5月11日(日)J2 第13節 仙台 vs 甲府(13:00KICK OFF/ユアスタ)
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2005年J2最終節。前節を終えて3位と入れ替え戦出場圏内をキープしていた仙台は、アウェイで福岡相手に痛恨のドロー。それと時を同じくして、甲府はアウェイで京都相手に劇的な勝利を収める。仙台と甲府の順位は最終節で逆転した。
その勢いのまま甲府は、迎えた入れ替え戦で柏を粉砕、クラブとして初となるJ1に辿り着いた。J1での冒険は2年で一旦の終わりを告げたものの、これまでの約2年間は、クラブにとってのまぎれもない「ハイタイム」であった。
一方で仙台はその後、J2で5位、4位の成績。あと一歩の成績とはいえ、少なくとも残留が決定した節数で考えれば、2005年以上の惜しいチャンスはこの2年間巡ってこなかった。
残酷なまでのコントラストを両クラブにもたらした、2005年最終節。それ以降初めてとなる、両クラブの対決である。
前節広島と対戦した仙台は、1トップが時におとりとなり、2シャドーの選手が縦パスに反応してDFライン裏に執拗に飛び出してくる広島の攻撃に対し、ある覚悟を決めて試合に臨んだ。臆することなく前から積極的にボールを追い回し、仮に縦パスを出されても、高い位置をキープするDFラインのコントロールによってオフサイドを誘うという、いわば「積極策」を仕掛けたのだ。
もちろんそんな狙いを90分間続けて機能させることはできなかったが、それでも安易に後ろに下がらずこのゲームプランを続けたことが、結果的にじわじわと広島を追い込んだ。連戦によって体力の低下も早く、そんな中でも点を取って勝利する義務感に駆られた広島があえて前がかりになってきたところで、仙台は終了間際に、劇的な決勝ゴールを奪ったのである。個人的にはこの試合、最後まで自らが描いたスタイルを貫き通したという内容にこそ、勝点3を得たという結果と同等、もしくはそれ以上の価値があったと思っている。
首位を独走していた広島相手に事を成し遂げたというその自信を、仙台は広島とシステムやサッカーの細部が異なる甲府を相手とする、今節にも活かそうとしている。ただもちろん、若干のアジャストを添えて。ここからは甲府のチームの特徴を挙げながら、仙台がどういう戦いぶりを目指すのかを考え、今節のプレビューとしたい。
後方からのロングボールや大きなサイドチェンジなど、ダイナミックなボールの動かし方が多かったのが広島だが「甲府はどちらかと言えば細かくパスをつなぐのが好きなチーム」というのが、手倉森監督による甲府評。選手間の距離を詰めて、狭い範囲でこうした展開を試みてくる甲府に対し、仙台はプレスをより強めて、球際で強さをみせることで高い位置でボールを「引っ掛け」、奪ってからは甲府とは逆に、ピッチ幅広くボールを動かすダイナミックな攻めを狙おうというのが今節の基本方針。その意味では前節広島戦での経験が活きる。
だがそこに、ボールを追いすぎることの危険性を考慮してバランスの意識を共有する必要を、仙台は感じている。狭いスペースでの展開を考えている甲府に対し、自分たちも布陣を寄せ過ぎ無謀にボールを取りに行くと、テクニックのある甲府の中盤にかわされ、より大きなピンチを招く危険性がある。それもあってか9日の紅白戦、スタメン組が守備に入ると、時折「ブロック」という大きな声が響く。つまり、取りに行くところでは取りに行くが、陣形が乱れかけたら周囲の距離を確認し、しっかりとブロックを作って相手を待ち受ける(もちろんその位置自体は高いが)という、守備のメリハリへの高い意識が見られた。この成否は、甲府の攻撃を封じられるかどうかに、大きく影響してくることだろう。
そしてもう一つ、この試合の行方を分けるものと考えられるのが、サイドの攻防である。
既に代名詞と言えるほど、甲府のサッカーを語る上で外せないのが、両翼が高く、そしてワイドに開いた3トップ。ただ甲府のサイド攻撃は、何も両ウイング(久野と宇留野)にのみ託されているわけではない。中盤の「3」の両サイド、藤田と美尾の2人が、それぞれ前方のウイングと入れ替わる形で前線に飛び出してくることもあれば、間隙を突く形で両SBが一気の攻め上がりを見せることも。「ブロックの守備の中で、入れ替わる相手のマークの受け渡しをしっかりやる必要があるし、前へ走ってくるプレーヤーをすぐに察知すること」(手倉森監督)が重要になってくる。
一方で仙台も、このサイドで逆襲を狙う。甲府のウイングが、相手のSBの上がりに対し守備に戻らざるを得なくなるなど、サイドプレーヤーの特徴を仙台は察知済み。「自分が上がることで、相手のプレッシャーになることはわかっている」と語るのは仙台の左SB田村だが、お互いが警戒し合い、引っ張り、引っ張られる、そんな駆け引きの中で、サイドからより鋭く、相手守備の喉元へ槍を突き立てられるのはどちらになるのか。
「前からボールを取りに来ることなどサッカーのスタイルも、昇格のライバルチームであることも、それから序盤てこずったのも(甲府は)ウチに似ている」と手倉森監督。ならばなおのこと、上位に食らいついていくために、互いにこの一戦を落としたくはない。
以上
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第13節 仙台 vs 甲府】プレビュー:両クラブが最も近づき、そして運命が大きく分かれた2005年以来の対戦。双方にとって重要な一戦には、勝敗を分けるいくつかのキーがありそうだ。(08.05.11)
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