今日の試合速報

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J1:第1節 川崎F vs 柏】レポート:狙い通りの形で点を取り合う試合は、不完全燃焼のままドロー決着。(09.03.08)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
3月7日(土) 2009 J1リーグ戦 第1節
川崎F 1 - 1 柏 (16:03/等々力/17,841人)
得点者:50' 菅沼実(柏)、77' 鄭大世(川崎F)
顔写真クイズ勝敗予想ゲーム

----------
開始早々、川崎F・山岸智のバックパスを柏・李忠成がカット。フランサへとつながる場面は決定機となる。川島永嗣の股下を冷静に狙ったフランサのシュートは、ゴール寸前に飛び込んだ井川祐輔のクリアによってノーゴールに。すでに川崎Fの代名詞となった感のある「攻撃的なサッカー」と、それを指向してきた柏との対戦である。ミスによって生まれた決定機ではあったが、波乱の幕開けを感じさせる立ち上がりとなる。

集中を欠くプレーによって決定機を与えた川崎Fは徐々にペースを取りもどす。無理な追い込みは影を潜め、確実なプレーに徹することで守備を安定させてボールをキープ。リスクを軽減させた状態でリーグ屈指の攻撃陣へと展開し柏を圧迫した。

その一方で、柏は前線からのプレスを捨て自陣に分厚いブロックを作ることで川崎Fの攻撃をせき止める。「今日はもっと攻撃的にやろうと思っていました」と試合を振り返った柏・高橋真一郎監督は、押し込まれる前半の戦いを通してその判断の変更を迫られ、後半に入るタイミングで「リトリートしてカウンター」という戦いを徹底させる。つまり両者ともリスク管理を主眼に置いた戦いを推し進め、それによって比較的穏やかな前半となる。

パワーバランスが崩れたのは、カウンタースタイルへと転換した後半の柏のゴールによる。後半開始早々の50分。フランサを起点としたカウンターは、一度は川崎F守備陣にクリアされるが、このセカンドボールをポポがフォロー。完璧なクロスをゴール前に入れる。飛び込んだ菅沼実は軽く合わせるだけでよかった。柏の開幕ゴールを決めた菅沼は「ポポがいいボールを上げてくれたので、ボクはGKよりも先に触るだけでした。枠に飛ばせば決まると思っていました」とポポのクロスボールを称えていた。

1点のビハインドを背負うこととなった川崎Fのスロースターターぶりを象徴していたのが、後半54分の中村憲剛のミドルシュートの場面である。川崎Fは前半6本のシュートを放っているが、全て枠外。この中村のシュートがこの日の川崎Fのおそらくは10本目にしてこの日初めての枠内シュートとなった。結局のところ、前半の川崎Fは柏の守備陣にうまく抑え込まれていたのである。

ゴール前にブロックを作る相手を攻め崩すには、リスクを取ってのポジションチェンジが不可欠となる。その解決策として関塚監督は後半66分にヴィトールに代わって横山知伸を投入。その横山をアンカーに置いて、中村と谷口博之の機動性を引き出した。

77分の同点ゴールは、その機動性によって説明されるものとなる。「インターセプトしてからの流れで上がりました」という井川の前線への飛び出しをきっかけとした攻撃は、ジュニーニョから右サイドへとポジションを上げていた中村へとつながる。思い切り振り抜いたシュートはディフェンダーの体をかすめ、鄭大世の目の前に。鄭大世がこれをしっかりと押し込んで、川崎Fが同点に追いつく。

リトリートして逃げ切りを図っていた柏に対し、機動性をベースとした攻撃を仕掛ける川崎Fという構図は、川崎Fの猛攻撃を生み出す。

「最後の攻撃で3点くらいは取れた気がします」という森勇介の言葉は大げさなものではなかった。分厚く攻め込む川崎Fの攻撃は、柏守備陣をギリギリのところまで追いつめる。しかし寺田周平のヘディングシュートを掻き出したGK菅野孝憲のファインセーブを筆頭に、集中して守る柏の壁は分厚かった。森は「エンジンがかかるのが遅い」と嘆いていたが、確かにバランスを取りつつもう少し流動性を高める戦い方を目指す必要はあるのかもしれない。いずれにしても逆転ゴールを狙えた展開だっただけに川崎Fにとっては悔やまれる引き分けとなった。

一方、「勝っている時に時間を進めたり、もう少しポゼッションを高めたり、カウンター狙いにできていればよかった」と追いつかれた柏の古賀正紘は悔しさを隠さなかった。試合終了間際の川崎Fの猛攻を耐え切っただけに、なおさらのこと勝点3を取り逃がしたという気持ちが強いのだろう。

共に不完全燃焼の両者が、共に勝点1を分け合う試合となった。

以上

2009.03.08 Reported by 江藤高志
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着