9月1日(土)J1 第24節 鹿島 vs 川崎F(18:30KICK OFF/カシマ)
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29日の第23節・ガンバ大阪戦を勝ち、首位・浦和レッズを射程距離に捉えた状態で、明日9月1日の第24節、ホーム・川崎フロンターレ戦を迎えたかった鹿島アントラーズ。ところがG大阪に大量5失点し、信じがたい大敗を喫してしまった。キャプテン・柳沢敦も「経験の差だったり、力の差だったりがハッキリ出た」と厳しい表情で語ったという。
しかし、ここで白旗を挙げていたら、これまでの努力と巻き返しが水泡に帰す。「まだ諦めないでいきたい」と柳沢が言うように、いち早く気持ちを切り替えて、次へ向かうことが肝要だ。明日の川崎F戦は金沢からの移動を伴う中2日のゲームだが、3月3日の開幕戦で惜敗しているだけに負けられない。しかも敵将・関塚隆監督は長年、鹿島でコーチを務めていた人物。この因縁深い相手を倒してこそ、悲願の10冠に手が届くというものだ。今こそチームの真価が問われる。
8月12日の第19節・ウ゛ァンフォーレ甲府戦から4連勝していた鹿島。後半戦の快進撃は浦和やG大阪に大きなプレッシャーを与えていたはずだ。「毎試合毎試合が決勝戦。全部勝ったら優勝できる」と新井場徹も言うように、選手たちもイケるという手ごたえを感じていた。が、29日のG大阪戦は想像を絶する展開になってしまった。勝利への意欲が強すぎるあまり、前半に2失点した時点で気持ちが切れてしまったのかもしれない。中盤のボール回しでミスが出て、FW陣も勢いを失った。得点はファボンが挙げた1点のみ。G大阪にしてやられた格好になった。
これにより、首位・浦和との勝ち点差は再び10に開き、2位・G大阪とも6差に。すぐ後ろには1ポイント差で清水エスパルス、アルビレックス新潟が迫っている。ここで集中を切らして連敗したら、リーグタイトルへの道はほぼ閉ざされる。準決勝進出を果たしているナビスコカップにもダメージが及ぶかもしれない。
厳しい事態に直面していることを、オズワルドオリウ゛ェイラ監督も選手たちも認識している。だからこそ、初心に戻り、自信を取り戻して戦う必要がある。
鹿島はここまでメンバーを固定し、勝利を重ねてきた。大敗した後はガラリと先発を変える指揮官も多いだろうが、オズワルドオリベイラ監督は違う。全幅の信頼を寄せるイレブンをあえて、再びピッチに送り出すだろう。2トップには柳沢とマルキーニョス、中盤は野沢拓也、本山雅志、小笠原満男、中後雅喜。岩政大樹とファボンがリードする最終ラインも変更なしに違いない。
川崎F戦を迎えるに当たり、最大のポイントといえるのは、まず手堅い守りを取り戻すことだろう。相手には強烈なスピードと決定力を誇るジュニーニョ、後半戦に入って非常に好調の鄭大世という強烈な2トップがいる。彼らをフリーにさせたら、G大阪戦の二の舞もありうる。鹿島の最終ラインはスピード面に多少の不安を抱える。だからこそ、パスの出し手から確実に抑えていく必要がある。となれば、警戒すべきは中村憲剛と谷口博之の両ボランチとトップ下のマギヌンだ。彼ら中盤にいつも以上の激しいプレッシャーをかけ、FW陣にいい形でボールを入れさせないこと。それだけは、キッチリと徹底しなければならない。
右サイドの森勇介、左サイドに入るであろう黒津勝のオーバーラップも脅威だ。鹿島もサイド攻撃が1つのウリであるだけに、どちらが主導権を握るかは大きな勝負どころ。前節はいいところの出せなかった内田篤人、新井場には奮起を期待したい。
もう1つのポイントは、川崎Fの守備陣をどう突くか。相手の3バックは「川崎山脈」の異名を取るほど高さには恵まれているが、いかんせんスピードに欠ける。3バックと両アウトサイドの間、あるいは最終ラインの背後のスペースは間違いなく狙い目だ。幸いにして鹿島の2トップは速さとアグレッシブさを兼ね備えている。本山ら2列目はドリブル、飛び出しという武器もある。昨季のホームゲーム、今季開幕戦と川崎Fに連敗している鹿島攻撃陣としては、相手の弱点を執拗に突いて、先制点を狙いたい。
川崎Fは火がついたら一気に爆発する怖さを秘めている一方で、戦い方が安定しないというマイナス面もある。後半戦が始まってからも2勝2敗1分と出入りの激しいサッカーをしている。鹿島本来の粘り強さを見せつければ、相手が焦れて自滅することも十分ありえる。そういった老獪な展開に持ち込みたいところだ。
明日のスタメンを予想すると、鹿島はGK曽ヶ端準、DF(右から)内田、岩政、ファボン、新井場、ボランチ・小笠原、中後、2列目に野沢、本山、FWマルキーニョス、柳沢の4−4−2。対する川崎FはGK川島永嗣、DF箕輪義信、寺田周平、伊藤宏樹、右サイド・森、左サイド・黒津、ボランチ・中村、谷口、トップ下・マギヌン、FWジュニーニョ、鄭の3−5−2だろう。前節・名古屋戦で出場停止だった箕輪が戻ってくることが彼らにはプラス要素だろう。
9月1日夜の鹿嶋地方の天候は晴れ、気温は23度の予報。一時の猛暑が去り、選手たちにはプレーしやすいコンディションとなる。今季のJ1を代表するようなレベルの高い好ゲームを期待したい。
以上
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一覧へ【J1:第24節 鹿島 vs 川崎F プレビュー】G大阪戦大敗から気持ちを切り替え、川崎Fに勝って逆転優勝の可能性を残したい鹿島。(07.08.31)













