9月20日(土) 2008 J2リーグ戦 第36節
草津 1 - 1 福岡 (13:03/正田スタ/2,810人)
得点者:26' 後藤涼(草津)、73' 大久保哲哉(福岡)
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1−1の均衡が破れることなく試合終了のホイッスルが鳴り響くと、ピッチサイドにいた草津・植木監督は、踵を返して地面を大きく蹴り上げた。指揮官の行動は、この試合の意味を十分に表現していた。
「この引き分けは非常に痛いものとなった。残り8試合だが、まだ下を向くわけにはいかない」(福岡・篠田監督)。「非常に痛い引き分けと言わざるをえない。ただ、下を向いたら終わってしまうので、最後まであきらめずに戦いたい」(植木監督)。
試合後の会見では両監督ともに同じ内容のコメントを発して、ため息をついた。両チームともに勝点3が求められたゲームは、90分間が過ぎても勝敗が決することなく無念のドロー。勝点1こそ得たものの、双方ともに昇格レースからは後退する結果となった。
前半は、草津のゲームだった。主力DF3人を出場停止で欠く草津は、右から佐田聡太郎、喜多靖、田中淳、尾本敬の急造ラインを形成し負けられない一戦に臨んだ。ボランチに秋葉忠宏を配置し、高いラインを保った草津は序盤から福岡の2トップに自由を許さずゲームの主導権を握る。後藤涼、鳥居塚伸人の小柄な2トップが福岡の隙間でボールを受けて守備陣を混乱。中盤はテンポ良くパスを回し、福岡を追い詰めていく。
先制点は2トップの動きから生まれた。島田裕介が左サイドから上げたクロスを166センチの鳥居塚がヘッドで折り返すと、後藤が持ち前の得点感覚を発揮する。「折り返しのボールのバウンドを見てシュートのイメージが湧いてきた」(後藤)。ゴールを背にして振り向きざまにボレーで合わせるという後藤の高度なシュート技術により草津が1点のリードに成功する。
草津にとって悔やまれるのは後半の戦いぶりだ。リードしたことで受身になった草津は、相手にリズムを受け渡してしまう。「両ワイドに中でボールをもらうように伝えた」(篠田監督)。それにより前線と中盤が絡み出した福岡は両サイドバックも攻撃参加。セカンドボールも支配し、草津を押し込んでいく。その流れを嫌った植木監督は都倉賢、山崎渡を送り込み、リズムを変えるが追加点を奪うことができない。
失点はミスからだった。草津は70分過ぎに中途半端な横パスを中払大介にカットされ、ゴール前へ絶妙なスルーパスを通される。2列目から走り込んだ久藤清一を田中がペナルティエリアで倒して、無情にもPKの判定が下される。草津は55分に、後藤がペナルティエリアで倒されたが笛が鳴らなかっただけに後味の悪さも残った。ただ、草津のゲーム運びに問題があったのは確かだ。「あの時間帯はカウンターの掛け合いになってしまっていた。リードしていたので落ち着いてプレーしても良かった」(佐田)。草津は大久保哲哉にPKを決められて同点に追いつかれてしまう。
リードを失った草津は、網膜はく離に見舞われながらも脅威の精神力で這い上がってきたエース高田保則をピッチへ送り込む。だが、サポーターの祈りも届かず、1−1のままタイムアップを迎えることになる。エースの復帰という最後の「切り札」を使ってまで、この試合に懸けた草津だったが、勝利という結果をつかむことはできなかった。
昇格するためには両チームともに負けられないサバイバルマッチ。ドローという結果による部分もあるが、両陣ともに消化不良の印象は否めない。台風一過の猛暑の中でのゲームだったが、暑さを差し引いても物足りなさが残った。ピッチ上での気迫も、上位チームと比較すると劣っていた。昇格レースの瀬戸際に立つ草津、福岡は、これまでと同じ戦いでは、上位との差を詰めることはできない。求められることは、残り試合すべてで余力を残さずに勝利のために戦うことだけだ。幸いにも、昇格への可能性はまだ消えたわけではない。サポーターを燃え上がらせるほどの執念を見せてほしい。奇跡は、その先にしかない。
以上
2008.09.21 Reported by 伊藤寿学
J’s GOALニュース
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