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【AFCチャンピオンズリーグ G大阪 vs チョンブリ】レポート:ロスタイムにルーカス弾が炸裂!執念で奪った『勝ち点1』は、きっと後に繋がる。(08.03.13)

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3月12日(水) AFCチャンピオンズリーグ
G大阪 1 - 1 チョンブリ (19:00/万博/6,578人)
得点者:59' アルチット(チョンブリ)、94+' ルーカス(G大阪)

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 一言でいうならば、『らしくない』戦いが続いている。それは結果を見れば一目瞭然だ。Jリーグ開幕戦の千葉戦はスコアレスドロー。そしてAFCチャンピオンズリーグ初戦は、チョンブリMFアルチット・スントーンピットに先制される展開の中、ロスタイムにようやく追いつき1-1。これは、流れの中から泥臭く粘り、FWルーカスが押し込んだものだったが、90分を通して振り返るなら、まさに『らしくない』。攻撃力を誇るはずのG大阪の攻撃力が、完全にここ2試合、形を潜めている状態にある。理由を西野監督の言葉で語るなら、こうだ。
「スペースや時間をもらえない中で、テンポをあげたり、リズムを変えきれていない。トライはしているもののもう少しテンポをあげていかないと」

 実際、チョンブリFC戦も千葉戦同様、守備を固められこじあけられない状況が焦りを生み、自ら首を絞めていった感は強い。ボールキープ率では圧倒的に上回るものの、相手を切り崩すようなパスサッカーは見られず、ロングボールやクロスに頼り過ぎている。イコール、真ん中をがっちり固められた守備をこじあける策にはならず、放り込んでも跳ね返され、また放り込んでも跳ね返されて…の繰り返し。昨年を振り返った際の『いい時』のG大阪というのは、中盤でためを作り、落ち着いてボールと人を動かし、相手を揺さぶりながら切り崩す攻撃を示せていたが、今のG大阪にその姿は見られない。

 その要因として考えられるのは、合流間もない代表組と新加入選手がいまひとつ噛み合っていないこと。チョンブリ戦を振り返っても、新加入選手と代表組の呼吸があっていないシーンが90分の中でいくつもみられ、その結果、『組織』で切り崩すことではなく『個人技』に頼ってしまい、全体が連動して戦えなくなる、という悪循環を生んでいる。互いに描く『攻撃イメージ』をうまく共有できていないといった印象だ。遠藤は言う。
「前線のコンビネーションがまだまだ。ルーカスやヤマ(山崎)の特徴は掴めてきたので後は流れの中でのコンビネーションを極めていくこと。コミュニケーションはとれているし、根気強く作っていくしかない。個人としてではなく、チームとしてのコンビネーションをつめていくことが大事だと思う。」

 もちろん、G大阪が『らしくなかった』から、こういう結果になった、という見方がある一方で、チョンブリFCの出来が良かったとの見方もある。チョンブリFCはG大阪を徹底して研究する中で、前日練習でもサイド攻撃を入念に確認していたが、実際、試合においても、守備を徹底する中で鋭くカウンター攻撃を仕掛けていたし、先制弾もカウンターから右サイドを切り崩したFWネイ・ファビアーノ・デ・オリからの仕掛けでゴールへと繋げている。つまりは相手の強み、弱みを研究した上で、自分たちの良さを出したという意味では、G大阪よりもチョンブリFCの方が思うようなサッカーを出来たと言えるのかも知れない。

 ただ、西野監督も「相手のプラン通りに運ばせて苦しい試合になった中、最後によく取ってくれた。そこをプラスに考えたい」と話したように、決勝トーナメントに勝ち上がるためには絶対に負けられないホーム戦を勝ち点0ではなく、勝ち点1を得たことは次に繋がるゴールとも言える。前回ACL参戦時は第一戦を黒星スタートだった、ということを踏まえても、この勝ち点1は後に繋がる大事な『1』との見方も出来る。もちろん、従来の『攻撃力』を思えばこそ、選手もサポーターも誰一人として納得することの出来ない『勝ち点1』であったことは間違いないが。

以上

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2008.03.13 Reported by 高村美砂
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