7月12日(土)J2 第26節 水戸 vs 山形(18:00KICK OFF/笠松)
-ゲームサマリーはこちら-
-水戸へ行こう! スタジアムガイドはこちら-
携帯でこの試合のダイジェスト動画を見るなら - ライブサッカーJ -
★J1・J2勝敗予想ゲーム-12日18時投票締切!-
----------
「みんな、ちょっとでいいから今まで以上に守備を意識しよう」。前々節湘南戦、試合前の円陣を組んだ際、大和田真史はチームメイトに懇願した。
3連勝の後に4連敗を喫した水戸。その要因は「プレッシャーをかけることを怖がった」と木山隆之監督が言うように守備組織の甘さにあった。中盤でのパスワークを中心に攻撃は組み立てられるものの、攻撃に人数をかけるあまりに守備が手薄となり、DFライン裏を簡単に突かれて失点を繰り返した。「いい攻撃はいい守備から」という今季の水戸の原点を失っての敗戦の日々であった。
しかし、前々節湘南戦、円陣での大和田の言葉を聞いた選手たちは「まずは守備から」(菊岡拓朗)という意識を徹底。それまでプレスがかかってなくても最終ラインは高く設定されていたが、「やや下がってブロックを作って」(村松潤)対応。湘南の攻撃をつぶして、そこから素早く出て行く形でペースを握っていった。そして、56分、中盤で赤星貴文がボールをカット。そこから村松に渡り、荒田智之へスルーパス。荒田が見事なトラップでDFをかわし、左足を振りぬき、連敗を4で止める決勝ゴールを決めたのであった。勝因は全員の高い守備意識。「本当にちょっとしたことで意識は変わる。1人でもさぼったらやられてしまう。この意識を続けていかないといけない」と大和田はチームメイトに言い聞かせるように語った。
湘南戦で再びリズムをつかんだ水戸は前節熊本戦でも出場停止明けのパク・チュホを中心に素早いプレスをかけて熊本にゲームを作らすことなく、試合を支配した。いい守備ができれば、いい攻撃ができる。圧巻だったのは1点目。最終ラインで粘り強い守備でボールを奪うと全員がすぐさま攻撃に切り替え、スピーディーなパスを展開。中央から左サイド、そしてゴール前へと熊本の守備陣を翻弄しながらパスを回し、最後は堀健人が左足を一閃して先制点を奪った。その後も攻守において圧倒した水戸が熊本を一蹴。2連勝を挙げることとなった。
またも波に乗ってきた水戸。今節は今季2度目の3連勝への挑戦だ。だが、調子を上げているからこそ、「守備」という原点を忘れてはいけない。前回の3連勝後には前述の通り、守備意識が希薄となり、足元を見失ってしまっただけに同じ過ちを犯すわけにはいかない。今季の水戸の攻撃力の高さは疑う余地はない。それだけにそれを生かすも殺すも守備次第なのである。全員が連動して取りどころをはっきりさせること。そして、プレスがかからないようならば、粘り強い守備で対応すること。また、粘り強く守備をする時間をできるだけ短くし、攻撃に出て行くこと。90分という時間の中で11人が同じ意思を持って動き、コンパクトを保ちながらラインの上下を繰り返すことが水戸の次のステップとして求められる。3点取られて3点取るサッカーに本物の感動はない。目指すべきは失点を0で抑えて3点取るサッカーである。前節の勝利で12位に順位を上げたが、今季の水戸の力はそんなものではないはず。もっともっと高みへ。11人が一体となった積極守備から生まれる積極攻撃で2位山形を破り、その力を証明したい。機は間違いなく熟している。
対する山形は前節はC大阪を相手に前半は五分の戦いを見せたものの、後半に足が止まり、主導権を握られることに。そして、0対2で敗戦。今季初の連敗を喫することとなった。しかし、調子が悪いわけではない。ここに来てけが人が戻ってきており、選手層が厚くなっているのは強みだ。前節はボランチに渡辺匠が復帰し、さらに途中出場でリチェーリも復帰を果たしている。そして、何より注目なのが、U-23日本代表候補に選ばれた豊田陽平である。前節は代表合宿のために欠場となったが、今節は出場が予想される。高さと柔らかさと決定力を兼ね備えるセンターフォワードの復帰は山形にとって起爆剤となることは間違いない。山形としては彼のゴールで連敗を止めたいところだろう。山形サポーターだけでなく、水戸サポーターも大局的な視野でJ2から北京を狙うストライカーの活躍には注目してほしい。
そして今節、水戸にとって頼もしい男が笠松にやってくる。水戸前監督の前田秀樹氏がテレビの解説としてスタジアムに訪れる予定なのだ。前田氏は前々節湘南戦も解説を担当。試合前、前田氏がロッカールームに挨拶に行くと選手たちは喜びをあらわに握手を求めに行った。「前田さんの元気そうな顔を見れて本当にうれしかった! 前田さんには一生頭が上がらないですよ。前田さんに僕らが恩返しできるのはピッチの上で結果を出すことだけ。かなり気合いが入りましたね」と大和田が興奮気味に語ったように、「前田さんが現れたことでチームの雰囲気はガラッと変わった」(チームスタッフ)のであった。それが連敗を止めた要因のひとつとなったと言っていいだろう。
今節も前田氏の前で恥ずかしい試合はできないという相当な気合いを入れて選手たちは試合に臨んでくれるはず。勝利の男の来水で、水戸の3連勝の機運は高まっている。
以上
2008.07.11 Reported by 佐藤拓也
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第26節 水戸 vs 山形】プレビュー:取り戻した高い守備意識で水戸は今季2度目の3連勝を狙う。山形はU-23代表候補の豊田陽平が連敗を止めるゴールを狙う。(08.07.12)















