>>AFCチャンピオンズリーグ特集
2007年のACLを制し、アジア王者として2008年のACLへ臨む浦和レッズの戦いは、砂嵐と灼熱の地、中東のクウェートで幕を開けた。世界第4位の原油埋蔵量を誇る国だが、人口は275万人、面積は四国と同じくらいで、観光地らしい観光地もなく、ビジネス以外で訪れる日本人は少ないであろうこの地に、浦和サポーターが500名以上駆けつけた。ラマダン(日中は断食をしなければならない)期間とあって、22時キックオフ(日本時間午前4時)、砂嵐、暑さという様々なアウェイの洗礼を浴びながら、選手と共に戦ったサポーターの1日をレポートする。
試合当日、クウェートシティは、激しい砂嵐に見舞われた。遠くの建物はおろか、隣のビルすらもぼやけて見えてしまうくらいだ。中東の砂漠地帯ならではの気象条件が、サポーターたちを手荒く歓迎した。
22時キックオフだったが、キックオフを待ちきれない両クラブのサポーターたちは、キックオフ4時間半前の夕方5時半くらいから、スタジアム周辺に集まりだした。日没後に食事をしてからじゃないと照明をつける作業をしないとのことで、スタジアムは真っ暗な状態のままだ。キックオフ4時間前の18時の段階で、入場ゲート前に集まった浦和サポーターは20名ほど。対するアル・カディシアサポーターは、100名を超えていた。
キックオフ3時間前の19時の段階でアル・カディシアサポーターの数は300名にまで膨れ上がる。まだスタンドに入れないものの、大きな声で歌いだし始めている。19時を回るとスタジアムの照明に灯が点った。そして19時10分、弾丸ツアーでやってきたサポーターたちがバス8台に分乗して、スタジアムへ到着。ここで一気にスタジアム周辺が赤色に染まった。遠く日本から来たサポーターの数の多さに、アル・カディシアサポーターのみならず、警備にあたる警察官までもが、驚いていた。
19時25分頃にゲートがあき、浦和サポーターは入場。ここは比較的スムーズな入場となった。また浦和のスタッフが日本語でチケットがある人の入り口とチケットを持ってなくて当日券を購入する人の入り口を張り紙しておいたので、ツアーではなく個人参加で来たサポーターたちも混乱なく入場ができていた。また在クウェートの日本人150人も来場し、浦和サポーターと同じスタンドへ。この150人の中には自衛隊員60枚も含まれているとのことだ。
600人以上になった浦和側スタンドだったが、なぜかホームのアル・カディシアサポーターたちは、まだ入場できず、人が増える一方で、ゲートが開かないので、ゲート付近がドンドンと殺気立ってきていた。数々の怒号が飛び交うなか、19時半過ぎにアル・カディシアの選手バスが到着し選手たちはスタジアムへ。それでもまだゲートは開かずに、結局ゲートが開いたのは、20時近くになってからだった。スタンドに入ったアル・カディシアサポーターは、大きな拡声器を使い、歌と手拍子で応援を開始しだし、試合まで2時間近くあるのに、かなり盛り上がってきている。
21時15分過ぎ、選手たちが試合へ向けてアップを開始した。すると両クラブのサポーターのボルテージも一気に上昇。それぞれサポートするクラブの選手たちを大きな声援で鼓舞する。そしてアップが終了し、選手入場が迫ると「赤き血のイレブン」の大合唱が始まった。そして、いよいよ選手が入場、浦和レッズのアジア連覇への戦いが始まろうとしている。するとスタンドから投げられた物凄い量の紙吹雪がクウェートの夜空に舞った。これはサポーターが自主的に作ってきたもので、現地の日本人の方など、同じスタンドで応援する人、皆に配り、そして一斉にクウェートの夜空に舞わせたものだ。気がつけば昼間は、かなり視界不良だった空も月がきれいに見えるくらいクリアになってきていた。浦和のサポーターからは、今回来られなかったサポーターたちのためにも誇れるような試合をして帰ろうとのコメントがあり、サポーターも選手たちを後押しするために、大声で声援を送り続けた。
キックオフしてからも浦和のサポーターは途切れることなく応援を続けた。だが、前半の早い段階での失点、すぐに追いつくも、後半に直接FKとPKを決められ1-3に。万事休すかと思う1-3という状況の中から、試合終了間際、エジミウソンが起死回生の2点目を奪った。アウェイゴールのことを考えられると2-3であれば、かなり状況は前向きに捉えられる。この得点もサポーターの声援があったからこそ取れた1点だったかもしれない。
タイムアップのホイッスルを聞いたとき、負けてしまった浦和サポーターの間には悲壮感というようなものは感じられなかった。それよりも、状況を前向きに捉え、次のホームの試合で今日の最後の1点を、大きなものにして行こうという声がかけられていた。そして試合終了後には「URAWA Reds」コールと「We Are Reds」の大声援、そして最後に「赤き血のイレブン」を全員で歌った。そのコールが止むと、最後にサポーターのリーダーから「上を向いて帰ろう!」との声がかかった。ディフェンディングチャンピオンとしては、勝利で幕を開けたかった試合かもしれないが、終了間際に、準決勝進出へ向けてかなり重要な1点を得たことが大きい。選手たちも試合後のコメントでは2点目の得点の重要性を理解しており、次のサイスタでの必勝を言葉に表していた。選手とサポーターの思いは、同じ、次戦での1点差以上の勝利。この勝利への強い意志を共有し、クウェートの地を後にしていった。2試合だけでアジア王者への戦いを終わらせることは絶対にできない。決戦の舞台は9月24日(水)、赤く染まったサイスタだ。
以上
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一覧へ[ AFCチャンピオンズリーグ アル・カディシア vs 浦和 ]試合当日のサポーターレポート(08.09.18)















