8月25日(土) 2007 J1リーグ戦 第22節
鹿島 2 - 1 横浜FC (19:05/カシマ/15,957人)
得点者:'1 柳沢敦(鹿島)、'69 根占真伍(横浜FC)、'82 興梠慎三(鹿島)
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前節、増田誓志の劇的なロスタイムのゴールで大宮を下した鹿島。この試合も交代出場した興梠慎三がファーストタッチで決勝ゴールを決め、上位陣を追撃する勝ち点3を手に入れた。これで鹿島はリーグ戦再開後を4連勝。次節、直接対決の2位ガンバ大阪との勝ち点差を3とした。
試合展開は、鹿島にとっては苦しいものだった。
出足は好調。開始1分、右サイドでボール競り合ったマルキーニョスがフィジカルの強さを見せ、相手選手を吹き飛ばし、フリーでセンタリング。ニアサイドにつめた野沢拓也は届かなかったものの、ファーサイドにいた柳沢が難しいバウンドを胸で合わせゴールに押し込み、鹿島が開始早々に先制した。
しかし、このあとが続かないのがここ数試合の鹿島の悪い傾向。ボールを支配し、いくらでも攻め手がありそうな余裕を見せるもののチャンスをものにできない。何度もゴールに迫るものの、マルキーニョスのワザありのヒールパスを受け、中央を抜け出た野沢のシュートがゴールポストにはじかれるなど、全体としては鹿島のペースでゲームが進んでいるものの追加得点を奪えないまま時間が経過していった。
そして30分を過ぎたあたりから、横浜FCにペースが移り始める。鹿島の選手たちは、前節、あれほど良かったボールへの反応がいまいち。セカンドボールを拾えなくなり、攻撃の形もつくれなくなってしまう。
そして、後半、その傾向は顕著になる。ゲームを支配するのは横浜FC。オ・ボムソクを中心に鹿島陣内に攻め込むことが多くなった。守備面でも4−1−4−1の布陣が機能し、最終ラインの前に入ったマルコス・パウロが的確なポジショニングで鹿島の攻撃をほぼ封じ込める。そして69分、終始押し気味に試合を進めていた横浜FCに同点ゴールが生まれる。ロングスローから競り合ったボールがゴール正面にいた根占真伍の前に転がる。詰めてきたダニーロを左足のキックフェイントで交わし右足でミドルシュート。キーパーの曽ヶ端が一歩も動けないビューティフルゴールを決めた。慣れないポジションで先発し、開始早々の失点でマルキーニョスへの対応を誤り、失点の原因をつくっていただけに、根占にとってはうれしいゴールとなった。
このシーンでの鹿島の選手の反応の鈍さはこの試合の出来を良く表していた。ロングスローで競り合ったのは交代出場のダニーロ。こぼれ球に詰めていったのもダニーロで、彼がフェイントでかわされると根占に寄せる選手は誰もいなかった。
しかし、このあと得点を奪えてしまうのが今の鹿島アントラーズの強さを示している。82分、相手ボールを奪ったあと、左サイドのダニーロから右サイドをフリーで駆け上がっていた野沢に大きな展開のパスが通る。野沢がシュート性のセンタリングを入れたところ、マルキーニョスとDFがもつれたあとのこぼれ球を興梠がつめてゴール。またしてもオリヴェイラ監督の選手起用に、途中出場した選手が応えて見せた。
鹿島はこの勝利によって、再開前まで11離れていたガンバ大阪との勝点差が3となった。首位浦和とはまだ7差あるものの、連勝を続けることで上位チームにプレッシャーをかけることになる。ただ、鹿島にとって、引き分けはほぼ負けに等しい状況なだけに、今日のような試合運びではタイトルを狙うのは難しい。それほど暑さを感じない状況にも関わらず低調なパフォーマンスに終始したことは、その原因が疲労にしろ精神的なものにしろ、ガンバ大阪戦に向け一抹の不安を残す。前節のゴールは取るべくして取ったものだったが、今節はかなりラッキーな部分もあった。こうした試合は、そう何試合も続くとも思えない。首位浦和を見据えるのなら、自分たちのペースで試合が進んでいるときに、きっちり得点を奪う強さが欲しいところだろう。
一方、敗れたものの横浜FCは可能性を感じさせる試合内容だった。守備面では、マルコス・パウロの安定性が素晴らしい。攻撃面で、いま一歩の進歩を見せればこの苦境を脱することも可能だろう。
高木監督の「いまのプレーを続けること」という考え方が間違っていないことを示す試合だった。
以上
2007.08.26 Reported by 田中滋
J’s GOALニュース
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