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【J1:第18節 札幌 vs 神戸】レポート:札幌が2人の退場者を出しながらもハードワークで勝点1を獲得。ホームで引き分けながらも、地元ファンからの大きな拍手を浴びた。(08.07.20)

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7月20日(日) 2008 J1リーグ戦 第18節
札幌 1 - 1 神戸 (14:04/札幌厚別/12,222人)
得点者:22' ボッティ(神戸)、44' ダヴィ(札幌)
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試合終了後、厚別競技場に詰め掛けたファンから札幌の選手たちに送られた大きな喝采がこのドローゲームの内実を如実に表現していたと言っていいだろう。

札幌は55分にGK高木貴弘がペナルティエリアの外でハンドの反則を取られて退場処分となり、80分にはキャプテンの芳賀博信がこの日2回目の警告を受けてこちらも退場。多くの時間を数的不利な状況で戦うことを強いられていた。そうしたなかでも相手に追加点を与えず、1−1のスコアのまま引き分けに持ち込んだことが、ホームゲームを引き分けで終えてしまいながらも地元ファンの心を動かしたということだ。三浦俊也監督も「選手がよくやったと思う」とハードワークを継続して引き分けに持ち込んだ選手たちを褒め称えた。札幌と神戸が互いに勝ち点1ずつを分け合った試合ではあったが、よりポジティブなメンタルで試合を終えたのは札幌の方だと言うべきうだろう。

この試合、立ち上がりはアウェーの神戸が主導権を握った。神戸は試合前に石櫃洋祐が負傷し、急遽スタメンを変更。鈴木規郎が突如として先発起用されることとなったのだが、この鈴木が序盤からアグレッシブに攻撃参加を仕掛け、存在感を示す。札幌はこのサイドに藤田征也、平岡康裕が配置されていたが、ス鈴木のダイナミックなフリーランニングや左足からの高精度なキック、そして時にはそこへ金南一が絶妙のタイミングで顔を出してくるため、徐々に受け身の戦いを強いられるようになってしまった。
そしてエースの大久保嘉人の動きも光った。13分には巧みなステップワークで札幌のセンターバック、西澤淳二と入れ替わってチャンスを生み出し、22分には素早い動き出しで相手DFの注意を誘ってシュートコースを作り出し、レアンドロのシュートがボッティに当たってゴールマウスに飛び込む得点を引き出した。
終了間際にPKを献上してしまい、同点に追いつかれたことは神戸にとっては非常に痛かったが、前半だけを考えれば直近の3試合をすべて1−0で勝ちきってきた神戸の安定感を感じさせる内容だった。

そうした中で、後半の立ち上がりにゲームのシチュエーションは大きく変化する。前述した通り、札幌のGK高木が自陣ペナルティエリアの入り口でルーズボールの対応を誤り、ハンドの反則を犯してしまい一発退場となってしまう。「予想していたよりもバウンドがズレた」と高木の弁。これにより札幌は数的不利となってしまうのだが、ここでの三浦采配がひとつのポイントだったと言っていいだろう。
GKが退場となったため、フィールドプレーヤーを下げて新たなGKを投入しなければならなかったのだが、ここで三浦監督が選択したのは右MF藤田を下げるというもの。セットプレーに強さを持つ札幌だけに、運動量のそれほど多くないクライトンを下げワントップにし、我慢を続けて少ないチャンスを狙うという考え方もあったはず。だが、そうすると残りの時間帯は神戸に押し込まれる時間帯が大幅に増えるというリスクも共存するため、勇気を持って4−3−2のシステムにして勝機を待った。
そしてその采配に選手も応えた。「前半はもの足りなかった」と三浦監督は振り返ったが、後半に数的不利に陥るとピッチ上の選手全員が力強いハードワークを演じ出した。あと一回の警告で出場停止となってしまう坪内秀介が「割り切って、ハードにプレーすることを心掛けた」と積極的にボディコンタクトを続けたことを始め、この日はどこか動きの重かった中山元気も数的不利になってからは見違えるようにこぼれ球へとくらいついた。80分には芳賀も退場処分となってしまったが、その後もチームはハードワークを継続し、追加点を目指す神戸の猛攻を防ぎきった。組織的な守備戦術が持ち味の札幌だが、この日は組織や戦術を超越したハードワークが勝点を呼び込んだのだ。やはり、現代サッカーにおいては、結果を残すためにはハードワークが不可欠であることを改めて再確認させられた試合だった。

神戸にとっては、高木の退場は大きなアドバンテージになったことは間違いない。しかし、その出来事は神戸のアドバンテージとなっただけでなく札幌が絶え間ないハードワークを開始するきっかけにもなった。そうした、サッカーの難しさ、面白さをもまた、教えてくれる対戦だったということも記しておきたい。

この試合の結果、札幌も神戸も4試合連続の勝点獲得。この試合で分け合った勝点1が、後々大きな意味を持つ可能性もあることを考えると、残り試合がより一層楽しみになってくる。

以上

2008.07.20 Reported by 斉藤宏則
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