5月10日(土) 2008 J1リーグ戦 第12節
大分 2 - 0 東京V (14:05/九石ド/16,771人)
得点者:47' エジミウソン(大分)、67' オウンゴ−ル(大分)
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ゴールを決めるのは、「猛人」か「超人」か・・・。
「猛人」とは大分のウェズレイのことであり、「超人」とは東京Vのフッキのことである。
試合前に配られるマッチデーニュースには、大分守備陣がどのようにして東京Vの攻撃トライアングル(フッキ、ディエゴ、レアンドロ)を止めるのかが詳細に渡って書かれていた。
それだけ、東京Vの攻撃が強力である事は周知の事実であり、今節までの連勝がそれを証明していた。
しかし、中3日でのアウェイ戦となる今日の試合では、東京Vの強力な攻撃は機能することなく、大分の頑張りだけが目立つ内容だった。
結果から振り返る。
大分のシュート数15本に対して、東京Vは5本。強力な攻撃を誇る東京Vよりもはるかに大分のほうが上回っている。
これは、連戦の疲れが東京Vに残っていることもあったが、それ以上に大分守備の健闘を称えたい。
今節は、出場停止明けでボランチにホベルトが戻ってきた。身体を張って相手を止めることが出来る選手である。CBに森重真人も戻ってきた。3バックの中心で、カバーリングとマークに秀でた選手である。これに激しいプレスを身上とする二人のDF上本大海と深谷友基の4人で、東京Vの攻撃トライアングルを封じ込めてしまった。
「開始早々から1対1でウチが負けていた」と柱谷監督(東京V)が脱帽したのは、東京Vの攻撃トライアングルにボールを自由にさせない守備だった。時には身体を寄せてボールコントロール力を落とし、時にはディレイをかけてスピードを落とした。
その結果、「東京Vが間延びして・・・」(服部年宏/東京V)しまい、前線で東京Vの攻撃トライアングルを孤立させてしまった。
守備が機能し始めると、攻撃に流れが出てくるのは必然。
後半開始早々の47分に大分右サイドからMF金崎夢生のセンタリングは、東京VDFのクリアミスとなり、ペナルティエリア前まで詰めていたMFエジミウソンの足元に渡った。GKの位置を確かめて、落ち着いてループシュートでゴール右上に決めると俄然勢いは大分に傾いていったしまった。
傾いた勢いは、大分に優位に働き、東京Vには大きな負担となってのしかかっていく。
67分には、右サイドからのウェズレイのセンタリングが、東京VのDFに当たりオウンゴールとなってしまった。
勢いとは怖いものである。
東京Vは、70分にMF河野広貴、78分にはDF福田健介を投入したが、勢いは止まらず最後まで流れは大分のままだった。
両チームの置かれた状況を振り返る。
大分は、AFCチャンピオンズリーグの関係で、中6日を開けての試合となった。
対する東京Vは、前節を札幌で戦い、中3日で大分に乗り込んで来た。
サッカーでは、選手の走る距離は8,000mから15,000mと言われている。
ポジションやシステム、選手の個性によっての差はあるが、緩急の差をつけてのダッシュを90分間行い続けて、それだけの距離を走り抜けるのである。
前に向いて走るだけではない。相手と接触しながら駆け引きを行い、そのうえボールをコントロールする。もちろん、声を出し続けて集中力を切らすことはない。それだけハードなスポーツである。
これだけを考えても、大分と東京Vの置かれた状況は違っていた。
そして、同じ勝点で迎えた今節である。モチベーションはどちらが高かっただろうか、想像は難くない。
コンディションとモチベーションの違いが、結果と数値に出てしまったといってもいいだろう。
そして、大分の東京V攻撃トライアングル封じの戦術が見事にはまってしまった。
今節は、サッカーの厳しさを改めて知ることとなる試合だった。
作戦タイムもなければ、選手交代は3人まで。
攻守の切り替えは、絶え間なく行われ、コンタクトプレーは随所で激しさを増していく。
どんなに素晴らしいゴールでも1得点しか加算されず、失った得点は減ることがない。
90分という限られた時間の中で、優位に試合を進めようとすれば、強靭なフィジカルとメンタルを武器にテクニックを駆使しないといけない。それをベンチワーク含めて、チーム全員で行っていく。
サッカーとは酷な面も持っているスポーツであるが、その過酷さゆえに与えてくれる感動が大きいスポーツでもある。
サッカーは、観ても参加しても楽しいものである。
2008.05.10 Reported by サカクラゲン
J’s GOALニュース
一覧へ【J1:第12節 大分 vs 東京V】レポート:休養十分の大分が、連戦の東京Vを撃沈。大分DFの仕掛けにはまってしまった東京Vの攻撃トライアングル。試合結果は大分の完勝。(08.05.10)
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