●U-17ワールドカップ韓国2007 グループリーグ第3戦
8月25日(土)19:00/韓国・高陽
U-17日本代表 1-2 U-17フランス代表
得点者:45’ 柿谷 曜一朗(U-17 日本代表)、68' MEHAMHA(U-17 フランス代表)、70' RIVIERE(U-17 フランス代表)
この結果U-17日本代表は勝ち点3でグループD3位が決定した。
(※各組3位のうち成績上位4チームが決勝トーナメントに進出する)
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華麗にプレーしようとする柿谷、泥臭く走り回る水沼。そして、ギリギリのところで身体を張ってプレーする守備陣。それが前半の印象だった。
ハイチ戦のレッドカードで左SB(B・LEBBIHI)が出場停止のフランスは、4−4−2(フラット)から4−5−1(4−3−3とも表記できる)にシステムを変更して臨んできた。元フランス代表のデサイーにモヒカン刈りをさせたようなCB(M・SAKHO)を左SBにコンバートし、中盤はハイチ戦でPKを外した「ちっちゃなキャプテン」(162センチ、S・MEHAMHA)と大きな父さん(186センチ、A・NDIAYE)のダブルボランチを解消して、NDIAYEをアンカーに入れる日本対策。日本は足に不安がある柿谷曜一朗(C大阪)をワントップで先発に初起用し、水沼宏太(横浜FMユース)をトップ下に入れる新布陣。中盤は、端戸仁(横浜FMユース)を左、大塚翔平(G大阪ユース)を右に入れて、攻撃力を最大限に活かす意思を感じさせる先発陣だった。
試合前に円陣を組み、掛け声でそれぞれのポジションに散っていく日本。選手はナイジェリア戦(0-3)ではなかなか発揮できなかった「日本らしさ」を、より多くの時間発揮できる自信と希望を持って試合をスタートした。しかし、始まってみれば日本の左サイドを中心に何度も突破されてシュートを打たれる展開。「縦への動きに勝機があると思って柿谷と水沼で縦の関係を作った(城福監督)」という新布陣は思ったような効能を発揮することが出来ていなかった。そのため、もう1本、2本のパスを繋ぐことをしないで、サイドから「蹴り込む→跳ね返される」という繰り返しも増えてしまった。結果論であるが、フィジカルの差を越えるには、もう少しボールを繋いで崩してからでないとシュートに辿り着くことが難しいことを、身をもって知ることになったのではないだろうか。また、柿谷の華麗なプレーでボールを失う場面もあり、「良くも、悪くも柿谷」という、このチームの後者の側面を感じる内容でもあった。
期待が大きいだけに、柿谷に対する不満が大きくなる。そんなときだった、鈴木大輔(星稜高)からのパスをセンターサークルで受けた柿谷がワンタッチでDFをかわしてターン。そして、いきなりロングシュートを打った。足首のスナップを利かせたシュートの放物線の終点は、慌てて戻るフランスGKが大事にする我が家のゴールへ。
「試合が始まって数分でGKが前に出ているのが判ったから、狙おうと思っていた」という、FWの本能を見せ付けた45分の先制点だった。そして、柿谷に対する不満は大きくレベルダウン。勝手なものだ。ただ、先制しても前半の内容を思い出せば楽観は出来ない後半。前半終了後、選手やスタッフが引き上げるなか、ベンチには城福監督、小倉コーチ、伊藤GKコーチが残って数分間話をしていた。後半に向けての意見交換だろうが、このままでは難しいことを表していた場面だ。
前半途中からトップ下の水沼と右サイド大塚のポジションを入れ替えていた日本だが、後半もそのままのポジションでスタート。攻守に渡ってその素晴らしい運動量を惜しまない水沼はサイドの方が生きることを感じる後半となる。しかし、フランスは中盤の両サイドがポジションを換えて後半も日本の左サイドを執拗に突いてくる。中盤の左サイドが本来はFWの端戸だけに、守備力では右の水沼より慣れないプレーを強いられる。そして、左SBの吉田豊(静岡学園高)の負担は大きくなり、ボランチのマークとカバーの判断も難しくなる。68分に廣永がキャッチできずにこぼしたボールから同点ゴールを決められると、70分にはショックから回復する前に、左サイドからクロスを入れられ、逆転ゴール(ヘディングシュート)を許してしまう。日本は失点前にバテバテの大塚に代えて河野広貴(東京Vユース)を、失点後に水沼に代えて斉藤学(横浜FMユース)を、81分には足がつりそうになっていた柿谷に代えて田中裕人(G大阪ユース)を投入するが、今大会を通じて、追う立場での選手交代は劇的な変化をチームにもたらせることは出来なかった。焦りからか、ゴールに繋がる確実性が低いクロスを蹴りこむことが増えるか、チグハグになってしまうことが多かった。最後は長身の鈴木を前に上げるパワープレーで同点を狙ったが、この勝負には敗れた。
26日に行われるグループE、Fの結果次第で日本の決勝トーナメント進出が決まる。グループ3位のチームの内、上位4チームが決勝トーナメントに進出出来るのだが、26日の時点で日本は3位。かなり熱心に神様に祈らないと希望が叶わない立場にいる。オーバーエイジを使ってアジア最終予選を突破した北朝鮮が堂々とこの大会に出場して、決勝トーナメント進出の可能性が高い位置(勝ち点4で3位グループの2位)にいるだけに、日本としてはこのままでは終われない。今夜21時には結果が出るが、これ以降は他所を批判することなくいい子で神様の微笑みを待ちたい。
以上
2007.08.26 Reported by 松尾潤
J’s GOALニュース
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