6月21日（日） 2009 J1リーグ戦 第14節
広島 4 - 3 神戸　（13:04／広島ビ／14,514人）
得点者：1' 服部公太（広島）、44' 槙野智章（広島）、46' 大久保嘉人（神戸）、50' 石櫃洋祐（神戸）、66' 茂木弘人（神戸）、84' 柏木陽介（広島）、85' 佐藤寿人（広島）
スカパー！再放送 Ch183 6/22（月）08:00〜（解説：沖原謙、実況：君崎滋、リポーター：掛本智子）
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●槙野智章選手（広島）
「暑かったし、体力面では本当にきつかった。そのせいもあって、今日の前半は攻撃を自重していた。試合開始前は、デビュー戦のような緊張感もあったし。
とにかくしんどかったけれど、勝って（サンフレ）劇場ができたのは、楽しかった。サポーターと一緒になって喜べた。今日は父の日だったんだけど、今は島根県で単身赴任中の父親が見に来てくれたので、父の前で点を取って勝てたことはよかった。
試合が久しぶりだったし、試合感覚がなくて戸惑った。だけど、ずっとやってきた仲間たちだし、時間と共に試合に入っていけたと思う。自分がいない時もチームは勝っていたし、今日も勝ててよかった。ゴールは、相手のマークを外して、隙を突いて打てた。流れの中で決めたのは嬉しかったし、何とか足で決めたかった。3失点は課題だし、改善しないといけない。ただ、勝ちたい気持ちが上回ったから勝てたと思う。勝てば3連勝だし、勢いをつけたかった。
代表の試合には出られなかったし、岡田監督からは『もう1ランク・2ランク成長しないと、次はない』と言われている。代表の先輩たちにも『チーム復帰初戦は本当にきつい』と言われていた。だからこそ、絶対に負けたくなかった。ただ、代表のことは常に意識している。試合に出なくても得るものは多かったし、意識次第で大きく変わってくる」

●柏木陽介選手（広島）
「逆転された時は、マジで苦しかった。やばいムードが漂っていたし。あの時は、ボールすら触れない状況だった。ただ、相手が引いてくれたことで、状況が変わった。カウンターで危ないシーンもあったけれど、そこをしっかりと守れたことも良かった。相手が守りを固めてきても、そこをどう攻めるかということが、何となくわかってきた。セカンドボールが拾えるようになったし、2次攻撃・3次攻撃とできるようになったことで、自分たちのペースになってきた。
（自分の）同点ゴールから勢いが出たのは間違いないっしょ（笑）。今まで、ああいう場面で決められなかった。というか、シュートを打てる場所にいることもできなかった。今は、そこにいることができる。そんな部分に、自分も成長を感じる。あの時、（佐藤）寿人さんが打つか、それともクリアされるか、という感じだったけれど、絶対にこぼれてくると信じていた。そこにボールが来たので、ニアサイドに。とにかく、枠に入れることだけを考えて打った。
今日の勝利は、めっちゃ、嬉しい。疲れも吹っ飛んだ。逆転した時は両手をあげたんだけど、力が入りすぎてメッチャ痛かった。みんな、前に行き過ぎていて（笑）、誰かがバランスをとらないといけないから。俺と（高柳）一誠くん、アオ（青山）ちゃん、（高萩）洋次郎くんらと流動的に動いて、カバーしていたけど。とにかく、絶対に勝ちたいと思っていた。いつもは、こういう試合で負けていた。だから、本当に大きい。今日勝って、次はもっと勢いに乗れる。次の京都は2年前の入れ替え戦で負けた相手だし、磐田には（ヤマザキナビスコカップの）借りをしっかりと返したい」

