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【J2:第17節 鳥栖 vs 愛媛】レポート:自分たちのスタイルを見つけた愛媛が粘り勝ち。フィニッシュが遠い鳥栖は、シュート16本でもノーゴール。第一クール最終試合で大きな違いを露呈。(09.05.25)

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5月24日(日) 2009 J2リーグ戦 第17節
鳥栖 0 - 2 愛媛 (16:03/ベアスタ/4,258人)
得点者:44' 内村圭宏(愛媛)、51' 横谷繁(愛媛)
スカパー!再放送 Ch183 5/25(月)22:30〜(解説:サカクラゲン、実況:南鉄平、リポーター:ヨンヘ)
勝敗予想ゲーム
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いきなり問題です。
2題出題しますので、気楽に考えてみてください。

【問題1】
皆さまにとって、どちらの方が、フラストレーションがたまる試合ですか?
1.90分間攻め続けて、16本のシュートを打ったが無得点で負けた試合。
2.バイタルエリア付近でボールを回され、攻撃の形を作ることはできなかったが、相手のミスを突いて勝った試合。

【問題2】
皆様にとって、どちらの方が、第二クールに期待を持てるチームですか?
1.勝てば五分の戦績に戻し、全員攻撃・全員守備は見せたものの、攻守のバランスを欠いて敗れたチーム。
2.勝てば五分の戦績に戻し、押し込まれつつも全員に守備での約束が浸透していて、粘り勝ちしたチーム。

答えは、皆さまの応援しているチームの状況やサッカー観によって変わるので正解はないが、今節の鳥栖対愛媛戦の結果には、大きな違いを見せ付けられた一戦だったと感じる。
鳥栖は、今節までの直近3試合を1勝2分けと一時期の不振を抜け出す気配は見せていた。特に3試合無失点で抑え、岸野監督が標榜する『まずは失点しないサッカー』を実践できていた。ただし、気がかりだったのは、この間の得点が第15節のDF飯尾和也の劇的なゴールだけだったこと。そして、前節第16節富山戦では、攻め続けるもゴールが生まれなかったこと。
今季の鳥栖は、「1点入れば、2点3点と入る試合」(島田裕介/鳥栖)という試合が多い。その結果が、第一クールの終了時点で5勝5分け7敗の12位と、なかなか上位に顔を出すことができない大きな要因である。そして、その不安は今節の愛媛戦でも見せてしまった。

放ったシュートは、実に16本。傍目に見ても鳥栖の方がボールを動かし、愛媛に『ボールの奪いどころ』を絞らせなかった。左サイドMF島田裕介は、「いつもより多くボールに絡めたし、動かすことができた」と振り返った。ボランチ高地系治も「攻撃のバランスは悪くなかった」と感じていた。FWに入った山瀬幸宏も、両サイドに流れボールを引き出しては中央に送り続けた。しかし、肝心な中央でのフィニッシャーが不在では、サイドからボールは多くはいってもゴールは遠い。対峙した望月監督が、「防戦一方」と評価した試合内容は、完全に鳥栖のほうが勝っていた。

愛媛ベンチで戦況を見つめていたDF柴小屋雄一が試合後に「わざと守備的になったわけではない。鳥栖の攻撃に自然と愛媛が押し込まれてしまった。でも、そうなった時に“どうするのか”をみんなが分かっているから勝てたんじゃないかな」と冷静に振り返った。同音異語で望月監督も「自分たちが守備で積み上げた物を攻撃で生かすところができなかった」と評価した。どちらも「守備での約束事」を指してのことだろう。ボールを奪うだけではなく、奪った後や奪う過程での意識が第一クールで浸透したのであろう。その結果が、今節の2−0と言える。

前半44分CB渡邉将基(鳥栖)に渡ったボールをFWジョジマール(愛媛)は狙っていた。そのボールを必ず奪うと信じて、FW内村圭宏(愛媛)は前線に走り込んだ。奪ったボールは落ち着いて内村圭宏が決めて、攻め続けていた鳥栖の気勢を削いだ。

51分CB金守智哉(愛媛)大きくクリアしたボールは、後半から入った右サイドDF山田卓也(鳥栖)の背後に飛んだ。すかさず左サイドMF横谷繁(愛媛)は回り込んでワンタッチでボールをゴールへコントロールした。鳥栖のDFの連係を突いた“タテ一本”のロングボールで、鳥栖の焦りを誘った。

この2点を返すことは直近の鳥栖では難しい。FWトジンもターゲットとはならず、4本のシュートは空砲となった。山田卓也と左DF野崎陽介を高めの位置に入れても、愛媛ゴールは割れなかった。
終了のホイッスルとともに鳥栖の選手は膝に手をついて“攻め疲れ”を見せていた。愛媛の選手は、満面の笑みを浮かべ“粘り勝ち”を喜んだ。
今節の90分は、鳥栖にとって“第一クールでの残された課題”を大きく見せてしまったものであり、愛媛にとっては“第二クールへの手ごたえ”を感じたものだったに違いない。

サッカーは得点を競うもの。
見ているファンやサポーターは、その得点に至る過程にドラマを見つけそこにサッカーの醍醐味を見つける。
片方の歓声は対峙する相手の悲鳴と変わり、勝者の喜びとなり敗者の哀しみとなる。
日向(ひなた)があれば日陰もできる。好プレーもあれば、ミスも必ずある。
ボールを運ぼうとすれば、それを阻止するものが現れる。ゴールを狙えば、必ず誰かが阻止をする。
それがサッカーであり、競技である。
試合の中で一喜一憂するだけでなく、長いシーズンを通して“チームの成長過程”に一喜一憂するのも応援しているものの特権である。
次節のキックオフまでチームの成長を楽しむことができるのもサッカーの醍醐味の一つである。
サッカーには、飽きることが無い。

以上

2009.05.25 Reported by サカクラゲン
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