3月30日(日) 2008 J1リーグ戦 第3節
浦和 3 - 0 新潟 (16:03/埼玉/46,962人)
得点者:42' 相馬崇人(浦和)、45' 田中マルクス闘莉王(浦和)、67' 永井雄一郎(浦和)
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浦和が3対0と新潟に快勝し、今季公式戦5試合目にして初勝利を挙げた。
チームに勝利をもたらす原動力となったのは「プロでは初めて」というボランチ起用に応えた闘莉王の奮闘だった。左太ももの肉離れで開幕戦以来の復帰となった闘莉王は、いつもより一列高い位置に入ると、中盤の底の位置からゲームをコントロール。高さを生かした守りで「本業の守備」に貢献すると、高いボールキープ力に気の効いたサイドチェンジ、ミドルシュートと攻撃にも冴えを見せた。
後半開始34秒には、試合の流れを大きく引き寄せる2点目のゴールをゲット。エジミウソンとのパス交換でゴール前に入ると、正面やや右から対角の左上部に強烈なシュートを突き刺した。
「闘莉王はリーダシップが取れ、守備だけでなく攻撃のアイデアもある」
エンゲルス監督の判断は正しかった。
「いちばん気をつけたのはバランス。馬鹿みたいに攻めたわけじゃない」
ボランチにポジションを変え、更なる自由を得た闘莉王は、返って攻守の加減を考えたようだ。
また何より、この日の浦和は得点した時間帯がよかった。カウンターから永井、山田と渡ってペナルティボックス内に進入した相馬が左アウトにかけた技ありの先制弾を放ったのが前半終了間際の42分。その後、闘莉王のゴールでリードを2点に広げると、67分には永井の左足ミドルで3対0と試合を決定付けた。
開始直後の9分には代表から戻ったばかりの鈴木が負傷で退場するアクシデントがあったものの、代わって入った細貝がその穴を感じさせないプレーで攻守のつなぎ役をこなすと、守ってはリーグ戦初先発の堤、代表帰りの阿部らが体を張ったプレーで失点をゼロに抑えた。
3バックの右を務めた堤は若さを感じせない落ち着きを見せ、得意のフィードの正確性が光り、阿部は勢いづき前にかかったチームを冷静に後方から支えた(とくに新潟の攻撃の基点、矢野に対しての阿部の守備が光った)。
一方、敗れた新潟はこれで3連敗。順位を最下位に下げてしまった。
序盤こそ、中盤でリズムを掴み、左サイドの寺川らの仕掛けでチャンスを作ったが、前半終了間際の失点が痛かったといえるだろう。
終盤には若手の田中、河原らを投入し、攻撃の活性化を図ったが、最後まで1点が遠く、終了間際にはゴール前に抜け出した田中が決定機を迎えたが、GK都築の好守に阻まれた。
エンゲルス新体制になり、3戦目で初勝利を挙げた浦和のいいところばかりが目立ったが、新潟も悪くはなかった。その意味で、巡り合わせを含め、新潟にとっては不運だったといえるかもしれない。
以上
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