8月30日(木)J2 第37節 水戸 vs 札幌(19:00KICK OFF/笠松)
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※オートプレーの為、実際のメンバーと異なる場合があります。また一部選手はエディットして作成・追加しています。ご了承ください。
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「ここで勝たなきゃ意味がない!」。前回の笠松での福岡戦。水戸のサポーターはこの横断幕だけを出して、思いの丈をぶつけた。昨年の9月9日の徳島戦以来見放されている笠松での勝利。次の笠松での試合が9月9日の山形戦であり、もし今節の札幌戦で勝利を逃すようだと丸一年笠松で勝利がないということになってしまうのだ。サポーターの願いは一つ。「笠松で勝ってほしい」。そんなサポーターに1年間も苦い思いをさせるわけにはいかない。今節の札幌戦はたとえ相手が首位だろうと水戸にとって勝利だけが求められる試合なのである。
前回の笠松での福岡戦では勝利まであと少しだった。蒸しかえる暑さの中、水戸は福岡を運動量で圧倒。再三チャンスを作り出し、後半に先制点を挙げた。その後も水戸ペースで進んだものの、福岡はパワープレーに切り替え、勝機を見出そうとしてきた。そして、89分、ついに防波堤は崩れてしまう。ゴール前に放り込まれたボールのセカンドボールを拾われ、失点。痛恨のドローで終わってしまい、またも笠松で勝利を逃すこととなってしまったのだ。
とはいえ、上位福岡を相手に互角以上の内容に持ち込んだように水戸はここ7戦でわずか1敗と調子を上げてきている。今の水戸を支えているのは7試合でわずか4失点という守備である。守備の要の吉本を中心に3バックと4バックをうまく使い分け、相手の攻撃を封じている。そして、小椋とビジュのダブルボランチの動きも欠かせない。彼らが中盤でしっかりと攻撃の芽を摘むことによって最終ラインの負担は軽減されている。また、リーグ序盤は「アクションサッカー」を標榜し、攻撃的に戦ってきたチームだが、今は攻める時と守る時のメリハリがしっかりとつけられており、これまで培ってきた攻撃力と本来のチームの持ち味である粘り強い守備とが融合されようとしている。前節鳥栖戦ではシュート数19対6と劣勢だったものの、前半においてはチャンスの数では水戸が上回っていた。先制点を奪えていれば、結果は違っていただろう。それだけ成熟を感じさせる内容を見せているのだ。
だが、札幌は首位を走るように試合運びにおいて水戸のはるか上を行く相手である。前節山形戦では3人の出場停止者を抱えながらも1対0で勝利。試合展開では山形に押し込まれる展開が続き、PKを与える絶体絶命のピンチを招くなど苦しんだものの、GK高木のPKセーブもあり、粘り強く守りきり完封勝利。出場停止のダヴィの代役として起用された石井が決勝点を挙げたこともチームに大きな自信を与えたに違いない。たくましき首位チームは意気揚々と笠松に乗り組んでくることだろう。
「札幌のロングボールに気をつけたい」と前田監督は警戒を強めている。札幌は大柄な選手が多く、中盤を経由させず、前線へボールを蹴りこんでチャンスを作り出してくる。それだけにポイントはセカンドボールになる。「たとえ競り負けてもカバーリングをしっかりしていれば問題ない」と平松が言うように、小椋とビジュがしっかりとセカンドボールを拾えるかが重要だ。そこで負けるようだと西谷、藤田という突破力に長けるサイドに展開され、ゴールを脅かされることとなるだけに絶対に注意したいところである。そして、不用意なファウルを与えないことも重要だ。前述の通り、札幌は大柄な選手が揃っている。特に曽田はDFながらもセットプレー時はゴール前で無類の強さを発揮するだけに自陣でのFKは絶対に与えたくない。一つ一つのプレーに細心の注意を払って90分間戦うことが勝ち点3獲得のためには求められる。
「我慢比べになる」と平松は言う。守備からリズムをつくるチーム同士の対戦だけに序盤はお互いにリスクをかけない戦いを見せるだろう。派手さに欠けたゲームになるかもしれないが、その中でいかに機を見計らい、ギアを上げるかがこの試合の醍醐味となる。技術や戦術だけでなく、気候やジャッジなどサッカーに起こりうるすべてのことを享受し、90分間集中し続けたチームが勝利をつかむことだろう。
「勝つことは難しい」。水戸に携わるすべての人が今季思い知らされたことである。しかし、水戸にとってこの試合は勝つことしか許されない戦いである。だからこそ、すべてにおいて今まで以上でないと勝つことはできないだろう。相手より走り、相手より声を出し、相手より球際を激しくする。そうした積み重ねが勝利を導くはずだ。そして、それはピッチの中だけではない。スタンドにおいても今まで以上のムードを作り上げることが必要だ。
試合当日の天候は残念ながら雨が予想されている。それでもスタンドで選手に声援を贈ることで何かが変わるはず。1人1人のその強い思いが選手を後押しすることは間違いない。相手は首位札幌という強敵。だからこそ、水戸の全精力をこの試合にぶつけなければならない。勝利は、その先にある。
以上
2007.08.29 Reported by 佐藤拓也
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第37節 水戸 vs 札幌 プレビュー】タイムリミットは1。相手が首位の札幌だろうと、水戸にとっては勝利しか許されない一戦。全精力をぶつけて、笠松に笑顔をもたらせるか。(07.08.30)
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