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【J1:第14節 F東京 vs 千葉】レポート:雨中の再開初戦はドロー決着。両者の現在地がゲームを分ける結果に(08.06.30)

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6月29日(日) 2008 J1リーグ戦 第14節
F東京 1 - 1 千葉 (16:04/味スタ/27,976人)
得点者:39' 佐原秀樹(F東京)、68' レイナウド(千葉)
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 予期せぬアクシデントでゲームプランは崩れた。千葉は、戸田と斎藤をダブルボランチに置く4−2−3−1システムを採用した。守備のバランスを崩さず、ボールを奪うと、1トップのレイナウドにボールを集めた。また、両翼の新居、工藤は積極的な動き出しでサイドバックの裏のスペースを狙ってきた。
「今野選手が開始早々に退場になってしまったことは、様々な想定をしてシミュレーションもしてきましたが、あれだけ早い時間帯に10人になるとは想定していなかった。巻選手が入ってくれば、今野選手を最終ラインに下げて対応するプランもあったので…」(城福監督)

F東京のDF佐原が7分、ロングボールの目測を誤り前方でバウンドさせてしまう。ボールは、佐原の頭上を越えて千葉FWレイナウドにパスが通る。カバーに入った今野は、たまらずエリア内でレイナウドを倒し、PKを献上。今野はこれで早々にピッチを後にした。
F東京は、ゲームプランの変更を余儀なくされる。だが、このアクシデントにも瞬時に対応した。カボレを1トップに置き、中盤をダイヤモンド型に変更。両翼への負担は大きくなるが、羽生とエメルソンが豊富な運動量を生かし攻守に走った。平山も不慣れな守備を懸命にこなした。
レイナウドは自ら奪ったPKだったが、GK塩田がセーブ。すると、F東京にゲームの流れが転がり込む。前半23分には、平山が千葉DF池田を執拗に追うと、エリア内で池田の足が掛かってPKを獲得。このPKは千葉GK立石がセーブするも、流れはF東京にあった。39分の左CKを佐原がファーサイドであわせて、1人少ないF東京が先制のゴールネットを揺らし前半を折り返す。

 後半は、先制したF東京がブロックを形成し、千葉の攻撃を受けながらカウンターで返すゲームプランを継続させた。だが、徐々に前半からの負担がたたり、足が止まり始める。
68分、佐原が金沢との接触で頭を切り治療のためにピッチ外に出ている隙を千葉に突かれた。右サイドの新居からのクロスをレイナウドに頭で合わされ失点を許してしまう。その後は、互いに持てる攻撃カードを投入するも、スコアは動かず1−1でゲームは終了した。

 ―勝点1の価値。
両者の隔たる現在地がゲームを分けたといえる。
 千葉は前半、相手が1人少なくなっても当初のプラン通りにしかゲームを進めることができなかったように思える。最終ラインがF東京のカボレ1人に対して4人残る場面もあった。80分以上を数的優位で戦えることを考えれば、良策はもっと他にあったはずだ。攻撃も千葉本来のパスワークと選手の動きを絡めた攻撃は鳴りを潜めたままだ。前半は、工藤の動き出しにもなかなかボールが出てこず、レイナウドへのロングボールが一本調子に繰り返されていた。降格圏内から脱出するためには、勝点の積み上げは必須だ。もし立場が違えば、もっと早い時間帯から攻撃にシフトできたかもしれない。結果的には勝点1を得ることはできたが、勝点2を失ったゲームでもあった。

F東京は、1人少ない状況でも継続してきたボールを繋ぐことを意識することはできた。「1人少ない状況では、ルーズボールの奪い合いを挑むと体力的に厳しくなる。10人だからこそ、しっかり守備をしながらも相手にボールを渡さないことが重要だった。選手たちは怖がってボールを蹴ってしまうのではなく、マイボールの時間を大切にしてくれたと思う。選手たちのことを評価したいし、そのマインドを大切にしたい」と、城福監督。退場は誉められたものではないが、数的不利な状況でも自分たちのサッカーを失わず対応したことは一歩また自信を深める結果に繋がった。それも、前半戦の積み上げがあったからこそ。この1−1は両者の現在地を如実に現す結果だった。

以上


2008.06.30 Reported by 馬場康平
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