4月16日（水）ヤマザキナビスコカップ 新潟 vs 大分（19:00KICK OFF/東北電ス）
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公式戦未勝利の新潟。ただ、上昇の兆しは見えている。リーグ戦では第5節．柏戦、第6節G大阪戦とアウェイ2連戦を引き分けた。結果を出し始めたのが新外国人FWアレッサンドロだ。G大阪戦では2得点。周囲との連係の精度は徐々に高まってきた。ナビスコカップ・大分戦は好調を確かなものにするために、チームの公式戦初勝利という結果を求める。大分も、リーグ戦の連敗を3で止めるなど調子は上向き。ここ2シーズン負けなしと相性のいい新潟戦を浮上の足がかりにする。

普段通りのリラックスした表情。ただ、アレッサンドロの雰囲気には自信が漂う。大分戦前日は、非公開で実戦形式をこなした。G大阪戦で決めた2得点の感覚を確認し、大分戦でゴールを狙う感触を体にしみ込ませた。

「得点は自信になった。これからも続けていきたい。ナビスコカップも大切は試合」。昨年、ブラジル全国選手権2部で得点王に輝いた。30試合で25得点と、もともと決定力がある。自分の感覚を完全に取り戻すためにも、大分戦で得点を決めることは重要だ。

同時に、勝利に対する強い意識もあらわにした。「リーグ戦アウェイで2試合続けて勝点を取ったことは、チームにとってうれしいこと。ただ、まだ勝っていないということも忘れてはいけない」。まず必要なのはチームの勝利。そこに自分が得点で貢献する。アレッサンドロが最も求めている形だ。

そのための準備に手抜きはない。普段の練習後、自主的にシュート練習を必ず行う。鈴木淳監督に自分の動き方を質問することもしばしば。「得点を取るために日本にきた。だから努力を積み重ねなければならない」。真摯な姿勢は結果につながりつつある。

G大阪戦の1点目は相手DFのマークを外しながらクロスに頭から飛び込んだもの。2点目はGKが前に出た瞬間を狙った遠めのループ。自力で突破するよりも、味方が作ったチャンスを生かすタイプ。クロスへの反応、守備のすきを突くシュートは少ないチャンスをものにする本来の動きができてきた証拠。同時に、チームの攻撃に連動性が出てきたことも示している。有利な形を作って、フィニッシュを任せれば決めてくれる。アレッサンドロとチームの間に信頼ができつつある。それを確かなものにするのが大分戦。必要なのはゴールと勝利だ。

大分はリーグ戦前節、川崎Fとスコアレスドロー。ただ、前半15分で深谷友基がイエローカード2枚で退場するなど、数的不利な中での結果。攻守とも一体感が強まっている。

なによりも新潟とは相性がいい。今年はナビスコカップ予選第2節で対戦し、3対0で快勝した。ここ2シーズンの対戦はリーグ戦4試合で2勝2引き分け。シャムスカ監督就任後は負けなしだ。サイド攻撃とセットプレーからの連続攻撃が功を奏している。金崎夢生、鈴木慎吾らが中盤でスピードを生かしたプレーを続けることで、新潟の守備がリズムを崩し、得点機会が生まれる。
　リーグ戦ではここまで6試合のうち4試合が1点差以内。したたかに粘って要所で得点する形になれば大分のペースだ。

勝利に対する意欲では、新潟は負けていない。リーグ戦の連敗を4で止め、引き分け2試合で勝点を重ねてはいるが、ナビスコカップも含めて未勝利。ホームで今季初白星を、という明確な目標がある。

出足の速さ、あきらめずにボールを追う。気持ちが表に出るプレーを続けた方が勝点3をものにする。

以上

2008.04.15 Reported by 斎藤慎一郎（ニューズ・ライン）