4月5日(土) 2008 J1リーグ戦 第5節
川崎F 0 - 1 京都 (17:03/等々力/14,753人)
得点者:73' 柳沢敦(京都)
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ここまでくると非常事態という事が言えるのかもしれない。この京都戦を落として2戦1分け1敗。タイトルを狙うチームとして、昇格チームとのこの対戦成績はやはり厳しい。
試合を終えた山岸智が、落ち込みがちな表情で報道陣からの質問に答える。
Q:バランスの悪さがあるのでは?
A:「バランスが悪いというか、ボール回し自体は悪くはなかったと思う。ただ、最後の精度に問題があった」
こんな言葉のやりとりからもわかる通り、この日、試合の主導権を握っていたのは川崎Fだった。加藤久監督が打った川崎F対策として3-5-2のシステムによって、京都の中盤はタイトな状況になっていた。ただ、その中で窮屈そうにプレーしつつも川崎Fがボールをつなぎ、時にはロングボールを織り交ぜながら試合を組み立てていった。
「相手の鄭選手、ジュニーニョ選手というのはJリーグでもトップクラスの2トップ」と加藤監督に明言された川崎Fの2トップは、高度に警戒される状況の中、10分のジュニーニョのドリブルシュートを皮切りに次々とシュートチャンスを演出した。流れが悪くないのは誰の目にも明らかなのだが、ただ最後の残り数メートルのところの精度に不満が残った。
川崎Fに合わせた布陣を敷いた京都は、守備の間隙を縫って渡邉大剛が鋭い突破を披露。マッチアップした森勇介との1対1の攻防は見応えのあるものとなる。また、29分にはジュニーニョに対するクサビをカットしてからの速攻で、ミドルシュート。クロスバーを叩くビッグチャンスとなる。
攻めきれない川崎F。守りのリズムを掴みつつある京都。という構図が固まりつつ始まった後半。突然試合が動いた。川崎Fが1点の重さを感じつつあった73分。途中交代出場の養父雄仁がためたボールを山岸がダイレクトにクロス。中央に走り込んだ鄭大世がうまく合わせた。枠をとらえたすばらしいシュートだったが、ここは京都のGK平井直人が鋭い反応でファイセーブ。ビッグチャンスの余韻にスタジアムがどよめく中、その平井から前線へフィード。空中戦のこぼれ球を途中交代出場の中山博貴が柳沢敦へラストパス。完璧なファーストトラップによってディフェンダーを置き去りにして絶妙なシュートを流し込んだ。
一気に劣勢に立たされた川崎Fは、同点ゴールを狙って京都陣内へと攻め込む。試合終盤には分厚い攻撃を仕掛けて同点ゴールを狙うが、集中した京都の守備を前にしてあと1本のパスが足りない。5分と表示されたロスタイムには、途中交代の久木野聡がエリア内でシュートを放つ決定機を迎えるがゴールネットを揺らすまでには至らなかった。攻め続けてはいたが、速攻で失った1点が大きく川崎Fにのしかかり、結局ゴールを奪うことはできなかった。
しっかりとした川崎F対策を打った京都は、柳沢が「上手く行かないことは多い」と述べる通り、まだまだ足りないものはたくさんある。しかしそうした戦いの中のこうした勝利がチームに自信を与えるきっかけとなる。J1に定着できるチーム作りの過程の中で、この勝利の意味は非常に大きいと言えるだろう。
以上
2008.04.05 Reported by 江藤高志
J’s GOALニュース
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