8月30日（木）J2 第37節 徳島 vs 愛媛（19:00KICK OFF/鳴門大塚）
-ゲームサマリーはこちら-

-勝敗予想ゲームJ2グランプリ30日19:00投票締め切り！-
- JウイイレCC最新作によるシミュレーションプレビューは「動画を見る」をクリック！
※オートプレーの為、実際のメンバーと異なる場合があります。また一部選手はエディットして作成・追加しています。ご了承ください。
----------

現在連敗に苦しむ徳島と、過去連敗に苦しんだ愛媛。その両者が激突する今季3度目の四国ダービーは、やや寂しさを感じずにはいられないが、現実としてどちらにとってもその『連敗』を阻止する戦いとなる。

まず徳島は、今クラブワーストとなる8連敗中。残念ながらそれがチームの置かれている現状だ。しかし、選手たちに沈んでいる時間はない。顔を上げて自分たちのやるべきことに集中し、とにかくピッチ上でそれを実践するしかないだろう。

ただ、迎える今節が四国ダービーであることは、徳島の選手たちにとって気持ちを切り替える大きなキッカケとなるはず。成績を度外視し互いのプライドを賭けて戦う特別な一戦と考えれば、その勝利だけにハッキリと照準を合わせられる。それによって長い連敗を重く意識することなく戦えたなら、きっとチームはフレッシュな力を発揮でき、その成果として連敗脱出も叶う結果を手に入れられるに違いない。

とは言え徳島には、この一戦で勝利するために絶対遂行しなければならない2つのことがあると言えよう。

そのまず1つ目は『危険な時間帯での集中』。徳島は最近の2戦でいずれもホイッスルの直前直後に失点を喫している。前々節（水戸戦）では前半44分、前節（東京V戦）では前半1分に…。サッカーではよく開始直後と終了間際の5分間が危険な時間帯と言われるが、今チームはまさにそこでつまずきを起こしているのである。それだけに、今節はそこでの集中力を決して切らしてはならない。自分たちのウィークポイントであるその時間帯を十分意識し、特に守りにおいてそれを欠いてはならないだろう。

そして2つ目は『シュート精度の向上』だ。「最終的にフィニッシュが決められなかったのが敗因ですね」と丹羽が前節までの戦いを振り返った通り、攻めながら得点を奪い切れない最大の理由であるシュート精度を高めなければ今節もチームに光の差す道は開かれない。組織として攻撃の形が出来始めたのは事実でも、やはり最終的にはそれこそが勝負を分けるポイントなのだから。

対して愛媛だが、こちらもシーズン中盤までは度重なる連敗（3度の2連敗と2度の4連敗）に苦しんだ。そして、その後立ち直り24節以降はそれのない粘り強い戦いを続けている。とは言うものの、前節草津に敗れた内容を見れば再びそこへ足を踏み入れてしまう危険度は決して低くない。「自分達でバタバタして傷を大きくして終わってしまったゲームだった」という望月監督の言葉からも推測できるように、選手たちはまだ自分たちのサッカーを貫き通せない状態だ。今節もし敗れ久々の連敗を喫したなら、また以前のような状態にまで逆戻りしかねないとさえ言えるだろう。

それを避けるためには、何より前節犯してしまったような自らのミスをなくすことが重要となる。「やってはいけないミスが出たし、その選手は事の大きさにもっと責任を感じなければ今後もそうなる」という宮原の厳しい言葉を選手全員が心に刻み付けてこの一戦、さらにはひとつひとつのプレーに臨まなくてはならない。

四国ダービーがこのような戦いになるのは喜ばしいことでない。早くJ1昇格を争う両チームがぶつかるような四国ダービーになってほしいと心から願う。しかし、厳しくも今はこれが現実─。

徳島がそれを止めるか、愛媛が踏み止まるか。『連敗』を阻止するのは果たして！？

以上

2007.08.28 Reported by 松下英樹