5月6日（火）J1 第11節 浦和 vs 千葉（16:00KICK OFF/埼玉）
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　9節の神戸戦から中2日、勝点20で首位に立つ浦和は、ホームにいまだ未勝利、勝点2で最下位の千葉を迎える。
　札幌（4-2）、神戸戦（1-1）とここ2試合、自慢の守備がピリッとせず、スコア以上に苦戦を強いられている浦和だが、ホームですっきりと勝ち、首位を守ることはできるだろうか。

　リーグ戦の順位もそうだが、両者はここまでリーグ最少失点（8点・浦和）とリーグ最多失点（22点・千葉）という点でも対極に位置する。ただ、浦和にとってはかえってそんな相手がやりづらいかもしれない。勝負ごとでは、とかくよりチャレンジ精神を持った方に軍配が上がるもの。最下位のチームを相手に、受け身の姿勢が見えるようだと思わぬ落とし穴にはまってしまうことも否定できないだろう。

　ホームの浦和は神戸戦で腰を傷め、途中交代した平川が腰椎の骨折で「5月中の復帰は難しい」（エンゲルス監督）ということで、左サイドには相馬が入ることが濃厚。ただ、それ以外に前節からのメンバー変更はなさそうだ。
　体調不良で欠場が続く鈴木不在のボランチには闘莉王と細貝のコンビ、前線にはエジミウソンを頂点に、高原、永井が並ぶことになるだろう。
「（前節）引き分けで首位を守ったのは大きい」が、その内容には指揮官も不満げだった。「とくに失点シーンがよくなかった」。個の強さが目立つ一方で、なかなかチームとしての形が見えてこない首位チームは、最下位チームを相手にどんな戦いを見せてくれるのか。
　ここまでチーム最多の5得点とひとり気を吐く闘莉王ばかりが目立っているような展開では、決して楽な展開にはならないだろう。

　敵地に乗り込む千葉は、2分8敗と黒星が続くが、首位チームに対して、いかに当たって砕けろの精神で臨めるかがカギになるだろう。
　ここへきてクゼ監督は結果が出ないことに責任を感じ、浦和戦に敗れるようだと、辞任を申し入れるのでは、という声も出始めている。そんななか、同監督は浦和戦で「超攻撃的」に戦いたいとしているが、ある意味での開き直りは、好結果に結びつくだろうか。
今季開幕前にそれまで主力だった代表クラスの5選手が次々に移籍し、戦力的に苦しい状況がうかがえる千葉だが、浦和は豊富な運動量を武器に組織的に戦うチームとの相性は決してよくないだけに、勝機はあるはず。
　瀬戸際に立たされると、人間は思ってもみない力を発揮することがある。千葉としては、この浦和戦でなんとしても浮上のキッカケを掴みたいところだろう。

　リーグでは開幕2連敗以降負けがない浦和だが、10戦勝ち星のない千葉にもそろそろ勝利の目が出そうな気はする。負けが込んでいる分、浦和にも千葉の存在は不気味に映るはず。スロースタートの目立つ浦和に、千葉が先制するような展開になれば、盛り上がる試合になりそうだ。

以上