9月1日(土)J1 第24節 新潟 vs 千葉(19:00KICK OFF/東北電ス)
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前節、接戦をものにした新潟と、大勝した千葉。ムードのいいチーム同士の対戦は、激しい競り合いが予想される。新潟のMF坂本将貴にとってはリーグ通算200試合出場がかかる一戦。昨季まで所属した千葉から勝点3を奪って、華を添えたい。千葉は前節、大分を6対0で下すなど攻撃が上向き。前回の新潟戦はホームで敗れているだけに、雪辱戦になる。
「意識はしますよ。一番負けたくない相手ですから」。坂本は闘志を隠そうとはしない。リーグ戦通算200試合出場のメモリアルゲーム。相手は昨季まで在籍した千葉、しかもホーム戦。
「なにかの因縁ですね」。注目される要素がそろった試合を楽しみにしている
古巣の分析はできている。大分戦で2得点した水野晃樹については「調子自体はよくないかも。でも、能力は高いですからね」。無得点だった巻に対しても「不調のときほどあいつは怖い。苦しいときにしっかり取る」と厳重注意に挙げるなど、昔のチームメートの特徴は熟知している。「僕自身がボールを持っていないときでも、相手が嫌がるようなプレーをしたい」。狙いどころも把握済みだ。
コンディションはいい。前節甲府戦は1対0で勝利。左コーナーキックから坂本がヘディングで決めたゴールが、決勝点になった。「ショートコーナーをやるように、駆け引きをして、ニアを狙った」。自らの得点は客観的に解説する。ただ、1点を守りきったディフェンスについては「みんな集中力が途切れなかった。粘り強くなっている」と声を弾ませた。
リーグ戦再開後5試合、新潟は3勝2敗。3勝はすべて無失点だ。不用意な失点は少なくなった。セットプレーでの集中力、1対1でのプレッシャー、コミュニケーションと、形になりにくい部分の精度が上がってきた結果だ。その中心に坂本がいる。
危険な時間帯になると、大きな声をさらにボリュームアップしてチームメートを叱咤する。労を惜しまず攻守に走る。「体力を計算して90分持たせようとは思っていないので」。ここ4試合は途中交代が続く。80分前後でピッチを去っている。フル出場は第19節G大阪戦(8月11日)が最後だ。夏場の厳しいコンディションの中、疲れを恐れずに開始のホイッスルと同時に全力疾走を繰り返してきた。その結果が、スタミナを使い切っての途中交代だった。
坂本の姿勢は、チームメートにも届いている。同年代の内田潤は言う。「坂本の記念試合でしょ。こっちも気合が入りますよ」。チーム一丸のムードが自然と出来上がった。
千葉は上昇ムードでアウェイに乗り込む。大分戦は今季最多の6得点。押され気味の展開から先制点を奪い、リズムをつかんだ。ボールが前線に回ったときは、粘り強い攻撃を展開するようになった。守備でも、大分戦は佐藤勇人、羽生直剛を中心に相手のボランチにボールを自由に持たせないなど、起点を押さえるしたたかさをみせた。攻守のバランスは整っている。
新潟との対戦は、毎回ボールの奪い合い、走り合いになる。攻守の切り替えを早くして、前線でスムーズにボールをつなぐ形を作ることができれば優位に進められる。
どちらも前に出るプレーを重視するチーム。ボールの奪いどころ、そこからの攻守の精度がポイントになる。競り合いが必要な際どいボールは、気持ちの強い方に転がる。
以上
2007.08.31 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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