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【J2:第7節 仙台 vs 徳島】プレビュー:3連勝をかけてユアスタにやってくる徳島、強烈な前線を武器に仙台に挑む。迎える仙台は、そろそろ望まれる大量点で迎撃したい。(08.04.11)

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4月12日(土)J2 第7節 仙台 vs 徳島(13:30KICK OFF/ユアスタ
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 徳島にとって最後の連勝の記憶は、2シーズン前の5月下旬、2006J2第16節の東京V戦と、18節の草津戦にまで遡らなくてはいけない(東京VのACL出場による変則日程のため、東京V戦は17節の後に行われた)。

 J参入後、3連勝がまだない徳島にとって、今節の仙台戦はその悲願成就のための戦いでもあるのだが、実は前回の連勝後、徳島の3連勝を阻んだ「張本人」こそ、今節対戦する仙台(1−0、梁のゴール)。そして会場も今節同様、ユアテックスタジアム仙台なのである。

 さらに徳島にとって不幸なことに、徳島を待ち受ける仙台・手倉森誠監督は、この対戦についてこのような意気込みを語っている。「自分たちが(今季)まだ経験していない3連勝を、先に徳島にさせるわけにはいかない」。前節、ゴールへ向かう勢いの面では明らかに横浜FCを凌駕しながら、決定力不足に泣きドローに終わった仙台にとっても、今季全勝を続けているホーム戦は大事な仕切り直しの場。負けはもちろん、引き分けで勝点を削がれるわけにはいかない。

 そんな仙台から今節に向けた状況を紹介すると、前述の通り、攻撃面では期待の膨らむ流れがある。確かに決定力不足は改善せねばならないポイントであるのだが、ベンチから投入される攻撃系選手の充実もあり攻撃の印象は決して悪くない。

 その前節、残り7分からの投入で3本ものシュートを放ち、自ら貴重な駒となりえることを証明した西山が「前節の悔しい気持ちを踏まえて戦いたい」と語れば、「今度こそ内容に伴った点差をつけて勝ちたい」と意気込むのは手倉森監督。仙台は今節こそ「勝利へと直結する、2点以上の得点」を得るべく燃えている。

 そして意気込みのみならず、実際にそれを成し遂げるための武器を、仙台は着実に手にしつつある。元々安定した力を発揮していたスタメン勢に加え、飛弾、平瀬、西山、そして前節の体調不良から復帰した佐藤など、攻撃のタレントは豊富であり、誰を投入しても流れを変える力は持っている。またピッチの中でも、中盤の布陣を変えることで試合のリズムを変化させる術を仙台は身につけ始めており、変幻自在の攻撃で徳島守備陣を攻略する準備はできている。あとは本当に、ゴールネットを揺らすところのみなのだ。

 守備陣は前節途中に左足太腿裏を負傷した木谷は欠場するものの、前節に久々のスタメンで素晴らしいプレーを見せた渡辺と、佐藤同様に体調不良から戻ってきた岡山のCBユニットは、連携さえ上手く行けば問題のない二人。前線のゴールラッシュを信じつつ、後方でしっかりと鍵をかけたいところである。

 一方で、J参入後初の3連勝をかけて、再びユアスタにやって来る徳島も、連勝中という成績が示すとおり上り調子。そもそも敗戦となった横浜FCとの開幕戦自体、決して内容で負けていたわけではなかった徳島、そこから4戦勝ち無しとスタートダッシュは叶わなかったが、第5節で湘南、そして前節は福岡と、昇格争いに絡むと予想されていた2チームを相手に共に3得点をあげての勝利。仙台より一足早くやってきたゴールの春が、そのまま徳島の成績を押し上げた格好である。

 中でも目を引くのが、第4節から3試合連続得点を記録中のドゥンビアである。縦に走り抜けるドゥンビアへの対応に守備陣が後手を踏むと、気付いた時には彼の背中がどんどん遠くなる…とでも表現できる驚異的なスピードは、守備陣に一時の安らぎも与えてくれない。

 手倉森監督は「ドゥンビア…なんか弾けるような名前で」と冗談を飛ばしていたが、彼自身、ドゥンビアの脅威は身に染みて理解している。昨年のサテライト、対柏戦、仙台が2−0とリードしていた試合を2−3へとひっくり返すきっかけとなったが、わずか30分強の出場ながら同点ゴールを決めただけでなく、あり得ないスピードで仙台の守備陣を切り裂いたドゥンビアだった(ちなみにこの試合は筆者も観戦していたのだが、当時は丸刈りだったヘアスタイル、なで肩から伸びる両腕を振り回して疾走する姿、なにより驚異的な身体能力を前面に出すプレーぶりに、ACミランで一時代を築いた元リベリア代表・ジョージ・ウェアを重ね合わせてしまったものだ)。そこから約1年が経ち、日本サッカーへの適応もさらに増していることだろう。仙台からゴールを奪うかどうかは別にして、1年前に強烈な輝きを放っていた原石が、Jの舞台の中でどのような進化を遂げたのかも、いちサッカーファンとして見てみたいところである。

 徳島がここ仙台でも、ゴールの花を豪快に咲かせるのか、はたまた仙台に、ようやくゴール満開の便りが届くのか。どうあれ見ている者にとって、スリリングな一戦であることに間違いはない。

以上
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