8月26日(日) 2007 J1リーグ戦 第22節
横浜FM 2 - 2 広島 (19:03/日産ス/19,007人)
得点者:'12 森崎浩司(広島)、'19 大島秀夫(横浜FM)、'36 柏木陽介(広島)、'71 田中隼磨(横浜FM)
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勝てなかったことへの悔しさか。負けなかったことに対する安堵感か。痛み分けの両チームに、それぞれの思いは交錯するだろうが、8月末にしてなおも続く熱帯夜に、持てる限りの力を存分に出し尽くした見ごたえのある攻防だった。
4連勝の横浜F・マリノスは、不動のメンバー。一方のサンフレッチェ広島は、相次ぐケガ人、出場停止選手のために固定メンバーが組めない。この日は、出場停止のウェズレイに代わって森崎浩司が入り、出場停止明けの柏木陽介とともに『シャドウストライカー』を務める。前線は、佐藤寿人の1トップに2シャドウという形だ。最終ラインの3バックには、千葉から移籍のストヤノフがリベロに入り、前節までリベロを務めていた戸田和幸が『本職』に戻って、青山敏弘とダブルボランチを組む。
前半は、アウェイの広島が主導権を握る。
横浜FMのキックオフで始まった試合は、序盤から大島秀夫、坂田大輔の2トップが広島ディフェンス陣に積極的にプレッシャーをかける。1分、横浜FM・2トップのプレスに、GK木寺浩一が苦しいタイミングでキックを余儀なくされるシーンもあった。守護神の下田崇がヒザの負傷から出場を回避。急遽出番の回ってきた木寺だが、全般的にはベテランらしいパフォーマンスを見せてくれた。
先制点は12分、広島。中盤の底・青山からのロングボール。ワンバウンドしたボールにクリアに行った中澤佑二だが、頭をかすめ、走り込んだ佐藤に渡ってしまう。佐藤が折り返したところに、森崎浩が詰めてゴール。「ボンバー(中澤)が触ったことで、自分の動きも中途半端になってしまった。あそこはオレがカバーしなければいけなかった」(GK榎本哲也)。
早い時間帯の先制点に、広島も良いリズムで攻め込んでいく。戸田がうまくさばいて、左サイドの服部公太が攻め上がる。柏木も中央で相手を引きつけて、右サイドの駒野友一に好パスを供給する。対する横浜FMは「マークもポジショニングも、あやふやになってしまった」(早野宏史監督)と振り返るように、前半は受け身に回ってしまう。
それでも、1点のビハインドをモノともしないのが、今の横浜FM。19分、河合竜二がヘディングで前線に押し返す。大島がジャンプ一番競り勝って、前方の坂田に送る。坂田が相手DFをブロックしながら、柔らかく落とすと、予測して走り込んだ大島がGKの動きを見て、右足で冷静にゴールに流し込んだ。1−1の同点。
だが、広島も36分、相手陣のスローインから柏木が厳しいマークを受けながら、抜け出した佐藤に絶好のパス。佐藤が切れ込んで左から折り返したボールは、相手DFに弾き返されるが、詰めていた柏木が右足で押し込んだ。広島が再びリードして前半を折り返す。
後半、横浜FMはスタートから、清水範久を吉田に代えて投入。清水は前節の名古屋戦でも後半開始から入って、中盤を活性化させている。持ち前のスピードで、以前はFWとして起用されたが、労を惜しまない運動量で、中盤の右を起点にピッチを縦横無尽に駆け回る。62分には、山瀬幸宏に代えて、マルケスを投入。「この2人が入ったということは、攻撃に行けという合図」(小宮山尊信)という通り、横浜FMが後半は圧倒する。
65分、清水が中央でキープして河合に落とすと、右の田中隼磨へ展開。田中隼の遠い位置からのクロスに、坂田がヘディングで狙ったが、わずかに逸れた。70分には、左サイドで小宮山から受けたマルケスが腰の入ったクロスを上げる。ニアに入った大島がヘディングシュートを試みるもゴールネットの上。
そして71分。田中隼が右から切れ込んで、巧みにフェイントから左足を振り抜くと、右のゴールポストをかすめるように、ネットに吸い込まれた。田中隼の今季初ゴールで、2−2の同点。「試合前、監督から『そろそろ決めろよ』と言われていました。その後も何度かチャンスがあったし、もう1点決められていたら…。勝ちたかった」
85分にも田中隼の強烈なグラウンダーのシュート。これがコーナーキックになり、横浜FMは最後の切り札、ハーフナー マイクを投入して逆転を狙う。防戦一方の広島だが、カウンターから佐藤を走らせるが、横浜FMも中澤がしっかりマーク。ロスタイムに、ヒヤッとする場面。広島の早いリスタート、スローインからうまく入り込んだ佐藤が振り向きざまシュートに行ったが、逆サイドのポスト左に外れた。
連勝が止まってしまった横浜FMだが、これで10試合負けなし(5勝5分け)。それでも前節に続いて、序盤から相手に主導権を渡してしまったことは反省しなければならないだろう。「次もホーム(29日・磐田戦@三ツ沢)なので、3試合続けてはいけない」(田中隼)。一方の広島は、連勝こそならなかったが、貴重な勝点1を加えた。
以上
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