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【J2:第36節 京都 vs 福岡 レポート】逆転で京都に軍配! 互いの持ち味を出した試合に決着をつけたのはチアゴのJ初ゴール!!(07.08.27)

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8月26日(日) 2007 J2リーグ戦 第36節
京都 4 - 3 福岡 (19:04/西京極/7,335人)
得点者:'2 宮崎光平(福岡)、'6 宮崎光平(福岡)、'28 パウリーニョ(京都)、'31 アレックス(福岡)、'66 パウリーニョ(京都)、'68 アンドレ(京都)、'73 チアゴ(京都)

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京都、福岡お互いに持ち味を出した試合だった。
試合が動いたのは開始2分、アレックスのパスに右サイドの田中佑昌が縦に切れ込みクロスを上げると、宮崎光平が飛び込んで先制。その4分後にもFKを宮崎光平が直接決める。京都はわずか6分で2点のリードを奪われる形となった。
この2点で、福岡は布部陽功をディフェンスに入れ4バックにし、久藤清一をアンカーに。リンコンのワントップでアレックスと宮崎光平の二人がトップ下に入る。2点ビハインドの京都は、ダイヤモンドだった中盤をボックス型に戻し攻撃にでる。

京都の反撃は28分、右サイドの平島崇が福岡ディフェンスの裏にボールを送るとこれに反応したパウリーニョが、飛び出すGKより先に触り、ゴールを決めて1−2とする。
しかし、そのわずか1分後、京都ディフェンスの裏に飛び出したアレックスを角田誠がエリア内で倒して一発退場。しかも福岡にPKが与えられ、これをアレックスが冷静に決め福岡が3−1と突き放した。
だが、アクシデントは福岡にも降りかかった。京都陣内で、タッチラインを割ったボールを持った平島崇を遅延と判断したのか、チェッコリが平島を蹴ってしまい、34分に一発退場してしまう。これで10人対10人、福岡の数的優位がなくなった。

10人となっても前半、ゲームを支配したのは福岡だった。その大きな要因がリンコンのポジション。中盤で数的優位を作ろうとした福岡の中で、ワントップのリンコンが中盤まで下がりボールをつなぐ場面を作る。これにより、京都のディフェンスは4枚揃っているもののリンコンが一度中盤に下がることで、マークの隙ができてしまい、2列目のアレックス、宮崎光平、そして右サイドの田中佑昌のアタックをケアしきれずいた。
京都はパウリーニョとアンドレの2トップのため、中盤の枚数では福岡が有利、さらにリンコンも細かいパス交換に参加することで福岡のポゼッションと2列目からの飛び出しで京都を追い込む形になった。

後半、京都は運動量の豊富な中払大介と、左サイドにディフェンスも出来る渡邉大剛を投入。福岡は久藤清一に代えDF柳楽智和を投入し、布部陽功をボランチに据える。
後半に流れを掴んだのは京都だった。2点ビハインドで攻撃するしかない京都は前線からプレスをかけることで福岡のリズムを消した。
そして後半21分、中央パウリーニョから右サイドのアンドレに渡りシュートを放つとそのこぼれ球をパウリーニョが押し込み一点差にする。さらに2分後、左サイドのパウリーニョから中央の中払へ。中払が落とし渡邉がシュートを放ち、そのこぼれ球をアンドレが決めて、とうとう京都が同点に追いつく。
決勝点は28分、徳重からのCKをチアゴが頭で合わせて福岡ゴールに突き刺し、チアゴのJ発ゴールで4−3に。そしてタイムアップ。京都が逆転で福岡を下した。

互いに持ち味を出したゲームとなった。
前半は福岡。中盤に枚数を増やし中央、サイドからの飛び出しでチャンスを作る。得点シーンはこの形から生まれたもので福岡らしいサッカーを展開した。
後半は京都。ビハインドという状況が生み出した前線からのプレスでリズムを作る。だがこの形はこれまで京都がやってきたサッカーである。点を取りにいくという気持ちが、いままでやってきた京都の形を呼び戻す形となり同点に追いついた。
そして、決勝点。リトバルスキー監督は試合後の会見で、逆転負けが多い理由に今回のチアゴの決勝ゴールを上げ「典型的な1対1の局面で負けた」ことを指摘した。
それぞれのストロングポイントでお互い3点を挙げ同点だったゲーム、引き分けでもおかしくない試合だったが、最後は流れ、リズムに関係ないセットプレーから個の力で押し切られたことを悔やんでのことだろう。
福岡にとっては課題が明確化された試合となった。

京都は、これまで札幌、東京Vと相手の良さを消すことは出来ていたが、前線からプレスし攻撃に早く入るという、これまでやってきた攻撃的なサッカーが鳴りを潜める形になっていた。しかし、2点のビハインドが、攻めるしかない状況が、逆に京都を攻撃的にさせた。対戦相手の対策と京都の攻撃的なサッカーとの融合、果たして、次節の仙台戦で実現するのか。次節の試合を楽しみにさせる今節の内容だった。

以上

2007.08.27 Reported by 武田賢宗
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