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【J2:第4節 栃木 vs 福岡】レポート:意思疎通に欠けた栃木は、攻守に精彩を欠き、4連敗で18位に転落。福岡は未勝利から抜け出し、守備に好感触を得た(09.03.26)

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3月25日(水) 2009 J2リーグ戦 第4節
栃木 0 - 2 福岡 (19:03/国立/2,020人)
得点者:66' 大久保哲哉(福岡)、67' 岡本英也(福岡)
スカパー!再放送 Ch185 3/26(木)15:00〜(解説:セルジオ越後、実況:飯島誠、リポーター:新井謙一郎)
顔写真クイズ勝敗予想ゲーム

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未勝利から先に抜け出したのは、アビスパ福岡だった。「チームが勝てていませんでしたし、国立ということで、気分を変えて緊張感を持ち、それを選手に伝えるために」篠田善之監督は、今季初めてスーツを着用して指揮を執った。些細なことかもしれないが、「何かを変えたい」という思いは、勝点3という形で実を結んだ。
0‐2と完敗。栃木SCはクラブ初の国立競技場でのホームゲームでゴールすら奪えず、開幕から4連敗を喫した。ついに、前節まで最下位だったサガン鳥栖に追い抜かれてしまった。「ここのところは内容的に評価すべきところがあったが、今日は結果通りの内容で、またやり直しだなと感じています」と松田浩監督。攻守にいいところがなく敗れ去ったことで、一から出直さなければならない、と口にした。

栃木は初先発の石舘靖樹と河原和寿の2トップをDFラインの背後へ走らせるプラン。福岡は大久保哲哉にボールを当ててからの展開を狙った。しかし、ラインを浅めに設定し、陣形をコンパクトにしてプレスを厳しく掛けたことで、両者とも思うに任せなかった。
ことに栃木の攻撃は精彩を欠いた。前の2枚に背後を突かせる戦術は共通理解できていたものの、良質なボールを届けられなかった。サイドバックの裏のスペースへボールを流し込むはずが、相手センターバックと競り合わざるを得ないフィード、単純なロングボールばかりを蹴ってしまった。上背のない選手には酷な状況が続いた。今季初出場初先発、ボランチの落合正幸は「うまく活かしてあげられなかった」と、石舘と河原の特長を引き出せなかったことを悔いた。やるべきことは分かっていたが、自分達の細かなミスと福岡の粘り強い守備もあり、やりたいことができなかった。
前半の栃木の見せ場は、石舘がドリブルから放ったシュート一本だけ(GK吉田宗弘がセーブ)。福岡は高橋泰と鈴木惇がゴールに迫るも、決め手に欠けた。

スコアレスで迎えた後半。意図は伝わる攻撃をした栃木だが、前半と変わらず単調なボールだけが後ろから供給され、2トップは空中戦での連戦連敗を繰り返した。工夫と変化が足りなかった。対照的に福岡は12分に城後寿がドリブル突破から好機をこしらえると流れを掌握。雨脚が強まると同時に、両サイドからの圧を強める。そして、21分に均衡を破る。クリアボールが左スペースにフリーでいた高橋に渡り、カウンター発動。必死に戻る栃木DFを嘲笑う、高橋の鋭利な切り返しからの左クロスを大久保哲がヘディングシュート。ネットを揺さぶった。1失点で望みを繋ぎたかった栃木だが、22分に岡本英也に右足を振り切られる。矢のようなシュートを打ち込まれ、立て続けにゴールを割られた。松田正俊と若林学のツインタワーでパワープレーを仕掛け、反撃に打って出る栃木はシュートに持ち込むも、結局ゴールには結び付かなかった。

「改めて勝つことの喜びと勝点3の大切さを知るゲームだった」と振り返った篠田監督は、「我々にとって大きなスタートが切れた」と、ようやく挙げられた1勝の味を噛みしめていた。結果と共に手応えを感じたのが、課題だった高さへの対応。懸案だった守備面の修正が図れたことは小さくない。福岡にとって弾みがつけられる材料になるだろう。

結果が出なくとも内容が救いの種となっていた栃木だが、意思統一の欠如により内容も劣化してしまった。「ランニングでスペースへ流れ込むとか、受け手と出し手の意思疎通が図れなかったし、徹底していなかった」(松田監督)。組織で戦うことを標榜するチームが、ディシプリンを失っては、勝つ見込みは当たり前だが薄くなる。次節の東京V戦まで時間は限られているが、自分達の方向性を再確認する必要があるだろう。「11人が意思統一してからでないと力にはならない」(松田監督)からである。また、「状況を見て、プレーの判断を変えないといけない」と本橋卓巳が言うように、当初のプランが崩れとしても、さらされた状況に対応できる力を身に付けなければならない。徹底することも確かに大切だが、戦況に応じた柔軟性を持つこともまた重要である。
 
敗戦に赤井秀行は言った。「本当に悔しい。本当に悔しいです」。その気持ちを忘れてはいけない。福岡戦が今季のワーストゲームと後々、言えるように、どん底から這い上がっていくしかない。

以上

2009.03.26 Reported by 大塚秀毅
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