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【J1:第32節 横浜FC vs 新潟】レポート:交代出場の深井の活躍、エジミウソンの2得点で新潟が勝利。内容的には、両チームともに評価のしにくい一戦に。(07.11.19)

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11月18日(日) 2007 J1リーグ戦 第32節
横浜FC 0 - 2 新潟 (17:03/日産ス/7,751人)
得点者:85' エジミウソン(新潟)、89' エジミウソン(新潟)

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目標とする7位以上を確保するため勝点がほしい新潟が、すでに最下位が確定している横浜FCを下し勝利したが、内容的には評価の難しい一戦となった。新潟にしてみれば、簡単に言えば『「全体的にゲーム内容はよくなかった」(新潟・鈴木監督)ものの勝った』試合だが、終始新潟が押し気味だったのも事実。横浜FCは、攻め込まれる時間帯が長かったものの、「前半はまあまあよかった。後半もチャンスはあったし悪かったわけではない。最近できてきている、前からいくサッカーはある程度表現できた」(滝澤)と、自らの方向性を体現することはできた。

試合は前半から新潟が優勢に。中盤のプレスで奪ったボールを前線へ送り、エジミウソンや矢野が強さだけでなくうまさも見せキープする間に、MFやサイドバックがどんどん飛び出し速攻を繰り出す。序盤で何回か決定機をつくりだすが、そこには横浜FC・GK菅野が立ちはだかった。それ以降、「前半から何度か決定的なチャンスがありましたが、それを決めきれなかったばかりに終盤までもつれてしまったという印象」(鈴木監督)という言葉通り、前半30分をすぎた辺りからは、新潟がボールを保持するものの得点の匂いがほとんどしない、という展開が続くことに。

横浜FCは、右サイドのカタタウのドリブル突破などを足がかりに、押され気味ながらもチャンスを何度かつくった。しかしながら、根占・滝澤の中盤2枚が「相手の攻撃的な外国人選手に気を配るあまり、あまり前に行けなかった」(滝澤)こともあってか、結果を残した天皇杯の大宮戦や前節・柏戦に比べると、攻撃に厚みを欠いた点は否めない。

後半に入り、DFラインを押し上げ、中盤をコンパクトに保つことを心がけた新潟の優位はさらに顕著になる。しかし、フィニッシュに至る一つ前のプレーでの工夫・気迫に欠け、得点を奪うことができない。「寺川が左サイドで起点となっていたが、そこからなかなかスピードアップができていなかった」(鈴木監督)というコメントは象徴的だ。また、久々のトップチーム公式戦先発出場ながら出色のデキを見せた横浜FC・DF岩倉や、身体を張って懸命の守りを見せた小村の活躍も目立った。中盤でボールを失い、数的不利な状況で新潟の速攻を受けながらゴールを死守したのである。

新潟にとって停滞した状況を打破できたことについては、80分に交代出場した深井の存在が大きいだろう。鋭いドリブル突破で疲れの見える横浜FCのディフェンスを混乱に陥れ、85分にはペナルティエリア内左側で倒されPKを奪取。これをエジミウソンが確実に決めて先制点を奪う。さらにエジミウソンはロスタイムにも追加点をあげる。新潟の中盤が高い位置でボールを奪い、右サイドの内田から中央のマルシオ リシャルデスへ。さらに左奥へ1枚余る形で走り込んだエジミウソンにラストパスが渡り、ゴール左スミに流し込んだ。

交代策が見事に的中した新潟に対し、西山ら攻撃的な選手を87分以降に3人投入した横浜FC・ジュリオ レアル監督が後手に回った感は否定できないだろう。しかし、「新潟の監督が賢い監督で、頭を使って素晴らしい結果を出したということもいえる。残り10分で大型の選手を外し、スピードのある選手を入れた」(ジュリオ レアル監督)というコメントも単なる言い訳ではない。深井のように決定的な仕事ができる選手が控えに回っているというチーム力の差が、最後に出たということではないだろうか。

以上
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