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【J2:第22節 岐阜 vs 福岡】レポート:松永英機監督の狙いが的中し、福岡を上回るサッカーを展開した岐阜。しかし、一本のセットプレーに泣く。(08.06.26)

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6月25日(水) 2008 J2リーグ戦 第22節
岐阜 0 - 1 福岡 (19:03/長良川/2,246人)
得点者:62' 久永辰徳(福岡)
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前半、先に仕掛けたのは岐阜だった。左サイドバックの菅和範を高い位置に上げて、福岡のマンツーマンディフェンスの弱点であるサイドを突いてきた。福岡は菅が上がってくることで、右サイドで数的優位を作られ、押し込まれる場面が続いたが、この日ワンボランチに入ったタレイが福岡の右サイドをケア。バイタルエリアまではボールを運ばせても、そこから先は強固な壁を築いた。

しかし、それも20分までのことであった。岐阜も福岡対策が万全だった。「マンツーマンは人についてくるので、動けばそのまま相手を連れて行くことが出来る。動けばスペースが生まれるので、そのスペースを2人目、3人目が突いていくことが出来た」と松永英機監督が語ったように、片山真人が中央でどっしりと構える一方で、片桐淳至が左右に動き、マークに付く福岡・山形辰徳を振り回すことで作ったスペースに、北村隆二、佐藤聡、梅田高志、高木和正が矢継ぎ早に飛び出していく。20分過ぎると、福岡はマークこそ付いていても、ボールにアタックに行くことが出来なくなり、岐阜にいいようにボールをまわされた。さらにバランスを保っていたタレイ、久永辰徳、久藤清一の中盤の逆三角形のポジショニングも曖昧になり、中盤がスペースだらけとなる悪循環に陥った。

これで試合の流れは完全に岐阜の手中に収まり、試合はほぼワンサイドゲームとなったが、岐阜は課題であるフィニッシュの甘さを露呈。完全に相手を崩していても、最後のトラップやボールタッチでミスを連発し、シュートで終われない。さらに追い討ちをかけるように、44分にこれまで効果的なプレーを見せてきた北村が負傷交代。「彼は中盤での運動量だったり、攻撃の芽を事前に摘むプレーや、緊急性のあるプレーが出来る選手。あの怪我は我々にとっては不幸だった」と松永監督が悔やんだように、豊富な運動量でスペースを突くだけでなく、福岡のカウンターのきっかけも摘んでいた彼の離脱はあまりにも痛かった。攻め込んでいるのに、どこか悪い流れを残したまま、前半はスコアレスドローに終わった。

「0-0でハーフタイムをむかえられたのが大きかった」このリトバルスキー監督の言葉こそ、岐阜の敗因であった。前半をゼロで乗り切らせたことで、福岡に勝利の光を与えてしまった。皮肉にも前半の終了間際から始まった『悪い流れ』は後半、岐阜を飲み込んでいく。

後半、福岡は積極的に前からプレッシャーを掛け、岐阜のリトリートディフェンスを引き出すことで、より1トップの大久保哲哉の位置をゴールに近づけていった。これにより福岡にカウンターのチャンスが生まれてくると、62分、タレイの右FKからのボールにファーサイドのエンドラインギリギリで布部陽功がヘッドで折り返す。これを中央に詰めた久永が押し込んで、劣勢だった福岡が均衡を崩す先制点を奪った。

しかし、福岡がリズムを掴みかけた70分、田中佑昌が片桐へのひじ打ちで一発退場をすると、流れは再び岐阜の下へ。リトバルスキー監督は大久保と鈴木惇を代えて中村北斗、中島崇典を投入。久永と中村を2シャドーに並べる『ゼロトップ』で守りに入った。これに対し、岐阜は運動量を落とすことなく、嵩にかかって猛攻を仕掛けた。だが、再三訪れるビッグチャンスも放つシュートはことごとくGK神山竜一の神懸かったスーパーセーブに合い、ゴールを奪えない。実に4度の決定機を神山に阻まれ、万事休す。福岡が劣勢の中、セットプレーであげた虎の子の1点を守りきり、勝点3を掴み取った。

福岡は負け試合を勝ち試合にしたという意味では、非常に大きな勝ち点3だった。内容的には課題は多いが、戦い方を見ても分かるように、内容よりも結果を重視するスタイルであるだけに、結果が出たことは非常に価値あることであった。

一方、岐阜としてはすべてがうまく行っていた前半に勝負を決めたかった。「もったいない試合。今日は(松永)英機さんのやろうとしているサッカーは出来た。自分達のサッカーをやれているのに点が取れない」と北村が悔やむと、「これまでの22試合の中で一番悔しい試合。前半はほぼ完璧に狙い通りだった。その中でリスタートに重々に気をつけろと言っていましたが、入れられてしまった。その1失点を追いつくことが出来なかった。結果的にはチャンスを作ったのに、点を取ることが出来なかった」と松永監督も唇をかんだ。攻めれど点が奪えず、さらに北村の交代。前半で点が取れなかったツケが一気に後半に圧し掛かってきた格好となった。

しかし、悲観することは無い。悔しさが残る敗戦であったが、相手を上回るいいサッカーは出来た。チームは深刻な決定力不足に陥っているが、まずはこの事実をポジティブに受け止めて、いいイメージを持って次なる相手・徳島に挑んでいけば、結果は必ず好転するはずだ。

以上


2008.06.26 Reported by 安藤隆人
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