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【J1:第14節 大宮 vs 東京V】レポート:暑さの中でも豊富な運動量を見せた大宮が快勝。東京Vは歯車がかみ合わず、悔しい敗戦に。(08.06.28)

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6月28日(土) 2008 J1リーグ戦 第14節
大宮 2 - 0 東京V (14:05/熊谷陸/8,025人)
得点者:4' デニスマルケス(大宮)、56' デニスマルケス(大宮)
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サッカーは11人でやるものだ、とつくづく感じさせる試合だった。別にベンチやスタンドを置き去りにする、という意味ではない。この日熊谷での対戦は「11人が連動した攻守」をコンセプトに掲げる大宮に対し、分業制を敷く東京V。分業制も、はまればはまるのだろうが、この日はそうはいかなかった。中断中のキャンプに参加することのなかった選手たちのコンディションが整っていないことも、意思疎通を欠いていることも傍目に明らかだった。そんなことを口にする選手はいなかったが、キャンプ不参加の選手たちが先発することへの精神的な抵抗感もあったかもしれない。ハーフタイムに、東京Vサポーターから聞こえてきた平本や飯尾へのコールはそんな気持ちを代弁するようにも思えた。結果は、2−0で大宮が快勝。全てがうまくいったわけではないが、指揮官の策もはまった。波に乗りたい再開初戦をものにし、明るい空気が試合後のチームを包んだ。

大宮のスタメンは主将小林慶を欠くものの、ベテラン佐伯直哉と斉藤雅人をボランチに配した。右サイドバックには中断中にアグレッシブなプレーを見せ続けたという田中輝和が入るが、基本は中断前と変わらない。一方の東京Vは、樋口康洋監督の言葉を借りれば「直前まで情報が錯綜し」メンバーの予想がつかなかったが、ふたを開けてみれば2トップにフッキ、レアンドロ、その下にディエゴを置きその3枚で攻めるこれまで通りの形。その3枚への対策を万全に練ってきた大宮に、試合開始前から分があったのかもしれない。

試合が動いたのは開始4分。右サイドをドリブルで駆け上がった田中が、右サイドにいたデニスマルケスにボールを預ける。ペナルティエリア内には相手ディフェンダーもおり、デニスマルケスはパスコースを探すかのようにゆったりとした独特のリズムでドリブルを開始した。かと思ったその時に左足を振りぬくとボールがゴールマウスに吸い込まれる。あ、っというまの先制弾で大宮はリズムをつかむ。

一方、東京Vは攻撃のリズムをつかめない。前線の3枚が機能してこその分業なのだが、大宮はその3枚を分断してしまう。「(トップ下にいる)ディエゴの位置を下げさせて3人でのショートコンビネーションを使えなくする」と狙いについて語る樋口監督。この日先発した斉藤、佐伯両ボランチは常にボランチのどちらかが3人と近くにいることを意識した。「狙い通りの守備ができたと思う」と斉藤は振り返っている。

後半に入ると、リズムは東京Vへ。コーナーキックや、流れの中から、とにかくフッキがゴールを狙う。ただその攻撃は鋭さはあるものの単調で、継続していかない。そんな中、11分には藤本主税とのワンツーからデニスマルケスが今度は右足を、ゴール前左45度の位置から振り抜き、次の瞬間ネットは揺れていた。これで、2−0。暑さも加わり精神的に切れ欠けたかに見えた東京Vだったが、選手交代で雰囲気が変わる。31分、平本一樹と飯尾一慶が投入されると、前線でリズムが生まれる。特に平本の迫力ある突破とシュートはあわやというシーンを生み出していた。このことは次節に向け明るい材料となるだろう。
試合は2−0のまま終了、大宮は暫定ながら6位に浮上した。これまでも「今は重要なのは順位ではなくて、再開からの6試合をひとつひとつ勝つこと」と指揮官は口にしてきている。決して一喜一憂するためではなく、先につながる貴重な貴重な勝点3を大宮は手にした。

以上
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