7月5日(土)J1 第15節 磐田 vs 鹿島(19:00KICK OFF/エコパ)
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再開初戦で順調に勝点3をつかんだ、かつてのライバル同士。とくに、現時点では鹿島に後れをとっている磐田としては、何としてもホームで昨年の王者を倒し、自信と勢いを加速させたい一戦だ。
前節で横浜FMにしぶとく勝利し、降格圏の順位から脱した磐田。ヤマザキナビスコカップ予選リーグを含めれば公式戦3連勝中で、3試合連続無失点と戦い方に安定感が出てきた。この3試合では、カレン・ロバートの復帰や成岡翔と船谷圭祐のボランチ起用も大きく貢献し、とくにヤマザキナビスコカップ予選リーグの2試合では、自分たちで主導権を握ることによって後手に回る時間を減らすことができ、攻守両面で良い効果をもたらすという内山監督の狙いが、ある程度形になっていた。
横浜FM戦では、アウェイで押される時間が長くなり、内容的には思い通りのサッカーができなかったが、「今日は勝つことが大事だった」(川口能活)という気持ちでチームがひとつになり、勝負に徹したサッカーで結果を出せたことは大きな収穫。集中力の高い守りとジウシーニョの決定力によって、中断前には見られなかった勝ちパターンを形にしたことも大きな自信となるだろう。
ただ、ひとつ心配なのは、横浜FM戦で西紀寛と成岡が負傷してしまったこと。とくに西は、右腰を痛めて今週検査入院しており、場合によっては長引く恐れもありそうな状況だ。成岡のほうは、左足の甲を打撲したが、この試合に出場できる可能性もある。
また、前田遼一が練習試合で実戦復帰しており、萬代宏樹もいるため、ジウシーニョをトップ下に下げるパターンもあるし、上田康太や船谷もトップ下を務めることができる。中盤の人材が不足しているということはないし、ボランチの助っ人としてロドリゴ(元ブラジル・ユース代表)の加入が決まったことで、どの選手もここでアピールしておかなければという危機感は強まっているはずだ。
対する鹿島は、前節はアウェイで名古屋に快勝し(4-0)、首位と勝点1差の3位に浮上。水曜日の清水戦(ヤマザキナビスコカップ準々決勝)はスコアレスドローに終わったが、チーム全体として非常に安定感があり、ケガから復帰したマルキーニョスの調子も良いため、今のJ1でもっとも強いチームのひとつと言えるだろう。
さらに磐田に対しては、公式戦で2003年以来9試合負けがなく(6勝3分)、通算でもリーグ戦22勝5分11敗とダブルスコアをつけている。磐田としては、もっとも苦手としているチームである。
したがって今の時点では、磐田にとっては非常に高い壁ではあるが、セットプレーでの守備に細心の注意を払いながら鹿島に先制点を与えない戦いができれば、勝機は十分にあるはず。ジウシーニョやカレン、前田らのように限られたチャンスを生かすことができる選手も揃ってきたため、横浜FM戦と同様に我慢強い戦いができるかどうかがカギを握ることになるだろう。
もちろん、我慢強くとはいっても守りに入るのではなく、中盤からしっかりプレスをかけて自分たちがポゼッションする時間を作らなければ、体力を消耗させられてしまう。自分たちのサッカーをしながらも、リスクは最小限に抑えるというゲームコントロールが求められる戦いとなるだろう。
それによって磐田が5年ぶりに鹿島に勝つことができれば、得られるものは単なる勝点3以上の非常に大きなものがある。それだけに今度の試合も何としても結果がほしい一戦であり、今後の磐田の戦いを大きく左右する大一番となるはずだ。
以上
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