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【J2:第36節 横浜FC vs 広島】レポート:横浜FCが攻める姿勢を見せ続け、意地の同点劇。広島は最低限の勝点1を持ち帰り昇格内定リーチ。(08.09.21)

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9月20日(土) 2008 J2リーグ戦 第36節
横浜FC 1 - 1 広島 (19:03/ニッパ球/6,464人)
得点者:10' 佐藤寿人(広島)、59' 難波宏明(横浜FC)
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ともにJ1からの降格を経験し、今年は昇格候補とされながら、一方は独走で昇格内定目前、一方は10位と低迷した両チームの戦い。しかしこの試合は、その差を感じられない、レベルの高い攻守を展開する見所の多い熱戦となった。

試合は、立ち上がりから横浜FCが積極的に前から守備をする展開。ただ、一方でなかなかコンパクトにはならずに、DFラインとボランチの間にスペースを作ってしまう。広島がそのスペースを利用して、サイドからチャンスを作り出そうとする。6分に、青山敏弘からのロングパスを、裏で佐藤寿人が受けて放ったシュートは小山健二が止めるが、10分に横浜FCのCBがリ・ハンジェのクロスの目測を誤ると、ボールは佐藤寿人に収まり、そのままゴールを決める。「事故のような点」と小山は振り返るが、立ち上がりからのマークの距離感の甘さが表れた、もったいない失点だった。これまでなら、非常に嫌な展開となるところ。しかし、横浜FCは失点に落ち込むことなく攻撃を仕掛け始める。広島が守備の時にラインを下げたこともあるが、横浜FCが前節の湘南戦で見せたパスワークが表現されはじめると、積極的にバイタルエリアのボールを入れ始める。アンデルソンがポストプレーから簡単にボールをさばくと、両サイドバック、サイドハーフが積極的にサイドを使い、クロスに繋げる。シュートは広島の5本に対し、横浜FCが10本。全般的には、広島のポゼッションが目立つが、きちんと攻撃を組み立てシュートに至っていたのは、むしろ横浜FCの方だった。

後半も、お互いに攻撃を仕掛け合う展開は変わらない。そして、55分に「槙野智章と服部公太が下がって、高い位置でないとボールが奪えなくなったので、上下運動が必要になった」(都並敏史監督)ことから、難波宏明を投入し、池元友樹を右サイドに回すと、横浜FCのトップでの起点が増えたことから攻撃のペースが加速。そして、投入の4分後に、三浦淳宏のFKを難波がバックヘッドで決めて同点に追いつく。その後、試合はヒートアップする。横浜FCがFWのパスコースを限定する守備からボールを奪い、アンデルソンを経由するカウンターを仕掛けると、広島も横浜FCが前掛かりになったころでカウンターを仕掛ける。上下の動きが激しい見応えのある展開が続くが、両チームとも守備陣が最後の粘りを見せて、ゴールを許さない。そして、82分、アンデルソンが2枚目のイエローカードで退場するが、これでもペースは変わらない。89分に森崎浩司がGKと1対1となるビッグチャンスもあったが、小山がセーブ。広島も久保竜彦を投入するが実らず、激しく攻め合った試合は1-1の引き分けで終了する。

横浜FCにとって、広島のポゼッションを受け止めつつ、前節の湘南戦で見せたパスワークを発揮し、ゴールまでの形を数多く作ったことは、遅まきながらチームの形が成熟してきていることを示した。太田宏介や吉田正樹といった若いサイドバックが積極的に攻撃にも参加し、持ち味を十分に発揮できたことは、大きな収穫だ。だからこそ失点シーンは、あまりにももったいない。「不用意な失点で、試合を苦しくしてしまうという悪い癖」と都並監督が振り返るが、ここが勝点3と勝点1を分ける大きな壁。ペトロヴィッチ監督が、好調をキープしている理由として「下位との対戦を本気で戦うこと、真剣に毎試合を大事な戦いと捉えること」と試合後述べているが、良い内容を勝点3に確実に結びつけられる雰囲気の醸成が最後の鍵となる。

広島は、この試合で勝点1を持ち帰ることで、様々な条件は付くものの、昇格内定にリーチを掛けた。ここ数試合の試合内容に比べると、かなり苦しい試合になったものの、それでも勝点1を得たことで、チームの雰囲気に落ち込みはない。先に引用したペトロヴィッチ監督のコメントの通り、次の試合に対して同じマインドを保つことが重要だが、これまでの戦いを見る限りはその心配はあまり感じられない。「自分たちのサッカーを続けるだけ」(結城耕造)であり、焦ることなく臨めば、結果は付いてくるだろう。

「横浜FCと昇格争いをすると思っていた」と佐藤寿が語るように、この試合は昇格争いの大一番となるようなカードだったはずだ。順位の差が広がり、異なる立場となってしまったが、横浜FCがようやく手にした成長の兆しを残り9試合で確実に勝点3に繋げることで、この試合で見せたように実力の差がないことを証明しなければならない。そして、この2戦を勝点1で終えたにも関わらず試合後大きな拍手で迎えたサポーターに恩返しができるか、最後の頑張りに注目したい。

以上

2008.09.21 Reported by 松尾真一郎
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