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【J1:第13節 大分 vs 広島】レポート:進化したコンビネーションサッカーを披露した広島と、光明を見出せず10連敗の大分。リーグ前半戦はクッキリ明暗が分かれた。(09.05.24)

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5月23日(土) 2009 J1リーグ戦 第13節
大分 0 - 1 広島 (14:05/九石ド/16,298人)
得点者:44' 佐藤寿人(広島)
スカパー!再放送 Ch183 5/25(月)08:00〜(解説:増田忠俊、実況:小笠原正典、リポーター:成尾佳代)
勝敗予想ゲーム
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10連敗――。オーロラビジョンに映し出されたスコアは0−1。リーグ戦の中断期間直前の大事な試合。1つでも多く勝点を積み上げておきたかった大分は痛い黒星を喫した。

「大事な試合だと分かっていた。選手は強い気持ちで試合に臨んだ」と家長昭博が話したように、大分は序盤から攻め込んだ。中盤の家長、金崎夢生、清武弘嗣がポジションを入れ替えゴールに向かい、左SBの坪内秀介は献身的に上下運動を繰り返し、得点を狙った。前半20分までは主導権は大分にあった。ただ、攻撃に関して言えば、広島が一枚上手だった。「大分は守備的にくると分かっていた。前線が引き過ぎず、我慢強く前で勝負しろ」とペドロヴィッチ監督の言葉通り、1トップの佐藤寿人は前線に残りCBとGKの間のスペースと、SBの後ろのスペースでボールを受け起点をつくり、大分にプレッシャーを掛けた。

時間の経過とともに大分守備陣はズルズルとDFラインを引かざるをえなかったが、森重真人、上本大海を中心に粘り強い守備で容易にフィニッシュを許さなかった。だが、前半ロスタイムに一瞬の隙を突かれる。ハーフライン付近で柏木が倒れながらもしぶとくパスをつなぎ、青山敏弘がドリブルで中央に切れ込み、中島浩司がつなぎ、最後は佐藤がゴールに押し込んだ。エースのこの日最初のシュートが先制弾となった。前半の両者のシュート数は5本と同数だったが、決定力が勝負を分ける形となった。

与えてはいけない時間帯で失点した大分は、後半失速。精神的に萎えたのか、連戦からの疲れか、運動量が徐々に落ちた。西川周作がファインセーブを連発し追加点こそ奪われなかったが、守備に追われる時間が多くなる。機をみてカウンターを試みるも、守備から攻撃のリズムは生まれず、時間だけが過ぎた。39分にカウンターから藤田義明の起死回生のヘディングシュートはバーに当たり、運にも見放されタイムアップ。13節を終えて勝点4の最下位、チームは長いトンネルを抜け出せないまま中断期間に突入することになった。

一方、広島は後半から芝の状態に慣れたのか、パスがつながりはじめ“進化した”コンビネーションサッカーを披露。ペドロヴィッチ監督が「インテリジェンスなサッカーをしてくれた」と合格点を与えるほど、攻撃は冴えていた。自陣に引いている相手に対し、むやみに突っ込まず、ポゼッションを高め、ピッチのサイド、センターを使い分けバリエーション豊かな攻撃を展開。「チャンスの割合に対し、ゴールの数が少なかった」(ペドロヴィッチ監督)ことが今後の課題となるが、守備を固める相手に対し、きっちり崩し、勝点3を得たことは大きな収穫だった。昨年J2で圧倒的な強さをみせつけ昇格した広島は、着実に白星を奪い、暫定ながら5位に浮上。ヤマザキナビスコカップ、リーグ後半戦に向け反撃体制を図る。

以上

2009.05.24 Reported by 柚野真也
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