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【3.28@埼玉:日本 vs バーレーン】プレビュー:リスクをかけた攻めで得点を狙う。W杯本大会への出場権をかけて、勝点3を積み重ねたい。(09.03.28)

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3月28日(土)2010 FIFAワールドカップ南アフリカ アジア最終予選 日本 vs バーレーン(19:20KICK OFF/埼玉
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国を背負う覚悟がある。
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 岡田武史監督は19日に行われたバーレーン戦に向けたメンバー発表会見の冒頭に「勝負をかけるにあたり、リスクをかけて点を取る」という発言を残している。リスクをかけて点を取りに行くというのは、守備的なバランスを崩し、前線に飛び込む選手の数を増やすことを意味している。ゴール前に入る選手の数が多ければ、ラストパスにあわせられる可能性は当然の事ながら増えていく。そんな背景を持って24日からの合宿を取材すると、今までの合宿とは多少内容に変化がつけられた練習が行われていることに気づいた。

 いわゆる「コンセプト」が提示されてからの代表合宿では、常に「切り替え」が意識されてきていた。そしてそれはシュート練習時に顕著に現れており、シュートをミスした選手に対しすばやい帰陣を促すという形によって繰り返し行われていた。つまりシュートそのものではなく、ミスによって課せられる帰陣という罰走(帰陣そのものにも意味があるため語弊はあるかもしれないが)を強調することで、シュートへの集中を高めようとしていたのである。ところがこの合宿では、より直接的にシュートに重点を置く練習が行われていた。

 切り替えの意識の徹底がチーム戦術に直結する、つまり土台作りの段階であるとすれば、シュート練習は試合を決めるための仕上げの段階にあるといえる。1月10日からオーストラリア戦までの合宿では、まだ「切り替え」に対する指示が多く出されていたが、その一方で、もうすでにチーム内に切り替えの意識は浸透してきており、またそれと同列に語られるコンセプトの理解も進んでいると感じていた。そうした段階のチームに対しコンセプトの理解を深化させていくには、切り替えの状況判断を織り込む練習が必要なのでは、などと考えていた。そうした課題に対し、岡田監督は試合に勝つために絶対に必要な「点を奪う」ための練習へとチーム作りの段階を進めてきたのである。もちろんその背景に狙い通りに守り倒されて無得点のまま終えたオーストラリア戦の反省があるのは間違いない。

 より攻撃性を重視した準備を終えて迎えるこのバーレーン戦は、W杯本大会出場に向けた非常に重要な一戦となる。現在日本とバーレーンは、4試合ずつを終え、日本は勝点8で2位。バーレーンは勝点4で3位につけている。もしこの試合で日本が勝利すれば、勝点は11点にまで伸びることになる。しかし、もし仮にバーレーンに敗れるようなことがあれば勝点差は1にまで縮むことになる。そうなると状況によっては2位以内を確定できるのが6月17日のアウェイでのオーストラリアとのグループリーグ最終戦にまで先延ばしになる可能性も出てくる。真剣勝負の舞台がチームや選手を大きく成長させることは間違いない。しかし、できればすんなりと出場権を確保したい。そのためにもこのバーレーン戦の持つ意味合いは大きい。

 勝つためには点が必要になる。そしてそのための方法論として、岡田監督はリスクをかけた攻撃に狙いを絞っている。サイドへと展開したときにどれだけの選手がゴール前に走りこめるのか。選手たちに話を聞くとそれは3人ほどのようだが、実際に試合でどれだけの人数が走りこめるのかには注目したい。また単純なクロスでは相手も簡単にはじき返すことができるため、クロスを上げる過程で一工夫できるのかという点も見所になるだろう。たとえばサイドでのパス交換で相手選手を引き剥がし、中央で待ち構えるCBを引き出せるのか、だとか、クロスボールもただ上げるのではなく、ニアに速いボールだったり、GKの頭を超えるファーへの大きなボールだったりをいかに使い分けるのか、という点だったりである。

 ゴール前に2〜4人の選手が飛び込み、そこにクロスをあわせる練習ではクロッサーに対して「ボールが悪い」と注意するなど、シュートを打てる状況を作り出すことを主眼に置いた練習が続いていた。日本代表には世界的なフリーキッカーが存在するが、この試合ではぜひともクロスをきっかけとした得点を期待したいと思う。

 バーレーンとはこの1年間で4度対戦し、2勝2敗と五分の数字が残っている。数字だけを見ると競った相手であるという印象を持つが、岡田監督は2度の敗戦について現時点でのフルメンバーとは違っていると述べており「やり辛いという感覚は持っていません」と口にしていた。勝利に向けた自信の表れということがいえるのかもしれないが、いずれにしても得点を取らなければ勝利することはできない。どのようにリスクをかけるのか、そしてそのリスクをどのようにコントロールするのかには注目したいと思う。

 リスクコントロールの観点で言うと、岡田監督はナイジェリアから帰化したジェイシー・ジョン・オクウンワネと、アブドゥッラ・ババ・ファタディの2選手の名前と、そのコンビネーションを警戒する発言を残している。リスクを背負って攻める場合、どうしても守りは手薄になりがちになる。攻め切れればいいのだが、中途半端に攻撃を終えるようだと、モハメド・サルミーンを起点に、前線に控えるこの2選手にボールが出てしまうことになる。ジェイシー・ジョンに関して岡田監督は「身体能力があって、ポストがうまい。前を向けばドリブルでも仕掛けられる」と分析しており、ドリブルでの仕掛けには注意が必要になりそうである。

 中東のチームの全般的な印象として、カウンターを主体とした守備の堅い試合運びが想像されがちである。しかし1月28日にアウェイで行われたアジア杯予選では、彼らは積極的に前からプレスをかけ、1-0での勝利に結び付けている。その一方で、3-2で日本が勝利した昨年9月のW杯予選では、自信のないサッカーを展開し3失点。そこでようやく目を覚まし、鋭い反撃で2点を奪い返したのは記憶に新しい。そうした過去の日本との対戦の経験から、この試合のバーレーンは序盤から臆することなく前からプレスをかけてくるものと予想される。プレスをかけてくる相手には、岡田監督が提唱してきた「コンセプト」は相性がいいはずである。バーレーンのプレスをうまく利用し、攻撃に結び付けてほしいと思う。そしてもしそれができれば、日本の強さを印象付けられる試合運びができるはずである。こういう試合では結果がすべてではあるが、ぜひともいい内容の試合を見せてほしいと思う。そしてそれができるポテンシャルを持っているという点で、世界に通用する可能性を示してほしいと思う。

以上

2009.03.27 Reported by 江藤高志
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