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【J2:第24節 仙台 vs 愛媛】プレビュー:双方にとって鍵となる場所に、仙台が送り出したのは新たな顔。そこからどんな影響がピッチに与えられるのか?(08.07.04)

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7月5日(土)J2 第24節 仙台 vs 愛媛(19:00KICK OFF/ユアスタ
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 先に、双方がホーム、アウェイで残してきたデータについて触れておくと、仙台は今季未だホームで無敗(これはJ2の15クラブで唯一である)。一方の愛媛はというと、現在アウェイで4連敗中である。
 これだけを踏まえれば、ユアスタで行われる今節の戦いを仙台有利とも考えられるが、実は仙台は愛媛に対して、特にここ最近に限れば相性が悪い。0−3と完膚なきまでに粉砕された昨年第3クールのアウェイ戦を皮切りに、今節同様ユアスタでの一戦だった昨年第42節には、相手が前半のうちに退場者を出すという展開を得ながら、後半に与えたPKでの1点を守られて悔しい敗戦。さらにアウェイでの今季第8節では、前半に梁勇基のゴールで先制したにも関わらず、後半ロスタイムに放り込みからの混戦で発生したこぼれ球を内村圭宏に蹴りこまれて同点に追いつかれるなど、ここ3試合で仙台は愛媛から勝ち星をあげられずにいる。
 そんな「難敵」を迎えてのホーム戦となる仙台だが「7月は第2クールの終盤であり、第3クールに向けての加速の月である」(手倉森誠監督)と位置づけているだけに、まずは勝利で、幸先の良い滑り出しといきたいところだ。

 前節、アウェイの水戸戦において、前半だけで3ゴールを奪いながら、後半一気に3点返され、最後は平瀬智行のゴールによって何とか勝利を得ることとなった仙台。とても結果オーライと言える状況ではなかったこの試合の悔しさは、仙台の選手、監督にしっかりと刻まれている。

 その上で冷静な分析の結果、今節の愛媛戦において白羽の矢が立ったのが、左SBでのスタメン出場が予想されている細川淳矢だ。
 加入当時はメインポジションがCBで、ボランチもこなせるというスタイルだったのだが、サテライトでの戦いの中で徐々にSBとしての頭角を現していく。そして前節、後半途中から左SBに投入されて今季トップ初出場を果たした細川は、短い時間ながら躍動感あるプレーを攻守で見せてアピール成功。見事今節のスタメンを勝ち取る勢いだ。

 もちろん、こうしたフレッシュさのみが起用の理由ではなく、手倉森監督は彼に明確な「司令」を託している。「自ら動きたがりで、ボールを取りに行きたがる、そのスタイルをサイドで出してほしい。愛媛はサイドに起点を作ってくるので、そこに守備もしっかりアプローチする必要がある。だからホソ(細川)には、中盤を下げさせて守備に当たらせるのではなく、自ら前へ出て、取りに行ってほしい」。仙台にとってSBは、攻守における生命線、もしく調子のバロメーターとなるポジションなのだが、今回は彼の積極的かつ豊富な守備力でもって、相手のリズムを奪い、自分たちのリズムを作りたい。そうした意図が見える。

 大学選抜で知り合って以前の仲である同期加入の田村と、両SBとして同じピッチに立つ細川。練習後に取材を受ける細川の横を田村が通りかかった際、田村が思わず「頑張れよ…じゃなくて、いや、頑張ろうな」と言い直して周囲の笑いを誘っていたが「(田村のような)同期の活躍を見て、嬉しい反面、悔しい気持ちも持っていた。でもそれが糧になって頑張ってこれた」と細川は語る。少し先を行っていた同期とまさに同じポジションを務める今節を、文字通りのスタートとしたい。

 一方の愛媛について語ろうとすると、実はここでも細川が絡む因縁がある。細川と対峙する愛媛の右サイドを勤めるのは、彼の仙台大の先輩である赤井秀一なのだ。
 愛媛がJ2に参入して以降、少なくとも対仙台戦を見る限り、赤井は時を経るごとに、愛媛の中核選手として存在を高めてきたように思える。右サイドを基本の位置とし、愛媛のシンプルかつスピーディーなサイド攻撃のルートとなるばかりでなく、横への大きな展開もこなすことができる赤井は、危険な存在として認識されている。

 今節細川には、この赤井にまず仕事をさせないことが求められる。
 また、第1クールの前回対決を踏まえて試合の趨勢を考えれば、仙台のCB前のスペースを上手く活かせるかが、愛媛にとって今節の結果を左右する要素になりそうだ。
 前回対決において、仙台は苦い経験をさせられている。当時スタメンを務めていた両CBの負傷もあり、この時は一柳夢吾と渡辺広大という若いCBコンビで試合に臨んだのだが、強烈な向かい風に悩まされた後半、クリアのほとんどを相手に拾われ、そこから放り込まれるセンタリングへの対応に苦慮してDFラインを下げざるを得なくなった。これによりゴール正面、ペナルティーエリア外のスペースを、さらに愛媛に使わせてしまうという悪循環に陥ったのだ。
 トップの大木が下りてくる、あるいは中盤のセンターハーフを縦の関係に変えてスペースに入り込ませるなど、このスペースを活かす術を愛媛は持っているだけに、仙台はこの部分へのケアも求められることだろう。

 双方、サイドが起点であることは確か。この試合におけるホットスポットに飛び込むこととなったフレッシュな顔が、試合の行方にどのような影響を与えるのか、目が離せない。

以上
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