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【日本代表 vs チリ代表】レポート:攻撃面は課題山積も、守備面では手ごたえあり。岡田ジャパン初陣はスコアレスドロー(08.01.27)

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1月26日(土)  
日本代表 0 - 0 チリ代表 (19:10/国立/37,261人)
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1月15日にスタートした指宿合宿で本格始動してから10日余り。日本代表選手たちのコンディションはまだまだ不十分で、試合勘も鈍っていた。それにしては、前からボールを取りに行く意識は高かったかもしれない。奪われてもすぐプレスに行く姿勢は指宿合宿で岡田武史監督が口を酸っぱくして言っていたこと。彼らはそれを確実に具現化していた。

 だが、肝心の攻撃は不発に終わった。「接近・展開・連続」の理論に基づく素早いパス回しが見られたのは、前半8分の遠藤保仁(G大阪)と高原直泰(浦和)のワンツーからゴール前に飛び出した巻誠一郎(千葉)へとつながった場面など数えるほど。前半のボールポゼッションはチリの55.2%に対して日本は44.8%。流れの中のシュートも2本にとどまるなど、明らかに主導権を握られていた。後半途中に羽生直剛(F東京)と大久保嘉人(神戸)が入ってから相手も間延びし、攻めに連動性が出てきたが、結局はノーゴール。「勝ちにこだわる」と昨年12月の初合宿で選手たちに強調した岡田監督だったが、大事な初陣を飾れなかった。「勝負にこだわる部分ではスキがある」と指揮官自身もズバリ指摘した。ならば、ここで突きつけられた課題を修正するしかない。2010FIFAワールドカップ南アフリカへの第一歩となる3次予選・タイ戦(2月6日、埼玉)まで約10日。短時間ゆえに指揮官の手腕がより問われる。

 2008年の日本代表の幕開けとなるキリンチャレンジカップ2008・チリ戦が26日、19時10分から国立競技場で行われた。この日の東京は今シーズン最高の寒さ。キックオフ時の気温は3.6度と凍りつきそうだった。そんな厳寒の中ゆえに、熱い試合が期待された。

 岡田監督が採った布陣は前日練習通りの4−1−3−2。しかし2列目右の中村憲剛、左に山岸智(ともに川崎F)の先発出場はやや意外だった。一番のサプライズは右サイドバックに起用された19歳の内田篤人(鹿島)。ちょうど10年前の4月、指揮官は当時17歳だった市川大祐(清水)を韓国戦(ソウル)でA代表デビューさせているが、内田はその時の彼と同じ背番号25。2人は同じ静岡・清水出身と何らかの因縁を感じさせた。対するチリは3−4−3。マルセロ・ビエルサ監督は前日会見で「明日は4バックで行く」と明言していたが、日本は2トップで来たことからシステムを変えたようだ。

 平均年齢21.6歳という国際経験の少ないチリ相手だけに、日本が主導権を握ると予想されたが、逆に相手の卓越した個人技とパス回しに翻弄されてしまう。知将・ビエルサ監督は日本の4−1−3−2を研究していたのだろう。鈴木啓太(浦和)のワンボランチ横のスペースにクサビを入れ、そこからサイドに展開して中を開かせる策を徹底してきた。日本はバランスを修正するのに苦慮し、思い描いた攻撃サッカーができない。中盤同士の距離を近づけられず、2トップにもボールが入らない。高原のコンディション不良は相変わらずで、巻も持ち前の体を張ったプレーが見られない。タメもできないから、内田と駒野友一(磐田)の両アウトサイドがオーバーラップする機会もほとんどない。内田のA代表デビューはほろ苦いものになった。結局、30分すぎまでシュートらしいシュートはなし。岡田監督の言うように「サッカーは点を取らなければ勝てない」と分かっていながら、選手たちは戦術に縛られている印象を受けた。

 0−0で迎えた後半立ち上がりも、チリにいい形を作られる。13分にフィエロ(11番)に最終ライン裏に走りこまれた場面、14分に右CKからハラ(18番)に打点の高いヘッドを放たれた場面などは、失点していてもおかしくなかった。

 この膠着状況を打破するため、岡田監督は羽生と大久保をピッチに送り出す。「試合を見ていてゴールに向かう姿勢が足りなかったから、自分が出たら流れを変えようと思っていた」と話す大久保は、いきなりファーストタッチで中村憲剛のスルーパスを受けてGKをかわし、フリーでシュートを放つ。が、ボールはクロスバーの上。これが入っていれば結果は違っていただろう。ここから大久保には合計4本の決定機が巡ってきた。20分に中村憲剛→羽生とつながったパスを受け、左サイドで相手DFを抜いてフリーで打ったシュート、37分の遠藤の右CKに絶妙のタイミングで飛び込んだヘディング、41分のGKピントと1対1になった場面…。いずれも決めるべきビッグチャンスだった。「自分が決めていれば全てが帳消しになったのに…」と本人も悔やむしかない得点機を逃し、岡田ジャパンは記念すべき初陣を飾れなかった。

 それでも指揮官は「大久保が1〜2点決めて全てよしとなるよりはよかった」と語った。イビチャ・オシム前監督も「負けから見えることもある」と話していたが、より冷静に問題点を分析するにはいいのかもしれない。この日の日本は「接近・展開・連続」をピッチ上で表現できなかった。特にアタッキングエリアに入ってからが問題で、スピードアップできずに決め手を欠いた。「フィニッシュ」の部分を改善できなければ、今回のワールドカップ予選も地獄の苦しみを味わうだろう。

 しかしながら、細かいパス回しで相手守備陣を崩す形が見えたシーンはあった。この精度を高め、時には中盤のつなぎを省略して一気にタテへ展開するなどメリハリをつけられれば、得点チャンスはもっと増える。守備に関しても、前から組織的かつ積極的にボールを取りに行くことはできていた。こうした好材料を生かしながら、問題点を修正していくことが先につながる。中村憲剛も「今のサッカーを続けていくしかない」と語っていた。岡田ジャパンに迷っている余裕はない。もはや前進あるのみだ。

以上
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