●佐藤寿人選手（広島）
「（高萩）洋次郎のシュートは、絶対にグラウンダーのボールだと思っていたから、コースに入ってシュートの角度を変えてやろうと思っていた。それがヒールに当たり、DFに当たってうまく入って逆転できた。ただ、2-0でリードした後、試合をコントロールできなかったことは反省。苦しい試合だったが、逆転できたことは素直に喜びたい。とにかく、サポーターの力が大きい。2-0から逆転されて、普通はブーイングが飛んでもおかしくないのに、しっかりと声援してくれた。本当に力を与えてくれた。逆転できたのは、サポーターの力だ。
3失点は反省しないといけない。寄せの一つ一つが甘いと思う。そういう足りない部分を一つ一つ、埋めていきたい。逆転勝利は嬉しかったけれど、2-0から2-3にするなんて、まだまだ強いチームとは言えないということ。鹿島なら、しっかりと要所を締めているはず。鹿島にこれ以上、離されないようにしたい。今の順位ならACL出場権も狙えるし、2005年の川崎FのJ1復帰初年の8位を上回りたい。そのためには、これからもっと安定した闘いをしないと。（上位争いをした）2005年の時は、夏に失速した。あの時よりも今はボールを回せるようになっているし、相手をうまく動かして、疲れさせるような闘いをしたい。ただ今日は、時間帯によっては神戸にボールを動かされていた。神戸はいいサッカーをしていたと思う。相手に回された時、どういう闘いをするか、ということも学びたい」

●大久保嘉人選手（神戸）
「いやぁ、もったいないっすね。後半の最初の頃はよかった。逆転できたし、あのサッカーを最初からできればよかった。（今の神戸のサッカーは）面白いです。みんなも楽しいって言っている。パスも回せるし、やっていて楽しい。ただ、みんな走る距離が長い。コンパクトになっていない。これじゃ、もっと走り込んで、体力をつけた方がいいんじゃないかな、と思うくらい。あとは時間帯のことを、もっと考えないと。普通、あの時間帯で逆転したら、勝てる試合。そのためには、守りに入るという意味ではなく、もっとコンパクトにしたらよかったと思う。
広島は神戸以上にパスを回していた。でも、それはわかっていたこと。そこで逆転して勝たないと。サッカーじゃない。本当に、もったいないです。次の試合に向けて、修正していきたい。修正しないとやっていけない。『こういう試合もあるんだ』と思って、練習でも落ち込まずに、前を向いてやっていきたい」

●松岡亮輔選手（神戸）
「後半は0-2と負けていたこともあり、『もっとしっかり、前から行くしかない』と話していた。
（一時、劣勢を跳ね返せたのは）逆に相手のプレスが緩んでいたこともあったから。前半も後ろではつなげていて、相手が引いた形で、ボランチ2人もフリーで持てていた。そこをいかに相手陣内で仕掛けていくかということを、ハーフタイムには言われていた。横パスだけじゃなく、縦パスを意識して後半はプレーし、茂木さんが前に入ってウチの動きがプラスされて、相手にとって嫌な形ができたと思う。
ただ、0-2のことはともかく、3-2になったところでどう戦うかが、自分たちの課題。去年も逆転したあとに引いてしまい、気持ちも前に行けず、押しこまれて逆転されることが多かった。リードしても、もう1点取るという強い気持ちが必要。
（大久保選手が入ったことで変わったことは？）
すごく要求があるので、みんながいい緊張を持ってやれている。自分も『やらなあかん』という気持ちになる。アウェイでも勝点を取れるチームになるためには、勝負どころが分かること。逆転したのに試合をモノに出来ないというのは、勝負強さのなさ。それをどうするべきなのかは、まだ分からない。だけど、チームで（大久保）嘉人さんや（宮本）ツネさんたちと相談して、どういう戦いをするのか、話し合いたい」

●榎本達也選手（神戸）
「前半、やられちゃいけない時間にやられた。反省すべき点はそこ。後半に関しては、2点負けていたので、とにかくどんどん人とボールを動かしていこうということでやっていた。いい形で逆転はできたが、そのあとの戦い方をもう少ししっかりとできていれば、勝ちゲームだったと思う。こういう負け方をしたわけだし、課題しか残っていないと言ってもいい。結果を求めて、アウェイはやらなければならない。最低限、勝点1。もしくは上を目指すなら、アウェイでも勝点3を取りに行かなければならない。そういう状況で、こういうゲームをしてしまうと、上に行くのはなかなか難しい。力がないというより、戦い方や試合の読みどころなどを含めてのこと。例えば、守備はDFだけではできないし、前の選手が点を取れば勝てるというわけでもない。チームとしてしっかりみんなが反応しなければいけないので、もう少しやっていかなければならない。いい部分もあったと思うが、やられたところを目をつぶらず、自分たちで話し合っていかなければならない。練習のなかで、しっかりやっていきたいと思う」

以上