●F東京 vs 千葉SC
昨年は快進撃をみせ、決勝に進出したF東京だったが、今年はクラブユース選手権ではグループリーグ敗退、プリンスリーグ関東でも7位と悲願の高円宮杯全日本ユースの出場は叶わなかった。しかし、この結果は彼らの力がなかったことを刺すものではない。
F東京U-18は今年、大きな変革期にあるのだ。もともとU-15は深川の1チームしかなかったが、3年前に東京西部を網羅した『FC東京U-15むさし』が誕生。昨年の高円宮杯全日本ユース(U-15)では、2チームともにベスト4進出という快挙で、今年初めてこの2チームからユースに選手が昇格してきたのだ。さらにユースの活動拠点を深川から小平に移し、トップチームと同じ環境で練習が出来るようにした。まさに変革元年となったF東京U-18。ここまでは結果が出なかったが、あくまで下地を作る期間で、本領はここから発揮してくるだろう。
トップ昇格するU-18日本代表の椋原健太を軸としたDFライン、同じくトップ昇格する大竹洋平と甲府加入内定の井澤惇が軸となる中盤と、各ポジションに核となる3年生が揃い、全体的にバランスの取れたチームとなった。
対する千葉SCは相当な曲者だ。決勝トーナメント初戦で千葉ユースを下すという番狂わせを起こしたが、彼らの実力は本物だ。関東予選で『クラブユースの雄』である三菱養和SCを下すなど、堂々の覇者として出場してきている。名前自体はあまり知られていないが、もともとU-15チームという形で立ち上がり、市立船橋などに選手を輩出していた。2002年にU-12チームを、2004年にU-18チームを、さらに昨年には社会人チームを立ち上げ、一貫した育成・強化が出来る組織にまで成長した。クラブとして一つの体系付けが出来たことで、チームはメキメキと力をつけ、この結果を生み出した。
果たして、千葉SCが再び番狂わせを起こすのか。それともF東京が昨年同様に快進撃の足がかりを掴むのか。注目だ。
●大分 vs 鹿島
今年の大分はタレント揃いだ。特にトップ昇格する清武弘嗣、小手川宏基、井上裕大の3人が形成する中盤は今大会屈指だ。清武弘はスピードとテクニックを兼ね揃えた高速アタッカーで、FW清武功暉との兄弟で織り成すコンビプレーは破壊力十分。ここにすでにトップチーム出場を果たしている小手川、レジスタの井上が絡むことで、分厚い攻撃を可能にする。
強力攻撃陣を迎え撃つ鹿島は、トップ昇格するGK川俣慎一郎を軸にした堅守がウリだ。鹿島ユースは2004年に鹿島学園と提携を結んだことで、ユースの選手全員が鹿島学園の生徒となった。練習や試合だけでなく、日常生活からチームメイトと過ごしていくことで、チームとして一致団結できるようになり、組織的な守備をベースにしたサッカーを可能にした。ポイントゲッター野林涼に繋ぐ高速カウンターも大きな武器で、大分は十分に警戒したいところだ。
攻撃の大分VS守備の鹿島という図式になったが、大分は清武功が出場停止なのが痛い。彼の不在をどう全員でカバーするか。ここが最大の注目点となるだろう。
●C大阪 vs FCみやぎバルセロナ
香川真司(C大阪)、青山隼(名古屋※ジュニアユースまで)などを輩出した東北の名門クラブのFCみやぎバルセロナだが、今年はプリンスリーグ東北、日本クラブユース選手権東北地区予選でも結果が出ず、最後の大会でようやく全国の舞台までたどり着いた。
一方でC大阪は今年、好調をキープしている。プリンスリーグ関西を2位通過し、高円宮杯全日本ユースに出場。チームの大黒柱は2年生司令塔の山口蛍だ。彼を相手に応じてどう生かすかで布陣は変化。3-5-2の時はボランチに、4-4-2、4-5-1の時はトップ下に位置する。どの布陣においても重要なのが、同じ2年生のボランチ・面家康生とのコンビネーションだ。ここがうまく機能するかが、C大阪のポイントであり、この相関関係がスムーズにいっていれば、チームは安定した戦いが出来る。しかし、一度ここが崩れると、建て直しが困難になるだけに、FCみやぎバルセロナは、トップ下からボランチまでこなす司令塔の佐々木雄太の出来がキーとなる。山口vs佐々木の司令塔対決が、この一戦の命運を握る。
●大宮 vs 京都
トップチームの戦い方を踏承するのが大宮だ。綺麗に整った4バック、ダブルボランチの2ラインがしっかりとブロックを形成し、堅い守備をベースにした戦いをしてくる。特に今年は攻撃陣にタレントを揃えていて、トップ昇格内定のシャドーストライカー渡部大輔、U-18日本代表候補の右アタッカー柿沼貴宏がおり、彼らがカウンターの急先鋒となる。
対する京都は今大きな飛躍のときを迎えている。独自の施策『スカラーアスリート制度』を立ち上げ、今年の1、2年生は全員がスカラーアスリートとなっている。スカラーアスリートとは、京セラ、立命館大学、京都が一体となって、世界的に活躍できる人材を育成することを目標に設立した制度で、厳しい選考を突破したメンバーがユースに在籍。チーム力の向上に直結し、チームはプリンスリーグ体制になってから初めて高円宮杯出場を果たした。テクニックに秀でたMF雨森理亮、前線で聳え立つFW寺田裕亮ら3年生に、GK寺石智耶、MF日高洸平、井上寛太などの1、2年生が噛み合い、総合力は高い。
堅守速攻の大宮、総合力の京都。実力は伯仲しているだけに、競った面白い試合になるだろう。
以上
Reported by 安藤隆人
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【Jユースサハラカップ2007:2回戦対戦カード】
12月8日(土)13:00 F東京 vs 千葉SC(江戸川)
12月8日(土)14:00 大分 vs 鹿島(大分スB)
12月8日(土)13:00 大宮 vs 京都(NACK)
12月9日(日)14:00 C大阪 vs FCみやぎバルセロナ(南津守)※
12月9日(日)13:00 横浜FM vs G大阪(三ツ沢) ※
12月9日(日)13:00 名古屋 vs 広島(トヨタSC)
12月9日(日)13:00 柏 vs 浦和(柏)
12月9日(日)14:00 東京V vs エストレラ姫路FC(ヴェルG)
※・・・J's GOAL取材予定カード
★J's GOAL Jユースサハラカップ2007特集ページ
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