7月12日(土)J2 第26節 広島 vs 岐阜(18:00KICK OFF/広島ビ)
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「非常に重要な勝利」と広島・ペトロヴィッチ監督は、愛媛戦の後に語った。似たような言葉は、選手たちも口にした。この危機感に満ちた言葉は、広島がいかに苦しい局面に立たされていたかを証明している。そしてその厳しさは、中2日でのホーム・岐阜戦でも変わらない。
守備の要・ストヤノフは、怪我のため今節も出場が微妙。ペトロヴィッチ監督は苦肉の策として森崎和幸をリベロに下げた布陣で闘ったが、そうすると広島の快進撃を支えてきた「ボランチ・森崎和」が不在になってしまう。
攻守に戦術能力が高く、クレバーでリーダーシップもある森崎和が中盤にいないと、どうしても中盤のバランスがとれなくなる。熊本戦では前にかかりすぎてしまって最終ラインの前に大きなスペースを与えてしまい、そこをつかれての2失点。愛媛戦は完封したものの、今度は守備に重心がかかりすぎてしまって相手に押し込まれてしまった。
実は、第1クールの岐阜戦も、まさに同じ状況下にあった。ストヤノフが出場停止、森崎和は負傷のため欠場。「替えの利かない存在」である彼らの不在は大きく、広島は岐阜のアグレッシブなプレッシング・サッカーに押しまくられ、引き分けでしのぐのが精一杯だった。
疲労がたまり、昨日の練習も急きょプールでのリカバリーに切り替えて選手に休養を与えるしかなかった広島だから、戦術的な修正の時間もない。ストヤノフがいないのであれば思い切って4バックに切り替え、中盤の守備を厚くして臨む方法もあるが、この連戦の間に新しいシステムを試すのは無理がある。第1クールの熊本→徳島戦の中2日で、指揮官は2トップから1トップに変更したが、佐藤寿人を1トップに据える形は昨年も試し、手応えを得ていた。ほとんど試したことがない4バックへの変更とは、状況が違う。
しかし、この厳しい状況を打破しないと、J1復帰への確かな手応えは出てこない。例えば2003年のJ2戦線で、広島は6月までわずか1敗、1試合平均勝ち点2.25 ポイントのペースで首位を走っていた。しかし、7月・8月の2ヶ月合計10試合で奪った勝点がわずか9(2勝3分5敗)。平均勝ち点0.9ポイントまで、急降下したのである。一方、昇格のライバルだった新潟は、この2ヶ月で平均2.05ポイント→1.9ポイント。川崎Fは2.0ポイント→1.6ポイント。結果、広島は首位から昇格圏外の3位に転落し、6月末時点で5差あった川崎Fに2ポイント、4差だった新潟とは6ポイントの差をつけられてしまった。
この緊急事態のため、当時の小野剛監督(現日本サッカー協会技術委員長)がシステムを4-3-3から3-5-2 に変更し、最終ラインの位置を下げて守備を強化するなど、戦術を修正。さらに、眞中靖夫(現C大阪U-13監督)・井川祐輔(現川崎F)の緊急補強も敢行した結果、何とかJ1復帰にまでたどりついたのだ。
あの時の記憶が鮮明だからこそ、たとえ現状が自動昇格圏外の3位・C大阪との差が11ポイントに開いているとしても、広島サポーターは決して安心できない。2003年の実績を見ても、11ポイントなどは2ヶ月あればひっくり返される。まして、チームが負傷者ラッシュに襲われ、紅白戦も満足にできない現状も、その不安を増殖させている。
岐阜はここ5試合で3勝1分1敗と好調を維持。山形にも2−1で勝利するなど、勢いも感じさせる。さらに彼らは水曜日の試合がなく、選手もフレッシュな状態に戻り、戦術的な修正もできたはずだ。
第1クールの対広島戦の内容から考えれば、岐阜の選手たちに広島への怖れなどない。特に山形戦では、前回の対戦で広島を苦しめた片桐淳至と高木和正、二人のテクニシャンが絡んで先制点をゲットし、調子の良さをアピール。広島にとってネガティブな材料は、この岐阜戦ではしっかりとそろっている。
だからこそ、この試合が持つ意味は、広島にとって大きいのだ。勝利すれば、チームは落ち着きを取り戻すことができる。もし勝点を落とすことがあれば、愛媛戦の勝利が意味をなさなくなり、広島はC大阪との直接対決を前に、さらに厳しい状態に陥りかねない。昨年も、夏の到来と共に急降下(6月・8月のリーグ戦で、1勝2分7敗)した広島だが、今こそ昨年よりチームとして成長していることを証明しなければならないのだ。すべては、J1復帰のために。
以上
2008.07.11 Reported by 中野和也
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