3月29日(土)J2 第5節 水戸 vs 横浜FC(13:00KICK OFF/笠松)
-ゲームサマリーはこちら-
-水戸へ行こう! スタジアムガイドはこちら-
-★勝敗予想ゲーム!J2第5節は29日13:00締め切り!-
----------
「予定通りですね」。開幕4戦で1勝2敗1分。この結果について水戸・木山隆之監督は落ち着いた口調でこう語った。結果だけを見ると決して芳しいものではないが、対戦相手がすべて「J1経験組」であり、当初から3月に行われる5戦の目標として2勝2敗1分の五分を掲げており、横浜FC戦で勝てば目標を達成することができるのである。「たとえ次節負けたとしても決して悪い5戦ではない」と木山監督は自信に満ちた表情を見せている。
横浜FCもここまで順調に来ていると言っていいだろう。2勝2分で2位につけており、「1年でJ1復帰」という目標に向け、幸先のいいスタートを切っている。特に都並敏史監督が目指す安定感のあるチーム作りは着々と進行しており、4戦でわずか2失点。ここ2戦は無失点に抑えている。「試合を落とさずに来れているので、ここまでは順調だと思います」と都並監督は手応えを語った。
だが、内容を見るとお互いにまだ満足できるものではない。水戸は前節首位の広島と引き分けたものの、相手は2人退場という状況。そのチームに対し、2度のリードを追いつかれたことは『失態』と言ってもいいだろう。「負けに等しい試合」と大和田真史も悔しさをにじませる。また、内容でも高い位置からプレスをかけ、ゴールに向かうという意識は見えるものの、形が見える時間はまだ少ない。そして、今季はチーム全体が攻撃的になったものの、4戦で6失点と「点を取りに行っている分、点を取られている」(大和田)。それに対し掘健人は「攻めることは大事だけど、リスク管理もしないといけない」と語り、マイボールになっているときの守備の意識の重要性を説いた。前節広島戦でも不用意なサイドチェンジを奪われて失点。2人の数的優位に立つチームとして考えられないシーンであった。今節は守備のリーダー・鈴木和裕が出場停止。ビジュがセンターバックに入ることになりそうだが、チーム全体で守備意識の統一をして試合に臨みたいところだ。「いい守備ができて、いい攻撃ができる」(木山監督)。その原点をもう一度見つめ直したい。
対する横浜FCは攻撃面で大きな課題を残している。最近2戦はいずれもスコアレスドローだが、ともに相手に押される展開が続き、耐え抜いての勝ち点1。攻撃面では中盤を作れず、ゴール前までボールを運ぶことができなかった。アンデルソンに頼りすぎる傾向があり、彼が抑えられると一気に攻め手はなくなってしまう悪癖がある。ただ、「ウチは守備からスタートしたチーム。チームとして段階を踏んでいるところ。これから攻撃に手を付けていくので問題はない」と三浦淳宏の表情に焦りは見えない。これまで流れの中で崩されての失点はなく、守備の安定力は抜群だ。これから攻撃力が加われば、チーム力はさらに上がることだろう。そこで必要となってくるのは中盤でのパス回しである。「ボールを動かそうと思えば動かせる。意識の問題ですよね。今はやり方を考えて修正している」と三浦淳。果敢にプレスをかけてくる水戸に対して、しっかりとしたパス回しができるかがポイントとなりそうだ。
水戸のキーマンとして金澤大将を挙げたい。ここまで不慣れな右サイドバックで起用されているが、力を出し切れているとは言い難い。守備では裏を突かれることが多く、守備に追われることが多いため、攻撃に出た時のミスも目立っている。昨季のハツラツとした動きはまだ見えていない。金澤の能力がこんなものではないのは水戸サポーターが一番よく知るところだろう。古巣相手に本来の力を見せつけることで現状を打破することができるか。
横浜FCのキーマンは三浦淳宏だ。攻守において存在感は抜群。左サイドバックながらも自由にピッチを動き回ってチームに流れを作り出しており、彼にボールが入った時にチーム全体に大きな動きが生まれることとなる。また、一昨年の対戦では水戸相手にFKを2発決めており、「あのFKは怖い」(大和田)と水戸の選手に強烈なインパクトを残している。今でも練習から観ている者の度肝を抜くキックを連発。特に意図的に蹴ることができるブレ球シュートは圧巻の一言。チームの攻撃がまだ構築段階なだけに彼のセットプレーが大きなカギを握ることとなりそうだ。
前述の金澤大将に加え、水戸には秋葉陽一、横浜FCには吉本岳史、アンデルソンといった古巣との対戦となる選手が多い。だが、「特に意識はない」(金澤)、「15チームの中の1チーム」(吉本)と選手たちは語っており、特別な感情はなさそうだ。なぜなら、「相手がどこだろうと勝ちたい」(金澤)という気持ちが強いからである。両チームにとってこの試合の結果というのは非常に重要な意味を持つ。水戸は当初掲げた目標を達成するためにも、そして内容と結果を伴わせ、チームに確固たる自信を芽生えさせるためにも重要な一戦である。横浜FCにとっても守備の安定に加えてさらにプラスアルファを見せることでスタートダッシュに加速をつけることとなる。今節は広島が休みのため、この間に勝ち点の差をつけておきたいところ。「絶対に勝たないといけない」(吉本)一戦なのである。
一定の手応えを感じつつ、前進を進める両チーム。しかし、まだまだお互いに持っているポテンシャルはこんなものではないはずだ。特に水戸はこれまでの確かな蓄積と今季加わった選手の質を考えると『五分』で満足できるチームではない。より高い志を持って、戦うべきチームである。殻を蹴り破れ。そのための90分にしなくてはならない。
以上
2008.03.28 Reported by 佐藤拓也
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第5節 水戸 vs 横浜FC】プレビュー:順調なスタートを切った両チームの対戦。だが、ともにポテンシャルを出し切っているとは言い難い。内容の伴う勝利を目指しての90分がはじまる。(08.03.29)















