5月30日(土)J2 第18節 熊本 vs 鳥栖(13:00KICK OFF/水前寺)
スカパー!生中継 Ch183 12:50〜(解説:池ノ上俊一、実況:山崎雄樹、リポーター:山田法子)
☆勝敗予想ゲーム
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第1クールは4勝4分9敗と、今シーズン目指すパスサッカーの可能性を見せながらも、決して納得のいく結果を得たとは言いがたい。今節は、12位とこちらも不本意な位置に留まっている鳥栖をホームに迎える九州ダービー。九州ダービーにおいては昨シーズンからホームでの勝利がないが、しっかりと結果を掴んで第2クールのスタートをきり、シーズンの残り2/3へのリスタートとしたい。
今季から指揮を執る北野誠監督は、新体制発表の際に明示された10位以内という目標を達成するための具体策の1つとして、「1試合のシュート数を15本以上、そして被シュート数を10本以下にしたい」と述べた。改めて公式記録を見てみると、17試合のうちで15本以上のシュートを放ったのは7節の福岡戦(△1−1)のみ。少しハードルを下げて10本以上だと12試合あるが、それも全て勝ちに結びついている訳ではなく、その点では確かにフィニッシュの精度の低さという課題もある(ただ、勝った4試合は全て10本以上を記録)。しかし、12節の岡山戦から4試合は10本以下に終わっていて、ちょうどこの試合を境に6試合勝ち星から遠ざかっていることを考えると、ゴールの少なさ(16ゴール=1試合平均0.94は下から6番目)の背景には、決定力以前の“シュートの意識”の希薄さも影響していると言わざるを得ない。
この点について、前半に互角の戦いを見せながらも後半立て続けに3失点して敗れた16節の試合後、C大阪のレヴィー・クルピ監督が熊本の現状を端的に言い表している。
「パスをつなぎつつも、最後はゴールに向かって行くという目的意識と、決めるべきところの集中力。ここにC大阪との差があったのではないかと思う」。
一方の被シュートは202本。10本以下に抑えたのは7試合、その内訳は3勝2分2敗と、5試合で引分け以上の結果を出して勝点を加える事に成功。ボールを支配している時間が増える事で、相手のシュートの場面を減らしていると理解できる。逆に撃たれるシュートが多ければ必然的に失点も増え、11本以上シュートを許している10試合では1勝2分7敗と大きく負け越した。完封はわずか2試合で、下から6番目になる24という失点の多さは昨シーズンからの課題。だが、守備陣形を崩されるパターンより、全体を押し上げた事で背後を狙われたり、カウンターからの失点が多く、特に水戸やC大阪、岐阜といったチームとの対戦では15本前後のシュートを浴びている。いずれも、攻撃にかかった時に中途半端に奪われるケースや、ビルドアップの段階でのパスミスに起因していることから、攻撃時のリスクマネジメントと、奪われた後の守備への切り替えが改善点ということになる。
そこで迎える今節の鳥栖戦である。
第1クールの対戦では、木島良輔のシュートをきっかけに生まれたオウンゴールで1−0と勝っているが、鳥栖もその時とはまた陣容が変わった。MF山瀬幸宏が加入後から早速連続出場しているほか、こちらも期限付き移籍が発表されたばかりのFWハーフナー・マイクも先発が濃厚。上手さと高さが加わって攻撃の迫力も増した一方、高地系治と高橋義希を起点にボールも動くようになった印象もあり、全員でハードワークするスタイルは健在だ。
しかし、激しいプレッシャーにあってうまくボールを動かす事はできず、内容的にはどちらかと言えば「いつもみたいないいサッカーができなかった」(DF河端和哉の試合後のコメント)にも関わらず、試合の流れを見て、統一した意思のもとでゲームをコントロールできたことが、第1クールでの結果につながったことを思い出したい。その試合同様、攻撃においてはゴールへ向かう意識の向上、そして守備ではカウンターへの対応が鍵となる。
28日のトレーニングの後、「最後の1/4を、崩すのではなく突破という風に変えようと。まあ、変えると言うより、忘れていた事を取り戻す、原点回帰です。でもそれはスタイルを変えるってことではなくて、考え方を変えるってこと」と北野監督は言い、DF市村篤司も「今までは、ゴールに向かう意識が少なくて相手にとっては怖さがなかったかもしれない。それでも前にかかってバランスが崩れる事も多いから、奪われたらすぐに寄せたり、遅らせるように声をかけたり、攻めている時にもいい準備をすることが大事」だと話した。
今節に限った事ではないが、そうしたスタンスを90分通して持続できるかどうかも重要で、攻めていながら点が入らなければ体力的にも消耗し、少しずつ生じるズレが、失点につながる大きな亀裂にもなりかねない。その意味でも、早い段階で先制点を奪い、ゲームを優位に進められるかどうかもポイントになるだろう。
お互いに第1クールの得点は16と多くなく、点の取り合いになる可能性は低いが、その分、1点を争う緊迫したゲームになるはず。面白いサッカーが見られるようになってきたことは、第1クールで分かった。しかし6節の札幌戦以降、溜まりに溜まったホームでの勝利の喜びは、噴出される機会を奪われてそろそろ臨界点を迎えそうな時期である。熊本のサポーターが見たいのは、いうまでもなく勝利だ。
以上
2009.05.29 Reported by 井芹貴志
J’s GOALニュース
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