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【J1:第6節 千葉 vs 大宮】レポート:攻撃の狙いを体現できず、守備で集中力を欠いた千葉は完敗。ハードワークが光った大宮はスーパーゴールの連発で今季初連勝。(08.04.13)

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4月12日(土) 2008 J1リーグ戦 第6節
千葉 2 - 4 大宮 (16:03/フクアリ/11,091人)
得点者:21' デニスマルケス(大宮)、31' デニスマルケス(大宮)、73' 坂本將貴(千葉)、86' 新居辰基(千葉)、88' 片岡洋介(大宮)、89' ペドロジュニオール(大宮)

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千葉サイドから見れば、千葉の2ゴールはもがきまくった末にようやく生まれたのに、大宮の4ゴールはいとも簡単にあっさりと決まった試合だった。個で局面を打開してゴールに結び付けられるストライカーに、DFが一対一の場面に持ち込まれたら不利。だからこそストライカーへのパスの遮断が最善の策だったが、それを千葉はやりきれなかった。

序盤にボールを支配したのは千葉だった。だが、ペナルティエリアに入ろうとするところで、パスの出し手と受け手の呼吸が合わない。試合後に千葉の選手たちが「早いタイミングで相手の裏を狙ってクロスボールをあげるのが狙いだった」と話したが、高い位置を保とうとする大宮のディフェンスラインの背後にスペースがあるものの、結果的に足下でパスをつなぐ形が多く、大宮の守備網を破って飛び出す仕掛けは少なかった。

千葉が17分のFW青木孝太のヘディングシュートを大宮のGK江角浩司の好守に阻まれたのに対して、それまでは4分のDF村山祐介のシュート1本だった大宮が21分、先制点を奪う。FWデニス・マルケスが千葉のDF斎藤大輔にマークされながらも、角度のないシュートを決めた。31分には千葉のCKをMF小林大悟がクリア。これがデニス・マルケスへのパスになるが、千葉のDF市原充喜はカットできず。デニス・マルケスは市原、カバーに入った千葉のMF中島浩司の間を縫うようにドリブルして、シュートを決めた。

0-2で迎えたハーフタイム。千葉サポーターはロッカールームに向かう千葉の選手が見えなくなるまで応援歌を続けた。後半の反撃を信じて選手を鼓舞する気持ちに、千葉の選手は2-2の同点にするまでは確かに応えた。73分、MF馬場憂太のパスをFW巻誠一郎がシュートし、ゴールポストに当たって跳ね返ったボールをMF坂本將貴が気迫で押し込んでゴール。86分には、試合中に負傷した頭部で大宮のDF冨田大介が跳ね返したボールを、千葉のMF米倉恒貴がヘディング。ボールがバウンドするのに合わせて体勢を変えたFW新居辰基が、GK江角の前でオーバーヘッドのシュートで同点に持ち込んだ。

粘り強いプレーで泥臭く2点を奪った千葉を突き放したのは、大宮のMF片岡洋介の豪快な一撃だった。88分、MF斉藤雅人のクロスボールを前線に上がっていたDFレアンドロが落とし、それにいち早く反応した片岡がミドルシュート。弾丸シュートは千葉のGK立石智紀の両手を弾いてゴールネットに突き刺さった。89分にはFWペドロ・ジュニオールがドリブル突破から得点してダメ押し。2-0としたあとは受け身になったことで苦戦を招いたが、ルーズボールへの対応など守備面のハードワークが光った大宮が快勝した。

しっかりとした守備を意識しすぎるのか、「見ている人も面白くなかったと思う」(中島)前半の千葉は攻撃に転じた時に迫力を欠いた。千葉は後半のようにガムシャラに攻めないとゴールが生まれない。時にはリスクを冒して守備の形を崩してでも攻めることも必要ではないか。また、片岡に得点された場面は、レアンドロとヘディングで競り合った馬場が着地したあとに片岡のシュートをブロックしに行っていた。片岡をマークすべき選手は馬場以外にもいたはずだ。今季は何度もミドルシュートで失点しているのに、あのエリアでのこぼれ球に反応しきれなければ、失点を防ぐことなどできない。攻守ともに連係が問題点となっているが、低迷の原因は基本的な個のプレーの精度にあるのではないだろうか。

以上

2008.04.13 Reported by 赤沼圭子
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