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【J1:第23節 広島 vs F東京 プレビュー】コンディションに問題を抱える両チーム。疲労とエース不在を、どうカバーするか(07.08.29)

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8月29日(水)J1 第23節 広島 vs F東京(19:00KICK OFF/広島ビ)
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 前節の横浜FM戦では、70分弱までしか体力が持たなかったとはいえ、広島の新システムである3-4-2-1はよく機能した。ウェズレイ不在の状況下でも、これまでは3-5-2のシステムを崩さずに戦ってきたが、今回は代役候補の平繁龍一にも疲れがたまっていることもあって、急遽のシステム変更。それでも、佐藤寿人を頂点として森崎浩司・柏木陽介の2人をシャドー・ストライカーに置く形は、相手4バックへのプレッシャーもよくかかり、さらに佐藤がチャンスメイクする形で森崎浩・柏木が得点を重ねるという結果も残した。
 また、今季初めて戸田和幸をボランチにあげて、ストヤノフをリベロに据える形もよかった。まだ連携面で課題は残しているものの、ストヤノフは強さもあり、クレバーな位置取りで最終ラインを引き締めた。一方、ボランチを「自分の居場所」と表現するだけに、戸田は中盤の危険な場所をよく察知して相手の攻撃を潰し、そこから攻撃の起点となって試合をリードした。また、彼がいることでパートナーの青山敏弘が生き生きと躍動。スルーパスやサイドチェンジなど、青山が本来持っているパスセンスやキック力を生かした攻撃が創れるようになった。

 ウェズレイは今節まで出場停止のため、明日の試合も同じフォーメーションで戦う可能性が大きいが、ここで気になるのはやはりコンディションだ。佐藤寿は、日本代表戦(アジアカップ)の7月21日 対オーストラリア戦以来、40日間で11試合目。試合間隔が1週間以上あいたのは、オールスター(8/4)→名古屋戦(8/12)の時だけ。あとはほとんど、3日に1度のペースで試合をしていることとなり、疲れは隠せない。しかも、腰に痛みも抱えている。怪我を抱えているのは、ほかにも森崎浩や青山。さらに柏木もU−20ワールドカップから北京五輪予選と、代表関連で極度に精神的な緊張を強いられる試合が続いたため、全身が重い疲労感で覆われている。また、柏木と同じ「カナダ戦士」槙野智章も、初めてトップチームでの連戦を経験しているため、疲労の色がくっきりと出てきている。
 その中で、誰よりも疲れているのは、駒野友一だろう。同じ代表組の佐藤と比較して、試合数はオールスターに出場していない分だけ、少ない。しかし、彼はアジアカップで最初の試合を除き、すべてに先発フル出場。3位決定戦・韓国戦での120分間の激闘から、中3日の浦和戦にも90分間出場している。彼よりも厳しいスケジュールをこなしているのは、オールスターでもフル出場した阿部勇樹(浦和)くらい。横浜FM戦でも、彼はいつものように鋭い動きで何度も裏をとったが、持ち味であるキックの精度が失われていた。もちろん、疲労が原因である。
 ナイトゲームとはいえ、気温30度近い酷暑と湿度70%を越える気候の中での試合は、選手たちに重いダメージを与えている。しかも、今節は中2日。回復の時間も、ほとんどない。非常に厳しい状況ではあるが、プロである以上、泣き言を言うことはできない。

 厳しい状況は、F東京も同じだろう。現在4連敗中。前々節の柏戦から福西崇史や土肥洋一ら日本代表経験者をスタメンから外し、メンバーを入れ替えてはみたものの、結果は出ない。内容は向上しているものの、やはり勝点という現実が手に入らないと、士気はどうしてもあがらない。しかも、今節は大黒柱のルーカスが出場停止なのだ。
 コンディションも厳しい。伊野波雅彦はU−22代表合宿で負った負傷からの回復途上で、金沢浄も浦和戦で左太ももを負傷し、広島戦の出場は微妙。さらに平山相太や梶山陽平も怪我を負っており、万全ではない。鈴木規郎が怪我からの回復傾向にあることは好材料だが、状態に問題を抱えていることは間違いない。中3日と広島より1日だけ調整期間が長い利はあるものの、彼らはアウエイで長時間の移動を伴う。首都圏のチームは西日本のチームよりも移動慣れしていない上に、この時期の広島は暑くて風が吹かず、不快指数は高い。さらに広島ビッグアーチの芝の状態も良くないことも、慣れないチームには不利に働くだろう。

 明日の天気予報は、曇り時々雨。もし雨の中の試合となった場合、選手の身体にはさらなる負担がかかる。できれば、いいコンディションでやらせてやりたいが、それも難しい。J1残留という課題を現実のものとして受け止めている両チームの対決だけに、熱い気持ちでのぶつかりあいが予想されるが、気持ちに身体がついていけるかどうか。この試合のすう勢は、一にも二にも、コンディショニングが鍵を握っている。
 最後に。両チームとも、とにかく、怪我なく試合を終えてくれることを祈りたい。

以上


2007.08.28 Reported by 中野和也
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