4月13日(日) 2008 J1リーグ戦 第6節
浦和 2 - 0 鹿島 (16:04/埼玉/54,450人)
得点者:49' 永井雄一郎(浦和)、89' 永井雄一郎(浦和)
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浦和が後半の2ゴールで鹿島を下し、昨季から続いていた鹿島の連勝を「14」で止めた。これで2連敗のあと、4連勝の浦和、順位を3位タイに上げた。
ヒーローは後半開始から途中出場し、2得点と勝負強さを見せた永井雄一郎。49分にDFラインの裏に抜け出した田中マルクス闘莉王のクロスをゴール前で押し込むと、終了間際には「予想していた」という鹿島DF大岩剛のバックパスをかっさらい、GK曽ヶ端準までかわす冷静さで勝利を決定付けるシュートを流し込んだ。
腰痛を抱え、90分間は難しかったというが、高原直泰に代わって永井がピッチに出ると、流れは一気に浦和に傾いた。「とにかく動くことだけを考えていた」という永井の走り出しが、ボールを引き出し、浦和の攻撃を活性化した。
その永井の先制点をアシストした闘莉王は、ここ3試合のボランチからさらにひとつポジションを上げて、高原または永井と1トップのエジミウソンをフォローする形となった。エンゲルス監督は「調子のいい選手を使いたい」との考えから、急成長中の細貝萌と鈴木啓太の前に闘莉王を置く布陣をとったが、結果的にこれが功を奏した。
ただ、浦和が鹿島を力でねじ伏せたかといえば、そうではない。前半から鹿島に主導権を握られ、苦しい時間が続いた。後半も、先制したまではよかったが、その後はDFラインが下がり鹿島の猛攻を許す形となった。右の山田暢久、左の平川忠亮、ボランチの細貝、鈴木がDFラインに吸収され、防戦一方でただただ凌ぐ展開。それでも、最後は個の踏ん張りで何とか失点ゼロで切り抜けた。
シュート数は浦和の9本に対して、鹿島が15本。浦和にとっては、GK都築龍太のファインセーブがなければ、この勝利はなかったはず。都築は42分、エリア内で放たれた田代有三のシュートを足でブロックすると、75分過ぎに立て続けに訪れた小笠原満男のFKにも懸命のセーブでゴールラインを割らせなかった。
2得点の永井同様、都築の貢献度が高かったことは見逃せない。
鹿島は、猛攻を仕掛けながらゴールだけが遠かった。黒星こそ喫したが、その戦いは首位のチームらしい見事なものだった。強者・浦和を相手に、敵地で完全にゲームをコントロール。オリヴェイラ監督も「負けはした(今季リーグの連勝も5で途絶えた)が、質の高いサッカーを見せることができた」と胸を張った。
前半から小笠原を中心とした中盤の高い構成力で圧倒し、後半も多くの時間を岩政大樹、大岩のセンターバックふたりの“2バック”で戦うなど、浦和を攻め立てた。チャンスはあっただけに、敗戦を悔やむよりも浦和GK都築を称えるべきかもしれない。
結果は浦和が2対0で勝利、鹿島には不運だったが、リーグを盛り上げる意味では最高の結果だったといえるのではないだろうか。
以上
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