったし、DFも体を張って守れている」と語っていた。出場時間の割合で見たときにGK防御率のランキング上位に顔を出してくる守護神を中心とした鉄壁の守備網が、千葉の勢いをあっさり飲み込む可能性も否定できないだろう。

さらに攻撃においては、サイドで溜めてからなど、一旦ワンクッションを置いてフランサにパスを回すことで相手を崩してきた柏。前節のF東京戦でも、足を交差させての巧みなヒールトラップからDFを手玉に取るシーンなどが見られたフランサだが、ダービーの重要性を知るブラジル人ストライカーは千葉戦でもタレント溢れる超絶技巧を披露してくれるだろうか。

なお、このほかで面白いデータとしては、柏は先制点を取った試合で9勝2分け1敗の勝率7割5分、さらには前半終了時にリードしている場合は7勝1分けの無敗で、勝率8割7分5厘という数字を誇っている。柏が先制し、そのままリードを奪った展開で後半を迎えることになるようだと、その時点で大勢は決したと言えるかもしれない。また、柏のシュート数195本(16位)被シュート数259本(12位)と、千葉のシュート数282本(5位)被シュート数264本(13位)という成績からは、この試合で打ち込まれる千葉側のシュートの数が、試合を支配していることとはイコールにはなり得ないことが読み取れる。

前日には気象庁から9月中旬まで厳しい残暑が断続的に続くとの見通しが示された。激しいプレッシングを売りとする柏にとってはなんとも嫌な情報だが、酷暑のなかを無敗で乗り切ってきた自信は揺るがないだろう。前節終了後に高らかに飛び出した「絶対に負けられない。自分たちが、最も黄色が似合うことを証明しなければいけない」という千葉キャンプテン佐藤勇人の宣戦布告に、柏の選手はいかに応えるのか。指揮官はかつて、「自分たちの家で負けることは許されない」(石崎信弘監督)とも語っていた。またひとつ歴史が紡がれる千葉ダービー。この夏最後に見逃せない一戦となる。

以上
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