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【城 彰二 引退試合】レポート:伝えたい言葉は『夢』。城彰二、『夢』をかなえた地で、『夢』をかなえたメンバーと最後の一戦。3ゴールを決め、自らの引退試合に花を添えた(08.01.27)

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●城彰二 引退試合
1月27日(日) 15:05/三ツ沢/10,015人
横浜FCオールスターズ 2-1 JO DREAMS
得点:7’城 彰二(JO DREAMS)、85’城 彰二(横浜FCオールスターズ)、88’城 彰二(横浜FCオールスターズ)

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「僕が伝えたい言葉は『夢』です。みなさんも夢に向かってチャレンジをしてください。僕もこれからもチャレンジしていきます!」。試合後のセレモニーで城はスタンドに駆けつけた観客に向け、大きな声で語りかけた。

城彰二は『夢』の体現者であり続けてきた。96年のアトランタ五輪出場、そして98年フランスワールドカップ出場、さらには06年の横浜FCのJ1昇格。いずれも険しい道のりの中、何度も可能性を失いかけたこともあった。しかし、それでも城は諦めず、はいつくばってでも正面から戦いに挑み続けた。だからこそ、『夢』をかなえることができたのだ。ただ、それは城1人で成し遂げたことではない。同じ目標に向かい、心を一つにする仲間がいたからこそ、一つ一つ扉を開いてきたのである。そんなかつての戦友たちが城彰二のために集まったこの一戦。『夢』をかなえた地で、『夢』をかなえたメンバーと戦った城彰二現役最後の90分。観る者に夢と希望を与える戦いにならないはずがなかった。

まず前半、城はアトランタ五輪組を中心としたJO DREAMSでプレー。小倉隆史、前園真聖とともになつかしのトライアングルを形成。小倉のスルーから城がボールを受け、ゴール前に侵入するシーンが見られるなど「3人揃ってプレーさせてもらってうれしかった。現役時代ほどうまくいかなかったけど、スルーが決まった時は楽しかった」と小倉が笑顔を見せたように息の合ったプレーを随所で披露してくれた。

そして、やはり城が魅せてくれた。7分、右サイドの伊東輝悦からのクロスを城が胸トラップ。巧みなボールコントロールからシュートを放ち、見事に先制点を奪ってみせたのだ。まさにストライカー城彰二の真髄であった。また、「(アトランタ五輪の)ブラジル戦の借りは返せたかな」と伊東が言うように城のお膳立てをもらい、伝説のゴールを決めた伊東の12年の歳月を経ての恩返しとも言えるアシスト。1プレー1プレーに日本サッカーの歴史の重みが感じられるのであった。

横浜FCオールスターズも負けてはいない。「ミスター横浜FC」とも呼ばれた小野信義(ニューウェーブ北九州)が切れのある動きで攻撃を組み立て、チャンスを演出。小野からのクロスに北村知隆(山形)が飛び込むなど何度も惜しいチャンスを作り出していった。2人とも横浜FCを去ってしまったが、久々の三ツ沢でのプレーなだけに生き生きとした表情でピッチを駆け回り、サポーターからも熱い声援が贈られていた。「超楽しかった!」と試合後、小野は満面の笑みで試合を振り返り、北村も「本当に楽しかった」と城とのプレー、そして三ツ沢でのプレーを心から楽しんでいた様子だ。

後半から城は横浜FCオールスターズの一員に。キックオフ時には三浦知良とともにボールに手を当てて祈りを込めるというフランスワールドカップアジア予選初戦のポーズも見せてくれるなど観客を魅了する展開は続いた。JO DREAMSが名波浩(磐田)と相馬直樹の左サイドの名コンビでチャンスを作れば、横浜FCオールスターズも山口素弘が鬼の形相で中盤で猛プレスをかけて主導権を奪い取るなど1人1人が個性を発揮。山口の激しいチャージに前園と小倉が(冗談で)抗議をするシーンがあるなど、観客を楽しませ続けてくれた。

そして、最後に魅せたのも城であった。85分、吉野智行(ガイナーレ鳥取)からのスルーパスを受けた城がそのままドリブル。最後はGK小島伸幸をかわしてシュートを決め、同点に追いつく。乗り出したら勢いは止まらないのは現役を退いても変わらない。88分、右サイド山口からのセンタリングを城が体ごと投げ出しながらヘディング。ボールはゴール右隅に吸い込まれ、見事土壇場で逆転ゴールを奪ってみせた。

結局、試合は2−1で横浜FCオールスターズが勝利。この日の全ゴールを城が叩き出し、自らの引退試合に花を添えることとなった。

1万人を超える観客、そして多くの選手たちが駆けつけて行われた引退試合。試合後、城は言葉を一つ一つ噛み締めながら「今日はこれだけ多くの人に集まってもらい、本当に感謝しています。そして、これまで戦ってくれた戦友のみんなが来てくれて本当に素晴らしい引退試合になったと思います」と感謝の言葉を贈った。

そして、城は続けた。「現役を引退しましたが、サッカーから離れることはありません」。そう、城はこれから指導者としての道を歩もうとしているのである。試合前には自ら手がけるスクール活動を行うなど、“これからの城彰二”も見られた。これまで様々な『夢』をかなえてきた城彰二がまた新たな夢へと走り出す。その第一歩がこの試合だったのである。
「僕には夢があります」。城は高らかに語った。次にスタジアムで城の勇姿を見る時−−それは城がJリーグの監督として戻ってきた時だろう。どんなに道は険しくても城彰二は前進し続けるに違いない。これまでと同じように。

以上

2008.1.27 Reported by 佐藤拓也
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