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【J2:第23節 徳島 vs 岐阜】レポート:物足りなさの残る雨中の一戦。特に4連敗となった徳島は一刻も早い生まれ変わりが必要となる。(08.06.29)

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6月28日(土) 2008 J2リーグ戦 第23節
徳島 0 - 1 岐阜 (19:04/鳴門大塚/2,315人)
得点者:70' 小島宏美(岐阜)
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雨でスリッピーになったピッチコンディションはきっとプレーを難しくしたことだろう。またこのスタジアム特有の風も大いに影響したに違いない。しかし、そのような悪条件が重なったとは言え、この一戦での両者はともにスリリングなゴール前シーンをほとんど作れなかった。厳しい表現にはなるが、物足りなさを感じたゲームと言えよう。ただ、そんな中でも明暗は別れ、岐阜はアウェイで勝点3を獲得。対して敗れたホーム徳島は今季2度目の4連敗というあまりに厳しい現実を背負うこととなった。

この戦いにおける両チームの攻撃の狙いは同じものであったと思われる。どちらも、中盤でひとつふたつ繋いだ後には早く縦へのクサビを入れ、そこで起点を作っての展開─。が、試合序盤から共に中盤での横への繋ぎはするものの、次のクサビが上手くいかない。もちろん前記のような悪条件によってパスの出し手も受け手もが苦しめられた事実はあったが、徳島FW・菅原康太、岐阜FW・片山真人がその起点役を務める場面はほとんど皆無に等しく、それにより両者攻撃の形らしいものを見せるには至らなかった。

特に徳島は「横パスではなく前へ向かうプレーをしよう(美濃部直彦監督)」というハーフタイムの指示を受け改めてそれへの意識を高めながら、後半もピッチでは実践し切れず。ホームデビューとなった期待の新戦力・倉貫一毅が積極的にボールに絡む姿勢を見せたが、それでもチームは最後まで狙いの攻めを組み立てられなかった。対して岐阜も、その展開については徳島同様に試合終了まで影を潜めたまま。70分に左サイドのスローインから梅田高志が経由したボールを小島宏美が決め決勝点こそ奪ったが、課題ある90分だったと言わざるを得ないだろう。

そして、このように沈滞した攻撃には両監督も試合後に触れてコメント。徳島・美濃部監督が「こちらも奪ったボールを繋いで攻撃に出たが、前線が相手に脅威を与えられなかった。最後のクオリティーの部分に問題があり、怖さが出せずに得点できなかった」と話せば、岐阜・松永英機監督も「前半ポゼッションする中でも自分たちの時間を作ることができなかった。その理由は前線でボールが収まらず、壁を作れなかったこと」と振り返り、次節以降に向けてそれぞれ攻撃面の再構築とレベルアップが絶対的に必要であることを語った。

いずれにしても、両チーム反省点が山積みの戦いであったことは間違いない。起点となれなかった菅原は「サポーターの人たちのブーイングを初めて身近で聞きました。正直、心が痛いです。次の試合、とにかく何とか出場して、とにかく何とかしたいです」と沈痛な面持ちだったが、徳島は脱ドゥンビアを一刻も早く果たさなくては次への道も開かれないだろう。チームとして新しい得点の形と、それを作るための個々の能力の底上げが待ち望まれる。

そして岐阜としては、守備が安定してきたこの第2クールだからこそ再び以前の攻撃力を取り戻すことに全力を尽くさなくてはならない。もしそれを叶えればJ1年目と言えど大きな自信を得るシーズンに出来る可能性を今季持っているのだから。

この一戦を受けて、徳島は第25節に(次節は試合なし)、岐阜は次節に、果たしてどのような姿を見せてくれるのだろうか。

以上

2008.06.29 Reported by 松下英樹
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